喫煙リスクは原発作業員の10倍!?
喫煙リスクは原発作業員の10倍!?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131227-00000006-rnijugo-life
web R25 12月27日(金)7時0分配信
忘年会シーズンまっただ中、連夜の宴席で胃腸がお疲れ気味の人も多いのでは? まだ若いから大丈夫!と勢い込んで飲み過ぎてしまい翌朝後悔…なんてよくある話。
酒席といえばたいてい付き物なのが、タバコ。そして揚げ物や漬け物など味の濃い“酒の肴”。お酒を飲んでいると、どうしても塩分の多いコッテリ系おつまみに走りがちだ。サラダがあっても、つい肉モノばかりを口に放り込んでしまう…という男性は多いだろう。
しかし、お酒、タバコ、塩分、肉――が勢ぞろいするとどうなるか? 向かうところはただひとつ。「生活習慣病」だ。さらに「野菜不足」「運動不足」が加われば、テッパンの「生活習慣病コース」といってもよい。
ご存じの通り、「生活習慣病」とは、日々の不健康な生活習慣によって引き起こされる病気のこと。あまり知られていないが、実は「日本人の3分の2近くは生活習慣病で亡くなっている」(厚生労働省)という。具体的には糖尿病、心臓病、脳卒中、高血圧などが該当する。
さらに「不健康な生活習慣」にはもうひとつ見逃せない側面がある。簡単にいえば、「発がんリスク」を高めるのだ。若い世代は「がん」なんて言われてもピンとこないだろうが、実は「がん」の原因の大半は「不健康な生活習慣」にある。
東大病院放射線科准教授・中川恵一氏の著書『放射線医が語る被ばくと発がんの真実』によると、タバコのほか「お酒の飲み過ぎ、野菜不足や肉の食べ過ぎ(ことにハムやソーセージなどの保存食)、塩分の取り過ぎ、運動不足など」ががんを招くという。
しかも驚くべきことに、これらの発がんリスクは我々がイメージしているよりもずっと大きい。国立がん研究センターの調べによると、不健康な生活習慣が招く発がんリスクは、以下のようになっている。
【要因】 【がんになるリスク】
・喫煙 1.6倍(吸わない人と比べて)
・毎日3合以上の飲酒 1.6倍(飲まない人と比べて)
・2000ミリシーベルトを浴びる 1.6倍
・1000~2000ミリシーベルトを浴びる 1.4倍
・やせ過ぎ 1.29倍
・肥満 1.22倍
・運動不足 1.15~1.19倍
・200~500ミリシーベルトを浴びる 1.16倍
・塩分の摂りすぎ 1.11~1.15倍
・100~200ミリシーベルトを浴びる 1.08倍
・野菜不足 1.06倍
参考:自然界から受ける放射線量は一人当たり年間2.4ミリシーベルト(世界平均)
いかがだろう? 放射線被ばくによる発がんリスクとも比較されているので、それぞれのリスクの高さがおわかりいただけるのではないか?
たとえば、「100ミリ~200ミリシーベルトといえば、福島第一原発で作業する人たちが受けるような大きな被ばく量(※)」(前出・中川氏の著書)に相当するが、「塩分の摂りすぎ」や「野菜不足」といった、ごく一般的な生活習慣も、これと同程度のリスクをはらんでいることに驚かされる。さらに喫煙は「その10倍以上発がん率を高める」という。
※作業員の被ばく量は、事故直後250ミリシーベルトを上限としていたが現在は、100ミリシーベルト以下となっている。
ちなみに現在、福島における「帰還困難区域」は「放射線の年間積算線量が50ミリシーベルトを超え、5年間を経過しても年間積算線量が20ミリシーベルトを下回らないおそれのある地域」と定義されている。また除染は1ミリシーベルトを目標に進められている。
つまり「福島の帰還困難地域の放射線量による発がんリスク」よりも「野菜不足や運動不足による発がんリスク」のほうが高いわけだ。まして、毎日3合ものお酒(≒ビール大瓶3本≒グラスワイン6杯)を飲んだり、タバコを吸ったりすることによる発がんリスクの高さは言うまでもない。それに比べれば、帰宅困難地域ですら「影響は軽微」と言っても良いだろう。
誤解のないようお伝えしておくと、「帰宅困難地域」が問題ないと言いたいのではなく、要は「悪しき生活習慣」による発がんリスクはそれくらい高いということ。喫煙・飲み過ぎがNGなのはもちろん、運動習慣やバランスの良い食事を心がけたい。まずはこの年末年始、「食っては寝、飲んではゴロゴロ…」とならないようお気を付けあれ!
(篠塚裕也)
(R25編集部)
詳しくは
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131227-00000006-rnijugo-life
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