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サヨナラたばこ

サヨナラたばこ

2013年11月20日

■呼吸が楽 体調の変化驚く

 【横山蔵利】ついに別れる決心をした。親兄弟以外では、妻より長い付き合いだった――。と言っても、人ではなくたばこ。この記事を書く機会に禁煙に挑戦してみた。1人では自信がないため、宣伝でもやっている「お医者さんと一緒に禁煙」に挑戦した。

■まず薬を服用

 禁煙外来をやっている病院を探し、受診した。「たばこは1日何本吸っていますか?」「何年間吸っていますか?」など簡単な問診の後、ぜんそくを和らげる吸入器のような形をした検査機で呼気の一酸化炭素(CO)濃度を測定した。

 結果は、21ppmだった。ノンスモーカー、ライトスモーカー、ヘビースモーカーといった分類では、ヘビースモーカーだった。1日30~40本、30年近く吸っているのだ。当然の結果とも言える。結果が記された用紙には「心臓に負担がかかっています」という文言が添えられていた。

 医師の説明などによると、たばこを吸うと、脳にあるニコチン受容体という部分がニコチンと結合して快感を感じさせる物質(ドーパミン)を放出する。処方された禁煙補助薬は、少量のドーパミンを出させ、イライラなどのニコチン切れ症状を緩和するというものだ。服用中はたばこがおいしくなくなるという。

 「最初はつらいですが、頑張って下さい」と医師から言われた。まず1週間は薬を飲みながら普通にたばこが吸える。2週間目から完全に禁煙するというもの。期間は12週間で、最後まで続けた人の49・1%が禁煙を続けているという。

 服用して2日間は何の変化もなく、普通にたばこを吸った。3日目を過ぎたころから急にたばこがまずくなってきた。口の中がざらつくのだ。明らかに以前とは違う。

 8日目から禁煙スタート。初日はさすがにきつい。○○パイポが手放せない。手持ちぶさたなのだ。しかし、薬のおかげか、イライラ感などはあまりない。夢でたばこを吸ってしまい、驚いて目が覚めることもあった。

 この状態が数日続いた。禁煙から1週間を過ぎたころから、少し楽になってきた。たばこを吸いたいという欲求とは違い、何か忘れ物をしたような感じに変わってきた。例えば、たばこを吸わないのが、朝顔を洗わずに外に出るような感じで、違和感は2週間たった今でも残っている。

■動機は「資金面」

 「体をこわしたのか?」「具合でも悪いの?」などと禁煙の動機をよく聞かれる。健康もあるが、正直に言えば資金面である。吸い始めのころ、1箱200円だった銘柄が、今や倍以上の410円だ。1日2箱820円として、1カ月で約2万5千円の出費になる。酒の「休肝日」は作れても、たばこを休む日はほとんどない。サラリーマンにとってはかなりの痛手だ。

 厚生労働省の調査では、成人男子の喫煙率は1991年度の50・6%から2011年度には32・4%まで下がった。理由は、ガンや心臓病などの心配もあるだろうが、資金面から禁煙をする人も少なくないかも知れない。

 禁煙から3週間近く、驚いたのは体調の変化だ。米がおいしいというのは当然だが、個人差はあるだろうが、呼吸がとても楽なのだ。加えて、においに敏感になる。困ったことは、やはり食べてしまうため、体重が増えてきた。

 まだ禁煙に成功したわけではない。頑張ろうと思っているが、当面の山場は、宴会が続く忘年会シーズンをどう乗り切るかだ。

詳しくは

http://www.asahi.com/area/hokkaido/articles/MTW20131120011110001.html

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