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たばこの影響で「DNAのメチル化」7領域で変化、女性ではたばこ病との関連も確認

たばこの影響で「DNAのメチル化」7領域で変化、女性ではたばこ病との関連も確認
喫煙歴からもDNAに痕跡

2015年1月7日 4:00 PM

http://www.mededge.jp/b/tech/6700

 たばこを現在吸っていたり、あるいは過去に吸っていたりした場合に、DNAに「メチル化」と呼ばれる変化が見られると分かった。

 たばこによって肺がすかすかになって呼吸困難に至る「たばこ病」とも関係するようだ。検査にもつながる可能性もありそうだ。

DNAの「メチル化」とは?

 米国の研究グループが、呼吸器の病気分野の専門誌であるアメリカンジャーナル・オブ・レスピラトリー・セル・アンド・モルキュラー・バイオロジー誌2014年12月17日号オンライン版で報告した。

 口の中の粘膜を使って検査をする方法だ。口腔の粘膜をブラッシングして組織を取って、DNAを簡単に調べることができる。

 調べたのはメチル化という変化だ。

 遺伝情報はDNAの並びに基づいて決まってくる。DNAは、「アデニン(A)」「チミン(T)」「グアニン(G)」「シトシン(C)」という塩基と呼ばれる分子の並びから成り立つ。ATGCの文字列の情報に従って、タンパク質が作られており、それで細胞が機能している。

 このDNAがメチル化という化学変化をする仕組みが存在している。一般に、哺乳類の場合にDNAのメチル化は、塩基配列中のシトシンという塩基に生じている。シトシンの中の炭素原子の一つについている水素がメチル基(CH3)に置き換わることをいう。

細胞の異常につながる

 DNAがメチル化した結果何が起こるのかは、どのような働きをするDNA領域がメチル化したのかということによって変わってくる。遺伝情報の読み出しを妨げたり、逆に促進したりこともある。

 さまざまなDNA領域で本来と異なるメチル化の状態が生じることによって細胞の機能に異常が生じてくる。このような変化を介して遺伝情報が適切に読み出されなくなるためだと考えられている。

 「このメチル化を調べると、環境の要因や慢性の呼吸器系疾患の研究において適切な情報を提供する」と研究グループは説明する。

7つの領域が喫煙で変化

 研究グループは、喫煙の習慣のある人、または過去に喫煙歴のある人から口の中の粘膜の組織を採取。DNAメチル化と喫煙との関連を調べている。

 結果として、喫煙している人の場合に、DNAの7つの領域でメチル化の変化が起きていると分かった。遺伝子の起きる領域のうち7つで喫煙習慣との関連が確認された。細胞の機能に異常が生じている可能性があるわけだ。

 さらに、過去の喫煙歴、禁煙後の期間と関係するメチル化の状態も確認できた。

 女性では、肺機能の低下とX線写真による肺気腫の増加との関連は、メチル化の状態から確認をできた。

 口の粘膜を調べることでたばこの影響を調べるような検査も可能となるかもしれない。

 

文献情報

Wan ES et al. Smoking Associated Site Specific Differential Methylation in Buccal Mucosa in the COPD Gene Study. Am J Respir Cell Mol Biol. 2014 Dec 17. [Epub ahead of print]

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25517428

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