禁煙外来で受ける4つの治療法とは?
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禁煙外来で受ける4つの治療法とは?
喫煙は、たばこに含まれるニコチンによる「ニコチン依存症」という病気です。一定の条件を満たした人は、医師の指導のもと禁煙外来で治療を受けられます。まずは、病院で相談を。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1504/23/news013.html
喫煙はただの嗜好ではなく、たばこに含まれるニコチンによる「ニコチン依存症」という病気です。2006年、健康保険を適用し病院で禁煙治療を行う禁煙外来が開始されました。
医師の指導のもとに治療できるため、ひとりで禁煙するよりも成功しやすいといわれています。では、禁煙外来ではどのような治療が行われるのでしょうか?
健康保険を適用して禁煙治療を行うには?
禁煙外来にて治療を受けるには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上
- ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上
- 直ちに禁煙することを希望している
- 「禁煙治療のための標準手順書」の説明を受け、禁煙治療を受けることを文書により同意している
しかし、実際にこれらは自分では分かりにくいので、病院で相談することが大切です。
また、製薬会社などのホームページでも適応するかどうかを調べることができますので、それらを利用してみるのも良いでしょう。
禁煙治療のスケジュール
禁煙外来の適応と診断されると禁煙治療が始まります。おおよそのスケジュールは以下のとおりです。
- 1回目:診察
- 2回目:1回目の診察から2週間後
- 3回目:4週間後
- 4回目:8週間後
- 5回目:12週間後
健康保険適用の範囲では、12週間のうちに5回の治療を受けることができます。
禁煙治療ではどんなことをするの?
禁煙治療が開始されると、ニコチン依存度などのたばこによる身体への影響を調べた上で治療計画が決められます。具体的には以下の4点です。
(1)ニコチン依存度の判定
問診などを行い、ニコチンへの依存度を調べます。施設によっては尿検査を行い、ニコチン代謝物の量を計測します。
(2)呼気一酸化炭素濃度測定
たばこによって息がどの程度汚れているかを調べます。
(3)ニコチン依存度に合わせた禁煙補助薬の処方
貼り薬や飲み薬を使用します。禁煙補助薬の種類は後述します。
(4)禁煙に対するアドバイス
医師や看護師から禁煙を成功できるように離脱症状に対応するための生活の仕方やストレス解消法のアドバイスを受けたり、不安に思うことなどを相談できます。
禁煙補助薬の種類
禁煙外来を受診する人が期待することのひとつに禁煙補助薬があげられるのではないでしょうか。補助薬を使用することで禁煙中の離脱症状が軽減され、禁煙が成功しやすくなります。
禁煙補助薬には病院で処方されるものと市販で購入できるものがあります。市販の禁煙補助薬はニコチン含有量が少ないため、喫煙本数が多くニコチン依存度が高い人は病院で処方された薬のほうが比較的楽に成功できるようです。
主に健康保険適用の禁煙補助薬には、以下の2種類があります。
- ニコチンパッチ(身体にシールを貼り、皮膚からニコチンを吸収する)
- バレニクリン(脳の中のニコチン受容体に作用する、ニコチンを含まない禁煙補助薬)
禁煙補助薬を使用した場合、自分ひとりで禁煙するよりも3~4倍禁煙しやすくなるといわれています。また、禁煙外来利用者のうち12週間の禁煙治療を5回受けた人の約8割が治療終了時には4週間以上、約5割が治療終了後9カ月間の禁煙に成功したとの報告もあります。
禁煙補助薬を上手に服用することで、比較的楽に禁煙できるでしょう。
喫煙は嗜好ではなく病気です。禁煙外来を受ける条件を満たした人は、医師の指導のもと、禁煙外来で4つの治療を受けることができます。禁煙治療を成功させるには、禁煙補助薬を上手に使用することが有効です。まずは、病院で相談を。
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