子どもの前でたばこを吸うと、子どもは将来の血栓リスクを背負う
子どもの前でたばこを吸うと、子どもは将来の血栓リスクを背負う
受動喫煙の影響は顕著、心臓や血管の病気につながる
http://www.mededge.jp/a/resp/11272
2015年4月6日 8:00 AM
親のたばこにさらされた子どもは、そうでない子どもと比べて成人になってから動脈で血栓ができるリスクが高いと分かった。
豪タスマニア大学の研究グループが、サーキュレーション誌で2015年3月23日に報告した。
受動喫煙の痕跡を調べる
研究グループは、若いフィンランド人を対象とした心血管リスク研究への参加者を追跡調査した。この研究には1980年と1983年の調査で親のたばこにさらされていた子どもが含まれていた。
2001年と2007年のそれぞれの時点で頸動脈の超音波データを収集。さらに、2014年には、1980年に採取、凍結した参加者の子どものサンプルの中にあるたばこの影響で増えてくる「血中コチニン」の濃度を測定した。
受動喫煙を受けていれば増えてくる。
「コチニン未検出」はたばこで減っていく
コチニン未検出の子どもの割合は、両親ともにたばこを吸っていなかった家庭で最も多く(84%)、どちらかの親がたばこを吸っていた場合では未検出の割合は低下し(62%)、両親とも喫煙者である家庭では最低だった(43%)。双方吸っていない場合と比べるとコチニン未検出はほぼ半減するわけだ。
他の要因とは無関係に、成人期で頸動脈プラークが出てくるリスクが、両親ともにたばこを吸っていない子どもと比較して、親のどちらかまたは両親がたばこを吸っている家庭では概ね2倍(1.7)となっていた。
研究グループは、「分煙によってリスクを減らせるが、完全禁煙がはるかに安全な選択肢」と強調する。
子どもの前でたばこは吸わないに越したことはないのだろう。
文献情報
Magnussen C et al. Smoking in front of your kids may increase their risk of heart disease as adults. American Heart Association. 2015 Mar 23.
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