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喫煙大国中国での禁煙政策~北京市の厳格な禁煙条例~

喫煙大国中国での禁煙政策~北京市の厳格な禁煙条例~

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0629&f=business_0629_071.shtml

2015/06/29(月) 19:40

 中国で客先訪問などをしていると、どこへ行っても勧められるものがあります。宴会の席のみならず、客先のオフィス内でも勧められるのはたばこです。たばこをお客さんに勧めることはむしろ中国では礼儀となっているようです。ただし、断っても何ら問題がないのが一般的です。お客さんに勧めたことで、安心したかのように、自分でもたばこをくゆらせ始めるのです。

 本コラム欄にても、中国での喫煙の現状については何度か紹介してきましたが(「中国の公共の場における禁煙義務付け~マカオ・香港に続き北京でも~」、「2階からゴミ…、どこでもトイレ… 中国のマナーには大きな地域差」、「中国の公共の場における禁煙義務付け まずはマカオから」)、今回は、喫煙大国中国での禁煙政策に関する現場コラムです。

■1. 北京の厳格な禁煙条例が2015年6月1日より施行

 中国の首都北京市では、公共の場における禁煙を義務付ける北京市禁煙条例が、2015年6月1日に施行されました。北京市では今後、公共の場のほか、仕事場の室内および公共交通機関においては禁煙が義務付けられることとなりました。幼稚園・小学校・中学校、運動場、妊婦・幼児・子供向け医療施設などでは、室内にとどまらず、室外でも禁煙が義務付けられました。幼稚園・小学校・中学校から半径100メートル以内ではタバコの販売自体が禁止されました。

 テレビ・雑誌等のメディアのほか、病院など医療機関や公共の場でのたばこ広告を禁止する内容の改正広告法が2015年9月1日に施行されることとなっています。また、禁煙条例に違反した施設は最高1万人民元(日本円で20万円相当)の罰金、個人の違反者も最高200人民元(日本円で4000円相当)の罰金となります。他にもタバコ消費税が5%から11%に引き上げられることとなっています。

 やると決めたらすごいスピードで徹底的にやるという中国らしい内容の条例です。

■2. 禁煙条例の趣旨を貫徹できるか?

 2011年、北京首都国際空港の喫煙ルームが一旦閉鎖されたものの、数カ月で復活するという出来事がありました。空港利用客からのクレーム、要望が強硬にあったためでしょうか。トイレなど、本来の喫煙所とは異なる場所での喫煙者が多くいたことも一因のようです。2015年の今回も、北京首都国際空港の喫煙ルームは閉鎖されたということです。今回は、不退転の決意で望むのか、また復活するのかは時間の推移を見守る必要があります。

 筆者が居住した地域では、エレベータ内でも、デパートの売り場内でさえも、場所を選ぶことなく、何の遠慮もなくたばこを吸いながら歩く人が多くいます。マンション敷地内を歩いていても、自宅マンションのベランダで洗濯物を干していても、空からたばこが降ってくることもあるお国柄です。

 また、メジャーな高級たばこは中国中どこへ行っても入手可能ですが、中国では実際には「主流は地たばこ」という特徴があります。地たばこでも価格変更が頻繁に行われるという特徴があります。前述した税制変更のためという理由以外でも、たばこの値段は頻繁に変わっているようです。アメリカなど海外製のたばこは、為替の影響もあってか、中国においては、さらに頻繁に価格変更があります。

 そういった環境下でも、中国の喫煙者、愛煙家は、条例の施行にも、価格変更にも影響を受けないのでしょうか? 北京での動きが中国各地、どこまで広がるかは今後の動きを引き続き見守る必要があります。いっそのこと、何事に対しても、やると決めたことにはものすごいスピードで極端に進める特長がある中国では、中国人相手に禁煙ビジネスを勧めるのも面白いかも知れません。たとえば、電子たばこ、禁煙ガム、禁煙のための医療(美しい歯を保つための歯科治療を含む)、分煙のための機械設備・排気設備などです。

■3. 静かな健康ブームでもある中国の実態

 中国人、特に富裕層の間では、静かに健康ブームが広がっています。たとえば、日本の北海道へ行って、最高級の健康診断を受けたうえ、温泉にゆっくりと入り、体に良い健康的な食事をするツアーが売り出され、人気となっていたりするようです。

 筆者は、海南島のビーチで寝転びながらたばこを吸い、吸殻を捨てているのは中国人ではなく、欧米人女性という光景にも出会いました。また、タイを訪れる中国人観光客は毎年数十万人に達していますが、筆者が、タイのとあるビーチで出会った中国人の集団は、静かにまた綺麗に食事をし、ビーチを利用していたのにはびっくりしていました(タイで武漢行きの飛行機を待つときにはいつもの武漢人集団に囲まれましたが・・・)。そこでも、ビーチで周りを気にすることなく喫煙し、吸殻を捨てていたのは、欧米人男性でした。

 世界遺産を多く有する中国は、観光立国でもあります。世界に認められる、世界に良識のある国にすべく、中国政府も「文明旅行指南」というものを発表し、中国人の中に浸透させようとしています。中国も変わり行く過渡期にあるようです。喫煙・禁煙の状況も静かに変わり行くのでしょうか。(執筆者:奥北 秀嗣 提供:中国ビジネスヘッドライン)

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