「私は1日0~3本」も喫煙がん増やす、安心材料は喫煙期間
「私は1日0~3本」も喫煙がん増やす、安心材料は喫煙期間
低頻度でも「頭頸部がん」の危険性は5割高まる
https://www.mededge.jp/a/resp/18800
2015年9月7日 2:00 PM
「私は1日多くて3本、吸わない日もありますよ」
そんなあなたも気は抜けないようだ。
このたび、たばこは低頻度でも、口から喉にかけてのがん、いわゆる「頭頸部(とうけいぶ)がん」のリスクを増やすと分かった。
喫煙期間について安心材料もある。
2万人近くのデータを分析
米国のユタ大学の研究グループが、疫学分野の国際誌であるインターナショナル・ジャーナル・オブ・エピデミオロジー誌のオンライン版に2015年の7月30日に報告した。
紙たばこの喫煙は、さまざまながんの原因になると分かっている。中でも喉周辺には特にダメージを与えるので、頭頸部がんの原因にもなる。
研究グループは23の頭頸部がんの人とがんではない人を比べた研究から、低頻度の喫煙のインパクトを調べている。
紙たばこを吸わないか、低頻度で吸う人のうち、頭頸部がんの4093人とそうではない1万3416人を比べている。
葉巻、パイプ、鼻でかぐたばこ、噛みたばこ、ストローたばこ(ブラジルで使われるたばこ)を使う人や1日に10本以上吸う人のデータを除いている。
生涯の平均の紙タバコ喫煙の頻度を1日に全く吸わない、1日0~3本、3~5本、5~10本に分類した。
1日数本でも危険率が増す
1日に0~3本吸う人は頭頸部がんの危険性が50%増えていた。
さらに、1日に3~5本吸う人については、条件次第で危険性はさまざまだった。
このうちアルコールを飲まない人では、危険性が2.01倍に高まっていた。女性では、危険性が2.74倍。頭頸部がんの中でも喉頭がんの危険性が3.48倍となっていた。
低頻度の場合、喫煙の期間が20年以下の人では危険性の上昇は確認できなかった。
低頻度でも長期にわたって喫煙している人は要注意というわけだ。
文献情報
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