注意!非喫煙者にも迫る「肺がん」のリスク
注意!非喫煙者にも迫る「肺がん」のリスク
肺・のどを労わるためのコンビニ飯は?
http://toyokeizai.net/articles/-/87077
丸田 みわ子
日本男性の死亡原因第1位、女性でも第2位に入っているのが「肺がん」です。主な原因は、やはりタバコ。しかし、肺がんにも種類があり、タバコを吸わない人でも高いリスクを抱えている場合があります。
タバコを原因とする肺がんは、通常「扁平上皮がん」と呼ばれるものです。近年、国をあげての健康対策『健康日本21』で、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の原因としてタバコに関する規制が厳しくなりました。
具体的には、タバコの値上げや吸う場所の規定、歩きたばこの罰金が厳しくなるなどの施策で、これにより男性喫煙者の人口が徐々に減少。結果、現在は「扁平上皮がん」の罹患率は下降傾向に転じています。
タバコ以外にも要注目の原因がある
しかし、逆にタバコを吸わない人でも罹患する肺がん「肺腺がん」は、罹患率が上ってきているのです。
肺腺がんの原因はいくつかあり、大気汚染や、エストロゲンの過剰分泌などと考えられています。「タバコを吸わないのになぜ肺がん?」と思われる方も多いと思いますが、出張や旅行、季節の変わり目など、環境の変化で咳が出やすくなる方は、特に気をつけてみてください。
大気汚染の原因は、空気中に潜むウイルスや花粉、黄砂、排気ガス、タバコや工場からの煙が挙げられます。これらの有害物質を過剰に吸い込んでしまうと、肺の末端にある「肺胞」がダメージを受け、がんになりやすくなると考えられています。
一方のエストロゲン。こちらは女性ホルモンの一種で、主に女性のがん因子として注目されています。月経期間が長い(初潮が早く、閉経が遅い)女性や、エストロゲン補充療法を受けたことのある女性に、肺がんの発症率が高いことが報告されているのです。
最近では会社の健康診断だけでなく、市区町村でも無料・格安でがん検診を受けられる体制が整ってきているので、これらを積極的に利用し、年に一度は健診を受けるようにしてみてください。
特に肺腺がんは、初期症状が明確に出ないため発見が難しく、見つかった時にはかなり進行している、ということも少なくないようです。咳や痰などのわかりやすい症状がなくても、鼻がつまりやすい、息苦しさをよく感じる……という方は、病院へ行ってみましょう。
気温が下がるこれからの季節は、空気も乾燥します。100%ケアできるわけではありませんが、風邪をひいてなくても通勤時だけマスクをする習慣をつけるなど、のどや肺を労わる対策も講じたほうがいいでしょう。
肺をキレイに保つためのコンビニ飯
エストロゲンによる悪影響を抑えたり、のどを殺菌してくれたりする食材は、普段利用するコンビニでも探せます。
リンゴはカットフルーツとしてコンビニの店頭で年中手に入りますね。ブルーベリーは冷凍食品やドライフルーツのコーナー、秋冬が旬のレンコンはお惣菜コーナーなどでも見つけられるでしょう。
肺がん予防の基本は「禁煙」。ただタバコを吸わない方でも、知らず知らずのうちに肺に負担がかかっている場合があります。手洗い・うがいやマスク着用で有害物質が体内に入らないよう注意し、体のお掃除につながる栄養を食事からも取り入れれば、肺がんリスクを軽減できるはずです。
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