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(脱短命県) 高い喫煙率、「健康被害、十分理解されず」

(脱短命県) 高い喫煙率、「健康被害、十分理解されず」

http://www.asahi.com/articles/ASHD133CDHD1UBQU00D.html

2015年12月1日09時43分

健康に影響するものはいろいろあるが、確実に「体に悪い」と言えるのが喫煙だ。「脱短命県」に不可欠な禁煙について、県内の状況や取り組みを3回にわたって探る。

 厚生労働省が2013年に公表した国民生活基礎調査によると、青森県の男性喫煙率は40・3%(全国平均33・7%)に上り、都道府県別で最も高い。女性は14・3%(同10・7%)で、北海道の17・8%に次いで2番目に高い。

 青森県の01年の男性喫煙率は50・8%(同48・4%)、07年は45・3%(同39・7%)と徐々に減少してはいる。だが、01年から13年で全国平均が14・7ポイント減ったのに対し、青森県は10・5ポイント減にとどまった。

 日本たばこ産業の全国喫煙者率調査によると、調査を開始した1965年度以降、男性喫煙率のピークは66年度で83・7%だった。当時と比べれば、喫煙率は大きく下がっている。では、なぜ青森県の喫煙率は全国と比べて高いのだろうか。県がん・生活習慣病対策課の嶋谷嘉英課長は「原因は分からないが、葉タバコ農家が多い地域は禁煙の取り組みが進みにくいのでは」と話す。青森県は全国有数の葉タバコ産地でもある。

 一方、「たばこの有害性については多くの人が認識しているが、具体的にどのような健康被害があるのか十分に理解している人は少ない」と禁煙治療に取り組む「ひでかず胃腸科内科」(青森市大野)の鈴木秀和院長は指摘する。

 国立がん研究センターの資料によると、様々な研究から、喫煙やたばこの煙による受動喫煙でがんの危険性が高まることが分かっている。具体的には、たばこを吸わない人と比べて喫煙する男性ががんになる危険性は、喉頭(こうとう)で5・5倍、尿路(膀胱(ぼうこう)、腎盂(じんう)、尿管)で5・4倍、肺で4・8倍だった。女性では肺で3・9倍、子宮頸(けい)部で2・3倍、口唇・口腔(こうくう)・咽頭(いんとう)で2・0倍だった。

 喫煙はがん以外にも、様々な悪影響を及ぼす。厚労省によると、非喫煙者と比べて虚血性心疾患(心筋梗塞(こうそく)や狭心症等)による死亡の危険性が1・7倍、脳卒中についても危険性が1・7倍高くなるという報告があるという。

 また、鈴木院長は青森県でたばこを吸う人が多い理由について「親など家族が吸っていることで子どもがたばこに手を出しやすくなる『環境遺伝』も要因の一つ」とも分析する。さらに「吸わない人も喫煙者に『吸ってもいいよ』と言ってしまうことが多い。受動喫煙被害への意識が低い」と指摘する。

 鈴木院長は元々、消化器がんの抗がん剤による化学療法に取り組んでいた。開業後、がんの早期発見や予防に注力する中で、禁煙の重要性に気付いたという。

 禁煙治療に取り組んでもなかなか喫煙率が下がらない青森県。だが、鈴木院長は「いずれ東京などのように喫煙率が下がり、吸う人の方が肩身が狭くなる。その『分水嶺(ぶんすいれい)』を越えるとドドッと喫煙率が下がるだろう」と期待している。

姫野直行

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