『アリス博士の人体メディカルツアー』 アリス・ロバーツ著
『アリス博士の人体メディカルツアー』 アリス・ロバーツ著
http://www.yomiuri.co.jp/life/book/review/20160502-OYT8T50023.html
2016年05月09日 05時21分
肺や心臓、肝臓など臓器別に機能、病気と健康法が紹介されている。肺ならば、たばこは吸わない、運動で体重増加を防ぎ
喘息
などの発症を抑える、というように。
古生物病理学で博士号を取り、人類の体の進化を研究するアリス先生。ナビゲーターを務めたテレビの科学番組を元にした本なので解説は柔らかく図版も興味を引く。
全身の健康維持にはバランス良い食事と運動など生活習慣の改善が大事、と結論は常識的だが、心がければ心臓病の10例中8例、後天性糖尿病の9例、がんの3例は予防できると具体的なデータを示されると説得力が違う。
参考になったのは肝臓の項。「アルコールも毒素」「酔うことは毒を盛られるに等しいのです」とお酒に厳しい。だが「肝臓はワイン2杯くらいなら解毒できます」とあって少し安心。おっ、心臓の項には「1日1~2杯のアルコールは心臓病リスクを最大で40%下げる」とあるぞ。
休日ですから負荷テストでもしてみますか。では毒をあおりますよ。なんだかソクラテスにでもなった気分です。田沢恭子訳。
フィルムアート社 2800円
| 固定リンク
「たばこの害」カテゴリの記事
- 受動喫煙が肺がんを引き起こすしくみを解明、能動喫煙とは異なる(2024.09.02)
- 大麻の過剰使用、頭頸部癌のリスクを増やす(2024.09.02)
- 禁煙後に体重が増加すると……(2024.08.19)
- こんなにある「タバコ」の害、50歳以前の禁煙でがんのリスクは大きく減少(2024.08.19)
- 禁煙向きの食べ物とは? 一服を誘う食べ物とは?(2024.08.05)
最近のコメント