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糖尿病治療、予防へ禁煙を 喫煙のリスクを知る

糖尿病治療、予防へ禁煙を 喫煙のリスクを知る

伊豆新聞 5月10日(火)14時23分配信
 皆さんご存じのように、たばこはほぼ全ての部位のがん、呼吸器の病気、血管の病気、それによる脳卒中や心筋梗塞、下肢動脈閉塞(へいそく)などの発症・再発を増やします。病気の種類によっては、たばこを吸わない人に比べてリスクが数十倍高くなります。さらに、喫煙している本人だけではなく、周囲の人にも影響を与えてしまいます。
         

 糖尿病やその予備群の人には、血管への障害が問題になります。血糖が高いことで起きる血管障害の最も代表的なものは3大合併症です。(1)糖尿病性網膜症。目の奥にある網膜(カメラでいうフィルムに当たる場所)に出血が起こり、進行すると失明に至ります(2)糖尿病性腎症。老廃物や不要物を尿中に排せつする働きに障害が起きて、進行すると腎不全につながります(3)糖尿病性神経障害。「足の裏に皮を一枚余分に張っているような感じ」から始まり、ひどくなるとけがの痛みもあまり感じなくなります。

         

 以上のような合併症は、いずれも細小血管のダメージから起こる病気です。たばこはそれを加速させる作用があります。また、血糖をコントロールするために必要なインスリンの働きが悪くなるという報告もあります。糖尿病の治療や予防のためには、禁煙が重要と言えます。禁煙は、少し前までは本人の自覚に頼る部分が大きかったのですが、最近は禁煙補助薬もあります。禁煙2、3日目から味覚や嗅覚が正常になり、呼吸が楽になります。「禁煙したいけどできない」という方は、まず医師に相談してみてください。

         

 味覚や嗅覚が良くなることで食べ物がおいしく感じられるようになり、消化吸収も改善されて食べ過ぎから体重増加につながる方もいます。太るから禁煙しないという方はまず、自分の適量を守って食べましょう。また、口さみしいからとたばこの代わりにあめや飲み物が増えないように気を付けましょう。

         

 伊東市では、食事の相談も随時受け付けています。ぜひ、ご相談ください。糖尿病や健康づくりについての相談、検診の問い合わせは伊東市健康推進課〈電0557(32)1583〉まで。

         

(保健師・井原美恵)

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