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高知県内の「禁煙外来」が増加 保険適用10年経過

高知県内の「禁煙外来」が増加 保険適用10年経過

https://www.kochinews.co.jp/article/57071/

21市町村107施設に
 ニコチン依存症の人の禁煙治療に公的医療保険が使えるようになって10年が経過し、高知県内でも保険適用の禁煙外来を置く医療機関は年々増えている。たばこをやめたくてもなかなかやめられない人たちの受け皿となっている。

 保険治療の禁煙外来は医師の問診でニコチン依存症と診断された人が対象。3カ月ほどの間に5回通院し、飲み薬やニコチンを含んだ貼り薬を活用しながら禁煙に取り組むのが一般的だ。

 高知県内では総合病院や診療所が開設しており、設置施設数は公的医療保険が使えるようになった2006年の20前後から現在は21市町村、107施設となっている。

 受診者は10年間で延べ1万3千人以上に上る。たばこの大幅値上げがあった2010年度の2784人をピークにここ数年は年間1500人前後で推移している。

 高知市の高校教員、安井陽祐さん(33)は2016年4月から投薬治療に取り組み、20歳の時から1日20本吸っていたたばこと縁を切った。治療開始後1、2カ月は吸いたい気持ちが強かったが、「病院で先生に厳しく指導してもらったり、ほめてもらったり、自力でやめるのが難しい自分には禁煙外来が合っていた」と話す。

 2008年から本格的に禁煙外来を開いている高知厚生病院(高知市葛島1丁目)はこれまで延べ658人(10月20日現在)が受診し、3カ月の治療の末、禁煙に成功した人は延べ371人(再喫煙者の成功も含む)に上る。

 高知県医師会常任理事で高知厚生病院副院長の計田(けた)香子医師は「治療が終わってからが勝負。『1本だけなら大丈夫』と考えず、吸わない意志を持ち続けることが大事です」とアドバイスする。

 治療費は保険の自己負担が3割の場合、3カ月の通院で2万円前後。1箱約400円のたばこを毎日吸うより1万円以上安く済む計算になる。

 毎月22日は数字の2を白鳥(スワン)の姿に見立てた語呂合わせ「吸わん吸わん」から、日本記念日協会に「禁煙の日」として登録されている。たばこをやめたいけれど踏ん切りがつかない人は、あす22日から始めてみては―。

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