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相模原市役所 市民は屋外喫煙所1カ所なのに 職員は庁内に「たばこ部屋」10カ所

相模原市役所 市民は屋外喫煙所1カ所なのに 職員は庁内に「たばこ部屋」10カ所

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2016年11月29日

 今月初旬、東京新聞に読者から匿名で一通の手紙が届いた。「市民には館内禁煙を求めながら、職員は館内の温かいところで吸っている」。相模原市役所の分煙方法への問題点を投げ掛ける訴えがつづられており、どんな実態なのかと担当課に当たった。すると、確かに市民目線では疑問が残る喫煙事情が見えてきた。

 「禁煙」。市役所入り口には、そう書かれた看板があった。受動喫煙防止を目的に、市役所の敷地で市民が利用できる喫煙所は正面入り口から約三十メートル離れた屋外に一カ所だけという。

 一方、手紙では、庁舎内に職員だけ使える「たばこ部屋」があると指摘されていた。市管財課によると、本館に五カ所、第一別館三カ所、第二別館二カ所の計十カ所あるという。

 本館の一カ所に行ってみた。外見から一見すると「たばこ部屋」とは分からない。入り口に「関係者以外の方の立ち入りはご遠慮下さい」と注意書きがあった。中には自動販売機やテーブル、いすが並び、さらに中に壁で仕切られた部屋があった。ドアを開けると、灰皿スタンドが二本。これがたばこ部屋だった。

 職員だけ館内で-との指摘に対し、市管財課の担当者は「県条例の基準にならっている」と説明する。県条例とは、不特定多数の人が出入りする官公庁などを禁煙にすると定めた「県公共的施設における受動喫煙防止条例」。県内のがん対策を推進しようと、二〇一〇年に県内全域を対象として施行された。

 だが条例には対象外がある。屋外や特定の人しか出入りしない住居や事務室は除かれるという。担当者は「関係者以外の立ち入りを禁じるたばこ部屋も、特定の人しか出入りしない事務室に当たる」と言う。

 ただ、市民だけ屋外に追いやることには合理的な説明がない。条例は原則禁煙とする公共的施設にも「喫煙所を設けることができる」と規定している。県によると、室内に設置しても良いそうだ。

 手紙には厳しい見方もつづられていた。「税金で造った施設なのに、市民だけ閉め出し、勤務時間にサボっている姿を見られないようにしている」

 市職員厚生課によると、勤務時間のたばこ部屋への出入りについて時間制限はない。同課の担当者は手紙の指摘について「同じような声は役所内からも含めて、届いている」と吐露した。その上で「一日に五、六回喫煙すれば計一時間、離席したことになる」などと職員に節度ある利用を呼び掛けてきたと話す。

 二〇年の東京五輪・パラリンピックを見据え、厚生労働省は現在、受動喫煙防止の強化策として、官公庁などの建物内を全面禁煙とすることを検討している。市職員厚生課の担当者は「一時は禁煙タイムを設けることも検討した」としつつ「現在は国の動向を注視している」と言う。

 参考までに、県庁と他の県内の政令市に本庁舎の対応を聞いてみた。県庁と横浜市は市民の喫煙所は屋外、職員の喫煙所は屋上にだけ設けているという。川崎市には職員の喫煙場所はなく、市民と同じ庁舎内の所定の場所で吸う。時間の制限はいずれもなかった。

◆理解されにくい

 公共施設内に喫煙所を設けても良いとする規定が県条例にある以上、市民だけ外で吸わされる相模原市役所の分煙方法は理解されにくい。国が公共施設の建物内での喫煙を全面禁止にする方向で検討していることを踏まえれば、先んじて市役所のたばこ部屋をなくし、市民感情に応えていくべきではと感じた。 

  (井上靖史)

 

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