世界最高齢の女性は睡眠を重要視、酒・たばこも遠ざけた
世界最高齢の女性は睡眠を重要視、酒・たばこも遠ざけた
http://diamond.jp/articles/-/114028
すでに昔の出来事のようだが、2016年11月米国で行われた選挙によって次期大統領に選ばれたのは民主党候補のヒラリー・クリントンではなく、共和党候補ドナルド・トランプだった。軍人経験もなく、政治家でもない実業家出身の人物が大統領に就任するのは歴史的にも初めてとのこと。
先の大統領選からさかのぼること半年余り。昨年5月、ギネス世界記録上、〈存命人物のうち世界最高齢〉と認定されていた女性が亡くなった。彼女の名前はスザンナ・ジョーンズ。1899年生まれというから驚きだ。米国の歴史を100年以上見てきた彼女はバラク・オバマの支持者で、今回の大統領選ではヒラリー・クリントンに投票する予定だったという。彼女は選挙結果を知ることなく、この世を去ったわけだが、仮に生きていればどんな感想を持っただろうか。
彼女は死の間際まで食欲旺盛で、ベーコンが好物だった。ある記事によると朝食はベーコンとスクランブルエッグ、ランチにはフルーツ、夕食は肉、野菜、ポテトのセットプレートでまず肉から手を付けていたという。また、別の記事では自らの長寿の秘訣を「睡眠」と語り、さらに「お酒もタバコも呑まずに、自分のまわりを愛とポジティブなエネルギーで満たしておくことです」と続けている。
たばこと酒は体に悪い生活習慣として知られる。たばこに関してはもはや健康に悪いことを疑う余地はなくなったが、お酒には「百薬の長」という言葉もある。飲酒に適量というのはあるのだろうか? 東京大学の佐々木敏教授によると疫学的には「少しのお酒は健康によいようです。でも、総死亡率が最も低くなる飲酒量は、たくさんの研究をまとめた結果によると、1日あたりわずかにエタノール7g分。日本酒だと0.3合にすぎません」(『佐々木敏の栄養データはこう読む!』)とのこと。どうやらお酒を飲む人が〈適量〉にとどめるのは難しそうだ。長生きのためにはスザンナ・ジョーンズのように飲まない、というのが一番簡単な選択のようである。
彼女は早くに離婚し、子どもはいなかったが、めいをはじめとする家族に囲まれ幸せだったようだ。酒やたばこは自分の意志、あるいは適切な治療で避けられるが、周りを「愛とポジティブなエネルギーで満たす」ことは自分だけではどうにもならない。愛のある人生を送ることはきっと、健康になることより難しい。
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