花粉症はアルコールで悪化する?知らないと危険な花粉症と飲酒の関係
花粉症はアルコールで悪化する?知らないと危険な花粉症と飲酒の関係
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2017年3月21日、気象庁より東京で桜が開花したことが発表されました。平年より5日早く、全国で最も早い開花になりました。(参考)
各地でも開花予想日が近づき、いよいよ桜のシーズン到来です。
ただ、まだ花粉症に悩まれる方も多く、気になるのはお花見の際の飲酒は大丈夫かという疑問ではないでしょうか?
今回は花粉症時に飲酒することの悪影響について、耳鼻咽喉科医の岡田先生に詳しく解説していただきました。
花粉症時の飲酒の悪影響
花粉症は体のアレルギー反応であり、ヒスタミンという物質がアレルギー反応を引き起こしています。
飲酒により摂取されるアルコールは肝臓で代謝されてアセトアルデヒドになりますが、このアセトアルデヒドがヒスタミンを増加させます。
そのため、アルコールを飲むと花粉症の症状が強くなります。
普段飲まれている花粉症の薬も抗ヒスタミン薬であり、いかにヒスタミンが花粉症において重要な役割を担っているかがわかります。
また、飲酒によって血管が拡張するため、鼻の粘膜の浮腫み、鼻閉が増悪します。
花粉症時の飲酒による症状
鼻づまり
飲酒によって血管が拡張し、鼻の粘膜が浮腫むため、より鼻づまりがひどくなります。
頭痛
血管の拡張により脳圧が上がり、またアセトアルデヒドの作用により頭痛を増強させます。
花粉症を抑えるアルコールの種類や飲み方はある?
原則として花粉症時にアルコールを摂取することはアレルギー症状の増悪を引き起こします。
アレルギー反応により活性酸素が増え、アレルギー症状を増悪させますが、ワインなどに含まれているポリフェノールは活性酸素を抑えます。
しかし、決してワインなどでアルコールとともにポリフェノールを摂取することが花粉症の症状を緩和するわけではありません。
むしろ増悪させるので、アルコール自体を控えることが最も望ましいです。
花粉症の薬を服用後にお酒を飲んだ場合のリスク
花粉症の薬(抗ヒスタミン薬)は中枢神経抑制作用をもちます。
さらにアルコールが加わることにより、以下の症状が現れ、非常に危険であることが報告されています。
・過度の鎮静
・催眠
・脱力
・口渇
・視力障害
・排尿障害
花粉症の薬を飲んだ時にはアルコールを摂取しないようにしてください。
飲酒以外の花粉症が悪化するNG習慣
喫煙
たばこは直接、鼻の粘膜を刺激して、鼻の粘膜の浮腫みを引き起こします。
また、たばこのもつ成分によりアレルギー成分が多く産生されることで、より花粉症の症状を増悪させます。
ストレス
ストレスにより体の自律神経と免疫のバランスが崩れます。
自律神経は交感神経、副交感神経があり、鼻汁の産生や鼻閉のバランスに大きく影響しています。
睡眠不足
睡眠が不足していると体の免疫のバランスが崩れて、わずかな花粉症のアレルギー抗原に対しても過剰に反応することがあり、症状が増悪します。
最後に岡田先生から一言
普段からの適度な運動や食生活が自律神経や免疫力を整え、アレルギーを整えます。
症状がどうしても辛いときには医療機関にぜひ相談されてください。
飲酒が花粉症に良い影響を与えることはありませんので、なるべく控えることが望ましいです。
(監修: 耳鼻咽喉科 岡田先生)
2017年3月21日 21:00
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