喫煙経験率が10分の1に激減 たばこの危険性教えた効果テキメン 和歌山
喫煙経験率が10分の1に激減 たばこの危険性教えた効果テキメン 和歌山
http://www.sankei.com/west/news/170328/wst1703280028-n1.html
2017.3.28 09:37更新
和歌山県新宮市と新宮保健所が厚生労働省と日本公衆衛生協会の「衛生教育奨励賞」を受賞した。小中学生に対する十数年にわたる「防煙教育」で、中学生の喫煙経験率が10分の1に低下したことなどが評価された。地域で地道に取り組む喫煙対策にも、大きな効果があることが立証された形だ。
新宮保健所は東牟婁地域の串本、古座川両町以外を管轄にしている。平成27年度の管内の小中校生は814人だった。
健康増進法の制定をきっかけに同保健所が平成14年度、アンケートを実施したところ、中学生の喫煙経験率は30・6%だった。一方、厚労省の12年度の全国調査では、「毎日喫煙+30日に1日以上喫煙」の男子中学生は、中1が6%、中2が8・2%、中3が14%と、単純には比較できないが新宮保健所管内は高かったことがうかがえる。
新宮市と保健所では15年から市内の小学1年生と4年生を対象に防煙教育を開始。同市以外の自治体や中学生、高校生にも対象を広げ、DVDで物語風にたばこのニコチンやタールなど三大有害物質の危険性や、受動喫煙で子供や妊婦に与える影響を教えた。
保健所保健福祉課は「将来喫煙しないように教育するだけではなく、家族にも勧められるように指導した」と話す。同市は、妊婦の夫が参加するマタニティー教室にまで対象を拡大し、禁煙の講習会や4カ月児検診では周囲の喫煙者の有無を把握し、保健指導を行っている。
その結果、20年度の調査では中学生の喫煙経験率は6・3%、25年度は3・1%まで激減した。また、同市民アンケートによれば、20~64歳の喫煙率は16年度の27・6%から24年度には19・7%に下がった。
同課は「長年の指導で喫煙率の低下につながった。市民の健康増進のために、今後も続けていきたい」と話している。
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