iQOSなど電子タバコの有害性が“未知”すぎる! 従来のタバコとの差と健康リスクをBBCが報じる!
iQOSなど電子タバコの有害性が“未知”すぎる! 従来のタバコとの差と健康リスクをBBCが報じる!
2017.12.15
日本でも人気急上昇中の電子タバコ。従来のタバコと異なり、煙や臭いが少なく健康への影響の低いとされることから、電子タバコへ乗り換える喫煙者は増えているという。しかし、電子タバコにも健康へのリスクがあるという。12日に英「BBC」が報じた。
■電子タバコとは?
今回健康へのリスクが指摘されたのは「非燃焼・加熱式タバコ」だ。フィリップ・モリス社の「iQOS」や日本たばこ産業の「Ploom TECH」などが日本でもすでに市販されており、一般に新型タバコや電子タバコなどと呼ばれている。非燃焼・加熱式タバコは、葉タバコを加熱して生じるニコチン入りのエアロゾルを吸引するもの(iQOSなど)、カードリッジ内の液体を加熱し発生したエアロゾルをタバコ粉末に通過させて吸引するもの(Ploom TECHなど)の大きく二種類に分類できる。
なお、厳密にいうと電子タバコ(ニコチンを含む液体を加熱して発生したエアロゾルを吸引する)と非燃焼・加熱式タバコは異なるのだが、本記事では非燃焼・加熱式タバコを電子タバコと呼ぶ。
■電子タバコの健康リスクは?
さて、先日イギリスの政府機関(Cot)が英国内で販売されている電子タバコ(iQOS、iFUSE)の健康リスクについて調査した。すると、電子タバコを吸う人々は従来の火をつけて吸うタバコを吸う人々に比べ、有害あるいは潜在的に有害な化合物にさらされる量が50~90%低いことが分かったという。だが、これは電子タバコは健康に害がないという意味ではない。従来のタバコに比べ安全だが、電子タバコの健康リスクは不明であり、未知の部分が大きいのである。
英国公衆衛生庁は電子タバコは従来のタバコより害が少ないといい、禁煙の方法として禁煙サポートサービスと電子タバコの併用を勧めているという。だが、今回の報告では、電子タバコが非喫煙者の若者に広まることも警戒すべきとしている。電子タバコをきっかけにニコチン中毒になり、喫煙者になってしまう可能性も指摘された。
■日本では?
日本呼吸器学会は電子タバコの悪影響と受動喫煙への配慮を呼びかけている。電子タバコの煙や臭いは従来のタバコに比べると圧倒的に少なく、副流煙も起きていないように見える。だが、電子タバコを吸う人は目に見えない大量のエアロゾルを吐き出しており、周囲にニコチンやアセトアルデヒドなどを撒き散らしている。だが、それが健康にどのような影響を与えるかは現時点では不明だ。電子タバコは従来のタバコより確かに安全かもしれないが、その悪影響についての科学的な検証はまだまだこれからなのだ。
嫌煙ムードの高まりを受けてか日本でも電子タバコは徐々に広まりつつあり、最近では禁煙席でも電子タバコならOKという店も出てきている。だが、電子タバコに健康リスクはないのではなく、検証するにはデータが足りないのである。電子タバコといえど従来のタバコと同じような配慮が必要なのは間違いないようだ。
(編集部)
参考:「BBC」「日本呼吸器学会」「Wikipedia」ほか
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