過料2万6000件 横浜市「喫煙禁止地区」指定から来月で10年
過料2万6000件 横浜市「喫煙禁止地区」指定から来月で10年
横浜市が、横浜駅周辺などに喫煙禁止地区を設けてから、来年一月で十年を迎える。地区に設置された喫煙所の外でたばこを吸ったとして、過料二千円を徴収したケースは、昨年度までで計約二万六千件に上る。市は「屋外の分煙を進め、受動喫煙が気になるという声に応えたい」と、今後二カ所を追加指定し、計八カ所に拡大する予定だ。 (梅野光春)
喫煙禁止地区は二〇〇八年一月、「市ポイ捨て・喫煙禁止条例」に基づき、人通りの多い横浜駅周辺など三カ所が指定され、一〇年までに計六カ所に広がった。当初は吸い殻のポイ捨てが問題視されていたが「最近は受動喫煙の健康被害が問題になり、地区指定の意味合いも変わってきた」と市担当者は話す。
地区は市の嘱託職員十八人がパトロールし、違反者のたばこの火を消させた上で、過料を徴収する。徴収件数は〇九年度の約五千八百件をピークに減少傾向で、一六年度は約千七百件だった。市担当者は「喫煙所の利用も進むなど禁止地区の取り組みが定着し、件数が減った」とみる。
来年三月一日には、七カ所目の禁止地区として戸塚駅周辺を指定する。事前に周知しようと、今月四日に同駅東口と西口に計三カ所の喫煙所を先行オープンした。また一九年三月までに、相模鉄道の二俣川駅周辺も指定する予定だ。
一九年のラグビーワールドカップの会場となる日産スタジアム(港北区)の最寄りの新横浜駅周辺地区では月内に、二カ所ある喫煙所を最大二・四倍に広げる。市担当者は「今後、海外客が多く見込まれるのでリニューアルする。喫煙する人もしない人も、互いに気持ち良く過ごせるよう対策を進めたい」と話している。
| 固定リンク
「たばこ対策」カテゴリの記事
- 山下公園など公園2700カ所、禁煙化 横浜市が条例改正案提出へ(2024.09.02)
- 喫煙率14.8%、過去最低 国民健康・栄養調査(2024.09.02)
- 横浜市立公園 市民意見で「全面禁煙を望む」が最多(2024.08.26)
- カナダ、無煙たばこの販売制限 若者の乱用懸念(2024.08.26)
- カナダ政府、無煙たばこの販売を制限 薬局でのカウンター越しの対面に 若者の乱用懸念(2024.08.26)
最近のコメント