筑後12市町、6市町が庁舎内分煙 勤務中の喫煙容認、法改正後に対応迫られる [福岡県]
筑後12市町、6市町が庁舎内分煙 勤務中の喫煙容認、法改正後に対応迫られる [福岡県]
筑後地区の12市町に本庁舎での職員や来庁者の喫煙状況を取材したところ、久留米、大牟田、小郡、八女、うきは、広川の6市町は、庁舎内に喫煙所があり、屋内分煙となっていることが分かった。受動喫煙対策を強化するため、政府が現在開会中の通常国会に提出予定の健康増進法の改正案には、官公庁の屋内全面禁煙が盛り込まれる見通しで、対応が迫られそうだ。勤務時間中の職員の喫煙を禁じた自治体はなかった。
久留米市の本庁舎(地上20階建て)には、地下1階から17階まで計6カ所(うち2カ所は主に来庁者用)の喫煙所があるが、屋外は2階ベランダの1カ所のみ。現在、職員は各フロアから最寄りの喫煙所を利用しているが、屋内禁煙となった場合、喫煙所まで移動する距離や時間が大幅に長くなる可能性があるという。
市財産管理課では、課内で法改正に向けた検討を進めているが、具体的な動きには至っていない。「改正されれば対応していきたい」(小郡市)、「今のところ検討していない」(八女市)など、久留米市を含め、既に取り組みを始めている自治体はなかった。
広川町は、庁舎内を原則禁煙としているが、町議会の議場近くの建物内に喫煙所が1カ所あり、主に本会議の開会中に、町議や職員が利用しているという。
大牟田市は、敷地内の屋外2カ所にあった喫煙所を昨年夏ごろに廃止した。庁舎内の喫煙所は、来庁者用の1カ所だけだが、新館と本館の屋上にそれぞれ職員用の喫煙所がある。柳川市とみやま市は、庁舎内は禁煙だが、庁舎のベランダ部分に喫煙所があるという。
法改正を先取りする形で、今月から庁舎内を全面禁煙にした福岡市は、全職員に勤務時間中の喫煙を禁じる通知を出した。筑後地区で同様の対応をしている自治体はなかった。「始業時や終業時の喫煙は自粛を呼び掛けている」(大木町)、「喫煙のたびに席を離れるわけで、常識の範囲内でお願いしている」(柳川市)など、職員の自主性に任せている。
=2018/02/23付 西日本新聞朝刊=
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