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たばこ 1日1本でも心血管病リスク増

たばこ 1日1本でも心血管病リスク増 http://www.sankei.com/life/news/180313/lif1803130035-n1.html

1年前から糖尿病で通院する50代男性は、食生活の改善と薬で最近の血糖値は安定した状態が続いています。ただ、いつもたばこの臭いがします。先日の来院時、「血糖値はだいぶ良くなったので、あとは禁煙ですね」と話したところ、「本数は以前の半分で、減らした分は電子たばこにしています」と言います。

 確かに、喫煙本数が多いよりも少ない方が健康へのリスクが低いような気がします。肺がんについてはこれが当てはまり、本数と健康リスクがほぼ比例関係にあります。しかし、肺がん以外の病気では、この考えが必ずしも正しくないことが最近の研究で分かってきました。

 1946~2015年に発表された喫煙本数と心血管病の関係を調べた研究のうち、信頼のおけるものを集めて解析した報告が今年1月、英国の医学雑誌に発表されました。これによると、本数が1日1本の人は全く吸わない人に比べ、狭心症や心筋梗塞など冠動脈心疾患が男性で1・47倍、女性で1・57倍になっていました。1日20本の人では、男性が2・04倍、女性が2・84倍なので、それよりはましとはいえますが、リスクが20分の1になるわけではありません。脳卒中でも同じような結果でした。

 受動喫煙の害を考えれば、この結果は納得のいくものです。たとえ少量でも継続的にたばこの煙にさらされると、体は確実に悪影響を受け、それが病気を引き起こすということです。

 近年、煙の出ない電子たばこが流通するようになり、使用者も増えています。喫煙者は電子たばこを無害、または非常に害が少ないものと考える傾向にあるようです。しかし、電子たばこを使用した人の呼気には有害な微粒子が測定されるという報告があり、体への影響は通常の喫煙とほぼ同じと考えられます。

 冒頭の男性のように、電子たばこを普通のたばこと併用している人も多いようです。ただ、喫煙をやめない限り、体を害するリスクはほとんど減らせていないと考えられます。また、ニコチンやタールが少ないものは「軽い(ライト)」たばことして売られていますが、「軽い」からといって体への影響が少ないことを示した医学的研究は今のところはありません。

 健康のためには、1本も吸わないことを目指すしかありません。冒頭の男性も、吸っている以上、脳卒中などのリスクが減らないことにショックを受けたようで、禁煙することを約束してくれました。(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)

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