USBに酷似の電子たばこ ティーンに大流行し米国で問題に
USBに酷似の電子たばこ ティーンに大流行し米国で問題に
2018年4月12日
アメリカの若者のトレンド語になっている「ジューリング」に、大人たちが困惑しています。「ジューリング」とは、「『ジュール』というブランドのベイパー(電子たばこの一種)を吸う」という意味の新しいスラングです。
アメリカの電子たばこは、ニコチンを含む液体を電池の熱で蒸気化して吸う方式です。たばこの最大の問題だったタールを吸引せずにニコチンの吸引を楽しめ、受動喫煙の心配もないということで、アメリカでは急速に普及してきました。
それがここ2年ほどで進化し、新たな技術で液体を蒸気化する「ベイパー(vaper)」方式が急速に市民権を得たのです。今では電子たばこ全体の5割を占めるまでに成長しています。
中でも「ジュール」というブランドは、まるでUSBメモリーのような形状で、色や形がポップなものも。さらにフレーバーもさまざまで、たばこ味やメンソールに加え、マンゴーやキャラメル味などもあります。
問題は、これがティーンの間で流行の兆しを見せていること。アメリカでは、電子たばこは18歳以上からと定められています。しかしUSBメモリーと見分けがつかない形状のため、堂々と教室に持ち込み、ラップトップで充電したり、こっそり吸引する高校生もいるのです。
いくら煙が出ないから安全とはいえ、ジュールはカートリッジ1つにたばこ1箱分のニコチンを含んでいます。医療関係者は「ニコチン依存から本当の喫煙につながる可能性もある」と指摘していて、さらに「安全性に関してまだ歴史が浅いため、十分な研究がなされていない」と警告しています。
「ジュール」はもともと、禁煙促進のために開発されたといわれています。それがティーンの間で思わぬ大ヒットとなり、親や先生たちは困惑を隠せないようです。
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