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【小池百合子 強く、そしてしなやかに】世界標準クリアしていない“後進国”日本 「たばこのない五輪」へ受動喫煙対策を

【小池百合子 強く、そしてしなやかに】世界標準クリアしていない“後進国”日本 「たばこのない五輪」へ受動喫煙対策を

2018.5.28

 近年の五輪開催都市への重要な「要請」として、「五輪の持続可能性」と「たばこのない五輪」が挙げられる。  「持続可能性」は、いかに開催費用を抑えるかにかかってくる。招致段階の数倍に膨らむことが常態化すれば、有望な都市は「財政困難」を理由に、名乗り出なくなる。  私が2016年夏に都知事に就任した際、20年東京大会の費用の上限は決められていなかった。「お祭り騒ぎ」で、何から何まで立派にしようとすれば、費用は増える。  私は、算定見直しと、情報公開による「見える化」の推進から始めた。都と国、大会組織委員会などが協議し、招致段階で約7300億円だった費用は、昨年5月に1兆3850億円程度と試算されたが、「青天井」のままだったらと思うと、恐ろしくなる。  もう1つの要請である「たばこのない五輪」は、受動喫煙防止対策につながる。  IOC(国際オリンピック委員会)は、WHO(世界保健機関)と「五輪の禁煙化」を進め、近年の夏季五輪開催都市であるバルセロナ、アトランタ、シドニー、アテネ、北京、ロンドンは、いずれも罰則付きの対策を行っている。  この要請は、招致段階から分かっていた。20年五輪招致に立候補したマドリード(スペイン)、ドーハ(カタール)、イスタンブール(トルコ)は対策を行い、わが国は「原則禁煙」の世界標準をクリアしていない「後進国」とされている。  都は14年に受動喫煙防止対策検討会を設置し、15年には、18年までの条例化の検討や法制化を求める提言がまとまった。ただ、肝心の「結果」が得られていない。  先日、ベビーカーを引く母親から切実な訴えを聞いた。医療的ケアが必要な幼児にとって、たばこの煙は命の危険を伴う事態を引き起こす可能性がある。飲食店で「食事のときの一服が良い」との声もあるが、今こそ、「後進国」から「先進国」に変わるための答えを出す時期ではないか。  都が6月の都議会提出を目指す「受動喫煙防止条例案」では、弱い立場の従業員と子供を守ることに主眼を置きたい。JX通信の調査によると、都の受動喫煙防止条例案に「賛成」と答えた有権者は75・8%に上った。  「国が保障するのは、ナショナルミニマム(最低限の生活水準)。上乗せは、各自治体」が国のスタンスだとすれば、国会に提出された健康増進法改正案との整合性を図った上で、都知事は批判を受けても、都民の命と健康を守る役割を果たさなければならない。  2年後に迫る東京大会では、国内外から訪れる人々のために、この最低限の「おもてなし」は準備するつもりだ。(小池百合子・東京都知事)

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