電子たばこ「JUUL」はニコチンが多すぎる? イスラエル、米国製人気商品の販売を禁止
電子たばこ「JUUL」はニコチンが多すぎる? イスラエル、米国製人気商品の販売を禁止
https://toyokeizai.net/articles/-/234782
2018/08/23 12:20
[エルサレム(ロイター)] - イスラエルは8月21日、シリコンバレーのスタートアップ「ジュール・ラブズ(JUUL)」製の電子タバコの輸入と販売を法的に禁止することを明らかにした。同タバコには国民の健康に懸念を生じさせる量のニコチンが含まれているというのが、その理由だ。
イスラエル保健省は禁止の理由についてその声明文で、このジュール製の器具は1ミリリットルあたり20ミリグラム以上の濃度のニコチンを含んでおり、「国民の健康に深刻なリスク」をもたらすと述べている。
アメリカの電子タバコ市場の7割を占める人気商品
このフラッシュドライブほどの大きさの電子タバコ喫煙具は、2015年の発売以来、アメリカ市場の状況をガラリと変え、現在は把握されている電子タバコ販売量の70%近くを占めるまでになっている。
ベンチャーキャピタルのデータベースを持つピッチブックは、ジュールの企業価値について、最近の資金調達ラウンドに基づき150億ドルと見積もっている。
ジュールは21日に発表した声明文で、イスラエル政府の判断を「見当違い」と指摘し、「非常に失望している」と述べた。このサンフランシスコの企業は、禁止措置に対し告訴の計画があると延べ、同社製器具は喫煙者に「可燃性タバコの真の代替手段」を提供すると付け加えている。
このイスラエルの動きは欧州における同様の制限と一致するものであると、保健省の声明文は述べる。
ネタニヤフ首相が署名
15日以内に施行されるこの禁止措置は、保健相も兼務するベンヤミン・ネタニヤフ首相により署名された。
イスラエルのハアレツ紙は5月、ジュール社製電子タバコはすでに全国30カ所で購入することができると報じている。
ジュール社は対象顧客を成人の喫煙者としているが、同社製品が10代の若者に人気があるとの調査結果に直面してきた。
アメリカ食品医薬品局は4月、未成年に対する電子タバコとタバコ製品の販売、特にジュール・ラブズの開発した製品の販売について、取り締まりを強化している。
(記者:ダン・ウィリアムス、編集:デイビッド・グレゴリオ、トム・ブラウン)
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