老化が進んでいませんか? あなたの「血管年齢」チェック!
老化が進んでいませんか? あなたの「血管年齢」チェック!
https://dot.asahi.com/wa/2018080100021.html?page=1
2018.8.4 07:00
「人は血管とともに老いる」と言われる。血管はゴムホースのようなもので、赤ちゃんの血管は、新品のホースのようにしなやかで弾力があり、内側の血液が通る壁もスベスベしてなめらかだ。しかし年を取るとともに弾力を失って硬くなり、内側には脂や汚れが付着してしまう。
【今すぐわかる!あなたの血管年齢 チェックリストはこちら】
「硬くなった血管をノックすると、カンカンと硬い机をたたいたような音がします。この血管は、血液を流すという本来の力が失われ、血液を全身に行き渡らせることが困難となります」
こう話すのは、心臓血管外科医で大崎病院東京ハートセンター顧問の南和友医師だ。このような血管の状態を「動脈硬化」と呼び、ほとんど自覚症状はないが、進むと血管壁が膨れて血液が流れる部分が狭くなり、やがて詰まる。これが脳の血管で起これば脳梗塞に、心臓の血管で起これば心筋梗塞となる。
血管が老化して狭まったり、詰まったり破れたりすることで起こる「脳血管障害」や「心臓病」などの「血管病」の死亡者は、55歳ごろから増え始める。一見「元気」なまま、命を落としたり、脳梗塞や下肢動脈閉塞を発症したりして、さまざまな障害を抱えた生活に陥ってしまうのだ。
血管は体の内側にあるので老化がわかりづらい。新小山市民病院院長で、循環器内科が専門の島田和幸医師はこう話す。
「血管の耐用年数は約120年とされています。ところが血管年齢が実年齢よりも高い人の場合、耐用年数は短くなります。また健康な人であっても、55歳を過ぎると血管にある程度リスクを抱えた状態になります」
血管危機のサインは、血圧にも表れる。血圧は、年を重ねるとともに上の血圧(心臓が収縮しているときの血圧)も下の血圧(心臓が拡張しているときの血圧)も両方高くなるのが一般的だ。しかし太い血管で動脈硬化が進むと、上の血圧だけが上がり、下の血圧はむしろ下がる。この変化が表れ始めるのも55歳くらいからが多いという。
【今すぐわかる、あなたの血管年齢】
Q1~22で当てはまる項目にチェックをつけましょう。Q1~17は各1点、Q18~22は各2点で計算し、その合計点を確認してください。
Q1:早食いだと言われる
Q2:肉や揚げ物が好きだ
Q3:野菜をあまり食べない
Q4:魚をあまり食べない
Q5:外食が多い
Q6:丼物、カレーなど、単品料理を好む
Q7:ラーメンをよく食べ、汁も飲み干す
Q8:お菓子をよく食べる
Q9:お酒をよく飲む
Q10:運動はほとんどしない
Q11:日常生活で、あまり歩くことがない
Q12:最近、特に太った
Q13:いつも忙しいと感じる
Q14:寝不足だ
Q15:イライラすることが多い
Q16:ストレスが多いと感じる
Q17:趣味といえるようなものがない
Q18:血圧が高い
Q19:血糖値が高い
Q20:コレステロール値が高い
Q21:家族に血管病になった人がいる
Q22:たばこを吸っている
【今すぐわかる!あなたの血管年齢 チェックリストはこちら】
「硬くなった血管をノックすると、カンカンと硬い机をたたいたような音がします。この血管は、血液を流すという本来の力が失われ、血液を全身に行き渡らせることが困難となります」
こう話すのは、心臓血管外科医で大崎病院東京ハートセンター顧問の南和友医師だ。このような血管の状態を「動脈硬化」と呼び、ほとんど自覚症状はないが、進むと血管壁が膨れて血液が流れる部分が狭くなり、やがて詰まる。これが脳の血管で起これば脳梗塞に、心臓の血管で起これば心筋梗塞となる。
血管が老化して狭まったり、詰まったり破れたりすることで起こる「脳血管障害」や「心臓病」などの「血管病」の死亡者は、55歳ごろから増え始める。一見「元気」なまま、命を落としたり、脳梗塞や下肢動脈閉塞を発症したりして、さまざまな障害を抱えた生活に陥ってしまうのだ。
血管は体の内側にあるので老化がわかりづらい。新小山市民病院院長で、循環器内科が専門の島田和幸医師はこう話す。
「血管の耐用年数は約120年とされています。ところが血管年齢が実年齢よりも高い人の場合、耐用年数は短くなります。また健康な人であっても、55歳を過ぎると血管にある程度リスクを抱えた状態になります」
血管危機のサインは、血圧にも表れる。血圧は、年を重ねるとともに上の血圧(心臓が収縮しているときの血圧)も下の血圧(心臓が拡張しているときの血圧)も両方高くなるのが一般的だ。しかし太い血管で動脈硬化が進むと、上の血圧だけが上がり、下の血圧はむしろ下がる。この変化が表れ始めるのも55歳くらいからが多いという。
【今すぐわかる、あなたの血管年齢】
Q1~22で当てはまる項目にチェックをつけましょう。Q1~17は各1点、Q18~22は各2点で計算し、その合計点を確認してください。
Q1:早食いだと言われる
Q2:肉や揚げ物が好きだ
Q3:野菜をあまり食べない
Q4:魚をあまり食べない
Q5:外食が多い
Q6:丼物、カレーなど、単品料理を好む
Q7:ラーメンをよく食べ、汁も飲み干す
Q8:お菓子をよく食べる
Q9:お酒をよく飲む
Q10:運動はほとんどしない
Q11:日常生活で、あまり歩くことがない
Q12:最近、特に太った
Q13:いつも忙しいと感じる
Q14:寝不足だ
Q15:イライラすることが多い
Q16:ストレスが多いと感じる
Q17:趣味といえるようなものがない
Q18:血圧が高い
Q19:血糖値が高い
Q20:コレステロール値が高い
Q21:家族に血管病になった人がいる
Q22:たばこを吸っている
・3点以下⇒実年齢に近い状態
・4~7点⇒実年齢より血管の老化が進んでいる可能性あり。血管ケアは早く始めるほど効果的。まずは今の生活習慣を見直すこと
・8~12点⇒実年齢より血管の老化が進んでいる。血管ケアをできるだけ早く開始すること。放置することは危険
・13~17点⇒動脈硬化が進んでいる可能性が高い。放置すると、数年後に血管病に襲われる危険がある
・18点以上⇒動脈硬化が進んでいる。専門医のもと、血管ケアを始めること。重要なのは自分で行う血管ケア。早めに開始し、怖い血管病を防ぐことが大切
※チェックシートは島田和幸医師著『一生切れない、詰まらない「強い血管」をつくる本』(永岡書店)から
まずは、上のチェック表で、大まかな自分の血管年齢を割り出してみよう。「血管に良くない生活習慣」にチェックが入るごとに、血管年齢も上がっていく。今の生活習慣がどのくらい血管に負担をかけているか、知ることが大切だ。近年ではエコー(超音波)や血圧脈波検査で、血管の硬さや詰まり具合といった「血管の状態」が正確にわかるようにもなった。
「誰でも年を重ねれば血管も老化しますが、そのスピードにはかなりの個人差があり、50歳で20代の人もいれば80代以上の人もいます」(島田医師)
同じ年齢にもかかわらず血管年齢に差が生じるのはなぜなのか。「生活習慣の違いが大きい」と島田医師は話す。
血管は内側から「内膜」「中膜」「外膜」という三層構造で、血液に直接触れる内膜には「内皮細胞」がびっしりと並んでいる。内皮細胞は、血圧や血流など血液の状態を感知し、その状況に応じて血圧の調整や血管の傷を修復する一酸化窒素を分泌する。つまり、血管をいい状態に保つ「司令塔」の役割を担っているのが、内皮細胞なのだ。
血管に良くない食事や運動不足、喫煙、ストレス過多の生活を続けていると、血液中に悪玉のLDLコレステロールが増加し、内皮細胞を傷めつける。ダメージを受けた内皮細胞は十分に機能を発揮できなくなり、血管の修復を担う一酸化窒素の分泌量も減少。動脈硬化がどんどん進行してしまう、というわけだ。
「血液サラサラがブームになったときは、血液がドロドロになってトラブルを起こすと言われていました。正しくは血管の内皮細胞が劣化して機能が低下するから、血液が固まりやすくなるのです。血液がある程度ドロドロしていたとしても内皮細胞がしっかりしていれば、固まってしまうことはありません」(同)
(ライター・熊谷わこ)
・4~7点⇒実年齢より血管の老化が進んでいる可能性あり。血管ケアは早く始めるほど効果的。まずは今の生活習慣を見直すこと
・8~12点⇒実年齢より血管の老化が進んでいる。血管ケアをできるだけ早く開始すること。放置することは危険
・13~17点⇒動脈硬化が進んでいる可能性が高い。放置すると、数年後に血管病に襲われる危険がある
・18点以上⇒動脈硬化が進んでいる。専門医のもと、血管ケアを始めること。重要なのは自分で行う血管ケア。早めに開始し、怖い血管病を防ぐことが大切
※チェックシートは島田和幸医師著『一生切れない、詰まらない「強い血管」をつくる本』(永岡書店)から
まずは、上のチェック表で、大まかな自分の血管年齢を割り出してみよう。「血管に良くない生活習慣」にチェックが入るごとに、血管年齢も上がっていく。今の生活習慣がどのくらい血管に負担をかけているか、知ることが大切だ。近年ではエコー(超音波)や血圧脈波検査で、血管の硬さや詰まり具合といった「血管の状態」が正確にわかるようにもなった。
「誰でも年を重ねれば血管も老化しますが、そのスピードにはかなりの個人差があり、50歳で20代の人もいれば80代以上の人もいます」(島田医師)
同じ年齢にもかかわらず血管年齢に差が生じるのはなぜなのか。「生活習慣の違いが大きい」と島田医師は話す。
血管は内側から「内膜」「中膜」「外膜」という三層構造で、血液に直接触れる内膜には「内皮細胞」がびっしりと並んでいる。内皮細胞は、血圧や血流など血液の状態を感知し、その状況に応じて血圧の調整や血管の傷を修復する一酸化窒素を分泌する。つまり、血管をいい状態に保つ「司令塔」の役割を担っているのが、内皮細胞なのだ。
血管に良くない食事や運動不足、喫煙、ストレス過多の生活を続けていると、血液中に悪玉のLDLコレステロールが増加し、内皮細胞を傷めつける。ダメージを受けた内皮細胞は十分に機能を発揮できなくなり、血管の修復を担う一酸化窒素の分泌量も減少。動脈硬化がどんどん進行してしまう、というわけだ。
「血液サラサラがブームになったときは、血液がドロドロになってトラブルを起こすと言われていました。正しくは血管の内皮細胞が劣化して機能が低下するから、血液が固まりやすくなるのです。血液がある程度ドロドロしていたとしても内皮細胞がしっかりしていれば、固まってしまうことはありません」(同)
(ライター・熊谷わこ)
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