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ほどほどでもアウト。飲酒は適量でも脳の老化を早めるという研究結果(英研究)

ほどほどでもアウト。飲酒は適量でも脳の老化を早めるという研究結果(英研究)

http://karapaia.com/archives/52240870.html

2017年06月18日

 例えほどほどの飲酒でも脳の老化を早めるかも知れない。その量は、例えば毎日、グラスワイン1杯から2杯程度でも影響するということだ。

 『BMJ』に掲載されたオックスフォード大学、アニャ・トピワラ(Anya Topiwala)氏の研究によれば、適度の飲酒であっても、脳の認知機能を低下させる危険性があるそうだ。

 また言語テストの成績の急激な低下も確認されている。

お酒は百薬の長ではなかった?

 英国において、中度の飲酒はグラスワインなら週に8~12杯と定義されている。これは1日に1杯。4日に1回は2杯くらいの計算だ。

 この程度の飲酒習慣なら大勢の人が持っており、従来の研究では脳に良いとも言われていた。

 しかし今回の研究はそうした説に疑念を突きつける。浴びるように飲むわけではない適度の飲酒であっても、脳のダメージや認知障害と確実に関係していることを示唆しているからだ。

飲酒の量に比例して言語能力が低下

 トピワラ氏らはある長期的な研究の一環として、英国の公務員527名の過去30年分の記録を調査した。

 被験者はほとんどが中流階級の白人男性で、簡単な認知テストを受けた上で、平均43歳のときから様々な状況における飲酒歴を記録していた。また脳のスキャンも実施した。

 その結果、年齢、性別、教育、社会階級、運動習慣、喫煙の有無などが同じである場合、軽度から中度ならびにまったく飲まない人の成績は似通っていた。

 しかし中度から重度になると、言語の流暢さ試験(1分間で特定の文字から始まる単語を可能な限り述べる)の成績が大きくと低下した。

飲酒の量に比例して海馬が萎縮。記憶や認知レベルが低下

 また脳のスキャンでも大きな違いが確認された。特に最重度の飲酒習慣がある人は海馬に明確な萎縮小が見られた。

 これは認知症の患者の脳で見られ、その前兆としても現れるものである。さらに中度の飲酒習慣であっても、全く飲まない人に比べれば、海馬の縮小が発生する頻度は3倍も高かった。

ただし因果関係までは証明されていない

 留意しなければならないのは、本研究が観察に基づくもので、因果関係までは証明していないことである。飲酒習慣が増えたことで何らかの共通の要因が増加し、これが脳のダメージにつながっている可能性もある。

 そうだとしても、「認知の低下を防ぐうえでは軽い飲酒であってもオススメはできません」とトピワラ氏はコメントする。

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