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喫煙者が「プルーム・テック」に換えると、有害物質は禁煙並みに減る――JTが安全性強調

喫煙者が「プルーム・テック」に換えると、有害物質は禁煙並みに減る――JTが安全性強調

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1811/09/news122.html

2018年11月09日 18時26分 公開

 紙巻きたばこを日常的に吸っている人が、加熱式たばこ「Ploom TECH(プルーム・テック)」に切り替えると、体内の有害物質は禁煙した場合と同じくらい低減する――JT(日本たばこ産業)は11月9日に都内で会見を開き、こんな臨床試験結果を発表した。

photoJTの加熱式たばこ「Ploom TECH(プルーム・テック)」

 試験では、紙巻きたばこを日常的に吸う喫煙者を医療施設に入院させ、途中で(1)紙巻きたばこを吸い続ける人、(2)プルーム・テックに切り替える人、(3)禁煙する人――の3グループに分けた。

 その後、尿や呼気に含まれる有害物質の量を検査した結果、(1)のグループに大きな変化はなかったものの、(2)(3)のグループは、極めて類似したペースで数値が低減したという。

「マーケティング目的ではない」

photoJTの福地淳一執行役員(=右)と、試験を監修した北里大学医学部附属 臨床研究センターの熊谷雄治教授(=左)

 JTは過去にも、プルーム・テックが発する蒸気(ベイパー)に含まれる有害物質量や、それが周囲の空気環境に与える影響について調査し、紙巻きたばこより安全であることを公表してきた。

 JTの福地淳一執行役員は、今回の試験を行った背景として「加熱式たばこに関する社会的関心が高まっており、6月にプルーム・テックの全国拡販を始めたこと」を挙げ、その安全性を「正しくご理解いただきたい」と強調した。

 ただ、今回の発表内容は「科学的なエビデンスをご紹介するためであり、マーケティング目的ではない」と述べ、商品のイメージ戦略や市場シェア拡大を目的に実験結果を公表したとの見方を否定した。

試験の詳細は?

 試験では2017年1~2月にかけて、21~64歳の喫煙者60人が福岡県の医療施設に5日間入院した。入院前の2日間を事前調査期間とし、普段吸っている紙巻きたばこの喫煙を認めたが、入院期間中は前述の3グループ(20人ずつ)に分けて経過を調べた。

 入院期間中の3日目と5日目に検査を行い、参加者の尿や呼気を分析。アクロレイン、アクリロニトリル、クロトンアルデヒド、ベンゾピレン、ベンゼン、NNK、一酸化炭素、ニコチンなど、16種類の物質の暴露量を調査した。

 調査対象の物質は、米国食品医薬品局(FDA)が提示する、紙巻きたばこの煙に含まれる有害物質のリストから選定した。

 その結果、3日目の時点で、紙巻きたばこからプルーム・テックに切り替えた人から検出された有害物質量の大半が、禁煙した人と同程度減少していた。

photo5日目時点での有害物質の量

監修した医師「かなりの驚き」

 例えば、プルーム・テックに切り替えた人・禁煙した人ともに、発がん性があるアクリロニトリルの24時間当たりの暴露量は、事前調査期間は約90マイクログラムだったが、3日目に約20マイクログラムに低下。5日目にも同等の数値を記録した。

 同じく発がん性物質であるNNK(タバコ特異的ニトロソアミンの一種)の量は、事前調査期間は約110マイクログラムだったが、3日目に約50マイクログラム、5日目に約40マイクログラムに減った。

 他の物質もほぼ同様に推移していたが、プルーム・テック用のカプセルはタバコ葉を使用していることから、ニコチン量の低減率では差が出る結果に。プルーム・テックに切り替えた人から検出されたニコチン量は約5ミリグラムで、紙巻きたばこの使用者(約10ミリグラム)よりは少なかったものの、禁煙した人(約0ミリグラム)を上回った。

photo実験結果の一例

 こうした結果を踏まえ、試験を監修した、北里大学医学部附属 臨床研究センターの熊谷雄治教授は「ニコチンは若干難しい結果が出たものの、それ以外の物質の暴露マーカー(暴露量)が禁煙者と同じだったのはかなりの驚きだった」と明かす。

 「きちんと実験しなければ分からないが、すでに禁煙している人を被験者に選んだ場合でも、同じような結果が出るだろう」という。

photo実験結果の一例

 ただ、暴露した物質が被験者の体に及ぼす影響を調べるためには、今回と同じ5日間では難しく、より長い期間が必要と判断。「喫煙者がプルーム・テックに切り替えることで、疾病に罹患(りかん)するリスクを低減できる可能性が高いことは分かったが、断言はできない。引き続き調査を進めていく」とした。

新モデルの詳細は「状況が整い次第発表する」

 JTは19年3月末までに、吸い応えを向上させた低温加熱式の「Ploom TECH+」と、高温加熱式の「Ploom S」の新モデル2機種を投入する予定だが、これらに対しても臨床試験を行い、「さまざまなデータやエビデンスを取っていきたい」(福地執行役員)とした。

 報道陣からは、2機種は現行モデルよりも安全性が高くなるのか――という問いも出たが、福地執行役員は明言を避けた。

 JTの広報担当者は、新モデルの詳細を「状況が整い次第発表する」としている。

photoJTが来春までに発売予定の新モデル(=決算資料より)

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