原監督が「岡本和真」に禁煙命令も、巨人名選手には喫煙者がズラリの事実
原監督が「岡本和真」に禁煙命令も、巨人名選手には喫煙者がズラリの事実
http://news.livedoor.com/article/detail/15578077/
2018年11月11日 6時50分 デイリー新潮
昭和の“伝統”が残るプロ野球界
2014年に入団するも、17年は35打席、打率1割9分4厘。ところが今季は143試合に出場し、打率3割9厘、ホームラン33本に100打点と大ブレイクを果たした。巨人の新主砲、岡本和真(22)の話だ。
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ところが原辰徳監督(60)が公の場で突然、岡本は喫煙者だと暴露してしまったから大変。発言は10月23日、監督復帰会見で飛びだした。日刊スポーツ「3次政権原新監督、岡本へ禁煙令」(10月24日)の記事から、該当部分をご覧いただこう。
《約1時間に及んだ就任会見の最後。岡本が4番としてさらに成長するに何が必要か、問われた。終始、高揚感から紅潮していた顔に笑みが浮かんだ。「まず、たばこをやめることだね。青少年育成を含めた夢を追い掛ける点で改めれば、来季はさらに上の成績になるのでは。自分を新しいステージに上げる、目標を置くために。勧めないようにしてください(笑い)」。冗談めかしながらも真剣な禁煙のススメだった》
話題が大きくなりすぎたのか、10月28日の日刊スポーツ「巨人原新監督、主砲岡本に禁煙強制せず『私の希望』」ではトーンダウン。原監督は「私の希望を述べただけだから」と禁煙を強制しない考えを岡本に伝えたのだという。
尻すぼみになってしまったのだが、岡本にとっては非常に迷惑な発言だったのかもしれない。実を言うと、球界はいまだに喫煙者が多い。巨人の歴代選手で、新聞と雑誌で報じられた喫煙者を列挙してみると、まさにビックネームが並ぶ。
「世界のON」も若い頃の一時期とはいえ、タバコを吸っていたことに、衝撃を受けた方もおられるのではないか。ちなみに雑誌「EX大衆」(2017年10月号)の特集記事「緊急提言! プロ野球選手の『タバコ問題』を考える」で、元ロッテの愛甲猛氏(56)がインタビューに応じている。
今となっては隔世の感があるが、愛甲氏は「ナゴヤ球場の二塁打賞の景品が『マイルドセブン1カートン』とかだった」と回想している。落合博満氏(64)は一切購入せず、自分のバットで獲得した景品のタバコばかり吸っていたそうだ。
多くの選手がタバコを吸っており、巨人も例外ではなかった。ウォーレン・クロマティ(65)は引退後、「遠征にはたいてい列車で移動するが、列車に乗ったとたんに、40人ほどの選手とコーチとチーム関係者が、いっせいにプカプカやり始める」と証言している(「週刊文春」91年2月28日号「クロマティ衝撃の告白手記」)。
90年代から分煙化が進む
そんな「昭和の球界」に異議が唱えられるようになるのは、90年代からだ。巨人のエースだった桑田真澄氏(50)は現役中に分煙を訴えたのだが、これに反発したのが大久保博元氏(51)だ。2人は巨人の現役中、犬猿の仲として知られている。
1996年、「アサヒ芸能」(6月13日号)の記事「デーブ大久保vs桑田真澄『金髪スモーカーを口説いているくせに何が禁煙だッ』」によると、95年に引退した大久保氏のトークライブで、禁煙を巡って桑田氏に関する暴露話が炸裂したのだという。
《例えば、去年春先に桑田がロッカールームでの禁煙を提案したことについては、こんなふうに言う。
「だいたい彼は六本木でタバコをプカプカ吸ってる金髪女性を口説きまくってたんだよ。それが禁煙、禁煙というのはおかしいよ」》
プロ野球選手の喫煙状況を、スポーツ紙の記者に訊いてみると、「競技の特性もあって、吸いやすいみたいなんですね」と言う。
「サッカーのように、ずっと走り回らなければならないとなると、試合中の喫煙は不可能でしょう。ところが野球は守備と攻撃の合間など、ちょっと一服できる時間に恵まれています。しかも、水泳、サッカー、バスケ、バトミントン、テニスというハードなスポーツとは比較にならないほどの軽い運動量です。身体に極端な負担を求めるスポーツではないので、プロの野球選手でもタバコが吸えてしまうんですね」
原監督は会見で「青少年育成」と口にした。どうも喫煙の身体的な悪影響より、「タバコを吸うことで生じるイメージ悪化」を懸念しているという。
「そもそも原監督だって、現役時代は吸っていたこともありました。そんな監督が岡本に禁煙令を出したのは、見た目の問題も大きいんです。今は“タバコ=悪”という図式が定着してしまいましたからね。岡本が喫煙することでファンが離反することを心配し、そのための忠告と受け止めるべきでしょう」(同・スポーツ紙記者)
表をご覧いただければ、原監督も禁煙一本槍ではないことが分かる。東野峻には厳しい注文を付けたが、木村拓也と谷佳知には好意的な文脈で回顧する発言が報道されている。
またタバコを吸うと、選手寿命が短くなるというわけでもないようだ。こちらも表にあるが、ソフトバンクを日本一に導いた工藤公康監督も、球界では有名なヘビースモーカーだ。
しかし47歳まで現役を続け、実働29年は1位タイ。年齢別最多勝、40歳以降2桁奪三振試合数、46歳4か月の最年長ホールドなど、年齢にまつわる数々の記録を打ち立てている。
プロ野球界が、あまりクリーンすぎてもつまらない。ただでさえ、豪傑が少なくなっている時代だ。くわえタバコでホームラン王に輝く4番打者がいても面白いのではないだろうか。
週刊新潮WEB取材班
2018年11月11日 掲載
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