スウェーデンで禁煙の対象となる場所が拡大
スウェーデンで禁煙の対象となる場所が拡大
https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/07/a006b4cf387d1b54.html
ロンドン発
2019年07月08日
スウェーデンでは7月1日から、禁煙対象となる公共の場が拡大し、バス・タクシー乗り場や駅のプラットフォーム、屋外カフェ、児童公園、スポーツ競技場なども禁煙となった(表参照)。レーナ・ハレングレン社会相は「政府が禁煙を拡大しようとしている背景には多くの理由がある。多くの人々にとっての健康の改善や、より健康な労働環境に加え、喫煙に関する規範を変更することが重要だ。なぜなら喫煙はスウェーデンにおける、がんの最大の要因の1つであるからだ。政府は、スウェーデンが2025年までに禁煙国になることを目標としている」と述べた。前述のスポーツ競技場に関しては、コンサートや展示会など、スポーツ以外のイベントに使われることも多いが、そのような場合も禁煙となる。
単に禁煙対象の場所で喫煙しただけでは即、逮捕や罰金の対象とはならず、喫煙による退去の指示に従わなかった場合に、適用を受ける。該当する場所の禁煙を維持する責任は、場所の所有者に帰属し、所有者は明確な看板などで禁煙であることを示さねばならない。また、退去の指示に従わない喫煙者を強制退去させることができるのは、警官あるいは警備員に限られる。市(コミューン)が市内の禁煙環境を管理する責任を持つ。
今回の措置に関連して、対象となるたばこの種類も広げられ、電子たばこなども含まれるようになったが、スウェーデンの特産品である「スヌース」(snus、注)は含まれない。また、今回の措置に関連して、たばこ販売を許可制にする制度も導入された。
(注)小さなティーバッグのような袋にたばこの粉が入っていて、それをほおと歯茎の間に挟んで、溶かしながらニコチンを楽しむもの。煙が出ないので工場や高校などでたしなむものも多い。
(三瓶恵子)
(スウェーデン)
| 固定リンク
「たばこ対策」カテゴリの記事
- 川崎市 都市公園 来年4月〜原則禁煙へ 受動喫煙対策を強化(2024.09.20)
- EU、屋外施設にも禁煙拡大提案 電子たばこも対象(2024.09.20)
- EUのたばこ新規制、禁煙エリアを屋外に拡大(2024.09.20)
- 横浜市公園2700カ所を全面禁煙に 山下公園など観光地も対象「合理性に欠ける」指摘も(2024.09.20)
- ソウル・無人電子たばこ店が半年で4倍に急増…追いつかない「成人認証」に懸念(2024.09.20)
最近のコメント