ヘアサロン「Agu.グループ」加熱式たばこを支給 働きやすさ考慮「禁煙がベストとはいえない」
ヘアサロン「Agu.グループ」加熱式たばこを支給 働きやすさ考慮「禁煙がベストとはいえない」
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190724/dom1907240007-n1.html
2019.7.24
★職場と喫煙(上)
来年開かれる東京五輪・パラリンピックに向けて国や東京都の喫煙規制が進む中、「喫煙者は採用しない」など、企業や団体等の取り組みも活発化している。
今年4月には、禁煙化の推進を図る企業・団体と東京都医師会、日本対がん協会が連携し、「禁煙推進企業コンソーシアム」を設立した。参加企業は2022年までに社内の喫煙率を12%に引き下げるという目標値を定め、それぞれ独自の取り組みを展開する。
そうした“抑えつけ”だけが潮流ではない。AB&Company(東京都新宿区)が全国に約370店舗を展開する美容室チェーンAgu.グループは今年5月より、喫煙する全ての美容師に対し、「営業時間中の喫煙は低温加熱式たばこ『プルーム・テック』を強く推奨する」という“前向き”な取り組みを開始した。
「これまでも、美容師のたばこの臭いが気になるというお客さまの声はありましたが、なかなかベストの解決法を見つけられませんでした」と同社取締役最高戦略責任者の北村嘉崇氏。「もちろん全面禁煙にする方法もありますが、1日中ほとんど休憩なしに立ち仕事をしている美容師にとって、喫煙は一瞬のリラックスタイム。彼らが働きやすい職場環境を考えると禁煙がベストとはいえません。そこでいろいろ検討を重ねた結果、たどりついたのがプルーム・テックでした」という。プルーム・テックはたばこ葉を燃やさないため燃焼による煙が発生せず、ニオイや健康懸念物質も大幅に低減されている、というのが導入の決め手になった。
取り組み開始後約2カ月で、紙巻きたばこ利用者のプルーム・テックへのシフトはほぼ完了。「ニオイの負い目がなくなり、時間が空いたときに堂々と吸いにいけるようになった」という美容師からの声も届いている。
「Agu.グループは昨年『美しい生き方をデザインする』をブランドビジョンに掲げ、お客さまには新しい価値の提供を、従業員には自分の価値観でしっかりと生き方を選択できるような職場環境づくりの提供を図っています。今回の取り組みはその一環。従業員の健康維持や改善の取り組みとしても有用だと考えています」と北村氏。実現可能な取り組みとは、常に“前向き”であることが最大の条件ということを示してくれる事例といえるだろう。(明日へ続く)
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