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「低温加熱式たばこ」で革新 JT東海工場(磐田)製造機

「低温加熱式たばこ」で革新 JT東海工場(磐田)製造機

https://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/680059.html

(2019/9/11 08:40)

 日本たばこ産業(JT)が、たばこ葉を燃やさず、においなどを抑えた「加熱式たばこ」の展開に力を入れている。東海工場(磐田市西之島)はその専用リフィルの基幹製造拠点。同社が掲げる「たばこを吸う人と吸わない人が共存できる社会」の実現へ、市場ニーズに応える安定供給体制を整えている。
 JTが2016年から現在までに販売する加熱式たばこは3種類。このうち東海工場は、同社独自の低温加熱式を採用した「プルーム・テック」と、吸いごたえを高めて今年6月全国発売した「プルーム・テック・プラス」の2種類を生産する。
 カートリッジ内の液体を加熱し、発生した蒸気がたばこ葉を詰めたカプセルを通過する仕組み。自動化された製造ラインでは、原料の葉たばこを粉砕し、乾燥させ、香りを混ぜた顆粒(かりゅう)を2・5センチほどのカプセルに充塡(じゅうてん)。ブリスター状に包装して味や香りを閉じ込め、箱詰めしていく。
 同じ工場内で紙巻きたばこも生産するが、渡部克彦東海工場長は「紙巻きにあって当たり前のものが無かった。使う機械製造から技術、人材育成と全てゼロからの構築だった」と振り返る。機械は従前の技術をベースにした上で、製薬、食品業界などの技術も活用して開発。「スピード第一で、失敗を恐れず何でもトライした」ことで、生産能力は16年から1年ごと拡大し、18年導入の最新機は毎分1万本(紙巻き換算)。紙巻きが30年かけた3世代分の進化を3年で実現したという。
 工場は現在24時間、3組3交代制。紙巻き、加熱式ともに製造するため、渡部工場長は「需給に応じた柔軟な生産へ、マルチタスクの従業員の育成にも努める」と話す。

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