たばこ対策

分煙や禁煙について

まだまだ「安い」日本のタバコ~増税はどう影響するか

まだまだ「安い」日本のタバコ~増税はどう影響するか

石田雅彦  | フリーランスライター、編集者 12/17(日) 14:36

 日本では来年2018年10月から、タバコにかけられる税額が段階的に上がっていきそうだ。例えば、現在の小売価格440円の紙巻きタバコ(メビウスなど)に対する課税額277.47円(負担率63.1%)が、4年で60円アップ(約305円、消費増税2019年は据え置き)することになる。また、人気の加熱式タバコに対しても大幅に増税される予定だ。

タバコ値上げは効果的か

 WHO(世界保健機関)の外部組織である国際がん研究機関(IARC)は、2011年に世界の経済学や医療、疫学、公共政策などの専門研究者を集め、「IARC Handbooks of Cancer Prevention - Tobacco Control(PDF)」という報告書を策定した。この中では、タバコ業界の価格戦略やロビー活動、タバコにかけられる税金や価格、需要、タバコ価格と喫煙率(若年層や貧困層を含む)への影響、タバコに課税することによる健康や経済への影響などを評価し、タバコにかける税を上げてその結果としてタバコ価格が上がれば、喫煙率を低下させ、その国の国民の公衆衛生に良好な影響を与える明確な効果がある、と述べられている(※1)。

 タバコによる健康被害の認識が広がったことで世界的に喫煙率が下がっているが、低所得や低学歴、若年層の喫煙率はなかなか下がらない傾向にある。こうした階層に対し、タバコ増税や価格の上昇は効果的だ(※2)。

 一方、タバコ会社の商品ラインナップは価格の高いブランドから低いブランドまで多角的で、喫煙者のタバコに対するロイヤリティやその低い価格の弾力性(1以下)を考えれば、課税の影響をラインナップの多様性から吸収することが可能となる。小売価格が上がっても、ブランド間の価格ギャップにより喫煙者は安いタバコに移行し、喫煙率の低下にはあまり効果がないのではないか、という英国の調査(※3)もあり、政府や行政は、タバコ会社の経営戦略に注意しつつ増税などの手段を講じ、同時に貧困層や若年層に対する禁煙サポートに注力するべきだろう。

日本のタバコはまだまだ安い

 タバコ増税の動きは各国で活発だ。例えば、フィリピンではボクシングのスーパースターにして上院議員のマニー・パッキャオがタバコ増税を提案している。フィリピンのタバコ価格は低く、税率を倍にすることで喫煙率を下げ、国家予算も増やすことができると主張しているらしい。こうした国際的な動きにタバコ会社は神経を尖らせている。

 では、日本のタバコの価格は高いのだろうか。もし低いなら、日本で値上げされることでタバコ会社の経営戦略にも大きな影響が出るはずだ。

 まず、価格の推移をみるため、JTのセブンスターを例に取ってみよう。1997年に230円だったセブンスターは、1998年にたばこ特別税が加えられて250円へ、2003年のたばこ税増税で280円へ、2006年のたばこ増税で300円にと段階的に値上げされてきた。さらに、2010年のタバコ大増税とその後の値上げにより、現在の460円になっている。

 ちなみに、マイルドセブンを含むセブンスター・ファミリーは、かつて日本の代表的な銘柄だった。だが、JTはタバコ規制の進むEU圏などで「マイルド」という名称が使えなくなってきたため、2012年に同社の代表銘柄をそれまで国際的に広げてきたメビウス(MEVIUS)銘柄(440円)へ移行し、セブンスター・ファミリーは2017年の市場販売量の売り切りを最後に追加生産を行っていない。

 だから、日本における一般的なタバコの価格はメイビスの440円だ。価格の推移をみるため、上記ではセブンスターの例を出した。

 各国のタバコ(マルボロ・ファミリー460円4.17USドル。世界的に価格を比較するため)の価格と1人当たりの名目GDPを並べてみると、現在の日本のタバコの価格がいかに安いかよくわかる。GDPが英国やカナダ、ドイツなどと同じくらいの日本でタバコの価格はかなり安い。

画像

 では、440円(メビウス)という一般的なタバコ小売価格が、仮に60円アップして500円(4.38USドル)になるとしよう。それでも上の比較グラフでみれば、影響の大きな値上げでないことがわかる。倍の1000円(8.77USドル)でも米国の各州平均より安いのだ。

 GDPは一種の国力の目安だが、日本のタバコは購買力に比べて十分に安く、喫煙率も成人男性で30%前後とまだかなり高い。値上げでタバコ離れが進むというが、タバコ会社は「まだまだ」とほくそ笑んでいるに違いない。

※1:Frank J Chaloupka, et al., "Effectiveness of tax and price policies in tobacco control." BMJ, Tobacco Control, Vol.20, Issue3, 2011

※2:Jing Li, et al., "The heterogeneous effects of cigarette prices on brand choice in China: implications for tobacco control policy." BMJ, Tobacco Control, Vol.24, Issue3, 2015

※2:Kate R. Purcell, et al., "Tobacco control approaches and inequity:how far have we come and where are we going?" Health Promotion International, Vol.30, Issue2, 2015

※3:Anna B. Gilmore, et al., "Understanding tobacco industry pricing strategy and whether it undermines tobacco tax policy: the example of the UK cigarette market." Addiction, Vol.108, 1317-1326, 2013

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マカオ、コンビニ等でたばこ製品の公開陳列不可に…2018年元旦から

マカオ、コンビニ等でたばこ製品の公開陳列不可に…2018年元旦から

12/16 09:53

世界的な健康意識の高まりを受け、マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする「新禁煙法(喫煙予防及びコントロール法)」が2012年元旦から施行された。

来年元旦から改正新禁煙法が施行される予定で、禁煙エリアの拡大(バス停の周囲10メートル)や、禁煙場所における喫煙に対する罰金の600パタカ(日本円換算:約8400円)から1500パタカ(約2万1000円)への引き上げのほか、たばこ製品の販売方法についても制限が強化される。

マカオ政府衛生局(SSM)は12月15日、改正新禁煙法施行を前に、たばこ業界団体、大型スーパーマーケットチェーン、コンビニエンスストアチェーンの代表者らを集め、たばこ製品の販売方法の制限強化に関する説明会を実施した。

改正法施行後もスーパー、コンビニ、街頭の新聞スタンド等でたばこ製品の販売を継続することはできるが、製品を公開陳列することは禁止となる。店頭では、取扱商品のブランド名及び価格をSSMが規定するフォーマットにリスト形式(写真参照)にまとめて客に提示するスタイルでの販売となるが、リストを掲出することはできない。なお、たばこ専門店については製品の陳列を認めるが、外部から陳列の様子が見えないようにする必要がある。違反した場合の罰金は、2万〜20万パタカ(約28万〜280万円)。

SSMでは、たばこ製品の陳列を禁止することで、青少年や禁煙に成功した人のたばこ購入機会が減少し、喫煙率の低下につながると説明。また、小売店に対し、たばこ製品の販売時に年齢確認を行うことをあらためて要求した。マカオの法律では18歳未満へのたばこ製品の販売が禁じられている。

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口からPM2.5!? iQOS(アイコス)glo(グロー)Ploom TECH(プルーム・テック)で報告

口からPM2.5!? iQOS(アイコス)glo(グロー)Ploom TECH(プルーム・テック)で報告

2017年12月07日 16時00分

 江戸いろはかるたに「三遍回って煙草にしょ」がある。「休むのは後回しにして、念には念を入れて確かめよ」という戒めに読める。

 「新型タバコは推奨できない」――。何度入念に確かめても、体に悪いものは悪い! そんな強い語気が聞こえてきそうな警告が発せられた。発信人は呼吸器疾患の総元締めである日本呼吸器学会だ。

 2017年10月31日、日本呼吸器学会は「非燃焼・加熱式タバコや電子タバコに対する見解」を公式サイトで発表。

 「新型タバコ(非燃焼・加熱式タバコ、電子タバコ)は、燃焼式タバコに比べてタール(タバコ煙中の有害物質のうちの粒子成分)が削減されているが、依存性物質であるニコチンやその他の有害物質を吸引するため、喫煙者にも受動喫煙者にも推奨できない」と表明した。

「体内に有害物質が取り込まれているのは明らか」

 新型タバコの使用と各疾患や死亡リスクとの関連性は明確ではない。

 だが、同学会は「科学的根拠が得られるまでには、かなりの時間を要するものの、体内に有害物質が取り込まれているのは明らかだ。新型タバコの受動喫煙による健康リスクも、科学的根拠を得るにはかなりの時間を要するが、受動喫煙の危険がないととする主張には根拠がない」と糾弾している。

 日本呼吸器学会がこのような批判を緊急表明した背景には、わが国における新型タバコの急速な普及に伴って、国民の健康への弊害や社会的影響に強い憂慮を表明したかったためと推察できる(*参考:日本呼吸器学会公式サイト)。

「加熱式タバコは危険性」を立証

 刑事訴訟法の大鉄則は「疑わしきは被告人の利益に」だが、喫煙の「疑わしき」は万人に利益をもたらさないどころか甚大な害悪を及ぼすリスクが極めて高い。

 しかし、「加熱式タバコは危険!」とする研究が新たに加わった。産業医科大学産業生態科学研究所健康開発科学研究室教授の大和浩氏は、第58回日本肺癌学会(2017年10月14~15日)で、加熱式タバコが有する危険性について報告しているのだ。

 近年、急速にシェアを拡大しつつある加熱式タバコは、「煙が出ない」「ニオイが少ない」などの良いイメージが喧伝され、紙巻きタバコよりも安全な印象を与えかねない。「紙巻きタバコはNGだが、加熱式タバコならOK」の飲食店もあるほどだ。

 しかし、国立保健医療科学院の調査によれば、加熱式タバコは、ニコチンはもちろん、紙巻きタバコが含有する発がん性物質(タバコ特異的ニトロサミン、多環芳香族炭化水素類、ホルムアルデヒドなど)が含まれている。

 産業医科大学産業生態科学研究所の大和教授は、国内で入手できる「iQOS(アイコス)」「glo(グロー)」「Ploom TECH(プルーム・テック)」の3つの加熱式タバコを被験者に使用させ、煙の可視化を試みた。

 その結果、いずれの加熱式タバコも、口からエアロゾル(ミスト)が呼出され、2~3mの距離までエアロゾルが飛散することが確認された。エアロゾルの濃度は口元30cmの測定でPM2.5(2000μg/m3)に達した。

「加熱式タバコは喫煙でない」と誤認している人は17%も

 また大和教授は、iQOSの全国販売の開始から8カ月後の2016年12月に、大分県の人口8万人の自治体にある自動車製造業の職員3155人(男性3008人、女性147人)を対象にアンケートを実施した。

 集計率は100%で、全男性職員の回答をまとめたところ、1566人(52.1%)が紙タバコの喫煙者、273人(9.1%)がiQOS常用者で、そのうち140人(全男性職員の4.7%)が重複使用者だった。

 しかも「加熱式タバコを使用することは『喫煙である』と思うか」の問いに対して、「いいえ」と誤った認識を示した人は17.0%だった。

 だが、男女で比較すると、男性が17.4%、女性が8.9%と、男性が女性よりも誤認識の割合が有意に高かった。

 同じ質問の回答をタバコ製品の「①現使用者」「②元使用者」「③非使用者」ごとに分析したところ、「加熱式タバコを喫煙であると思わない」の割合は、「①が22.4%」「②が10.2%」「③が6.4%」だった。

 産業医科大学の健康診断問診票に限らず、国民健康・栄養調査の調査票などでも、喫煙状況については「紙巻きタバコ」についての質問しかない。

 そこで大和教授は、加熱式タバコを喫煙と認識していない人の分だけ喫煙率が過小評価される、という見解だ。加熱式タバコに関しても、独立した設問が必要との考えを示している。

 「禁煙の場所で加熱式タバコを使用してよいか」の質問に対しても、「はい」とする誤った認識の回答が16.7%あり、男性の誤認識率が高い。「禁煙場所で加熱式タバコを使用してよいと思う」とする回答は、非喫煙者が10%、元喫煙者が11.3%、現喫煙者が20.6%だった。

加熱式タバコのイメージ戦略が原因か?

 加熱式タバコの宣伝には、「部屋の空気を汚しません」といったセールストーク、室内での使用イメージが用いられている。そのためか、禁煙にしている飲食店でも<加熱式タバコは使用可>とする店舗は増え始めているようだ。

 大和教授によれば、<加熱式タバコのエアロゾルは室内の照明では見えにくいが、有害なエアロゾルが出ている>とのこと。つまり、加熱式タバコでも受動喫煙に相当する二次曝露が発生する。禁煙の場所では加熱式タバコも禁止すべき――という見解だ(参考:日本肺癌学会)。

 煙が見えるか見えないか? ニオイがあるかないか? タバコはクロかシロかグレーか? その判断と行動は個人の自由。

 しかし、科学の叡智が解明し、気づかせてくれる厳然たる明白な事実を知るべきだ。疑わしきは選ばず。死のトリアージュをタバコに委ねる愚劣だけは避けたい。
(文=編集部)

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過料2万6000件 横浜市「喫煙禁止地区」指定から来月で10年

過料2万6000件 横浜市「喫煙禁止地区」指定から来月で10年


2017年12月10日

 横浜市が、横浜駅周辺などに喫煙禁止地区を設けてから、来年一月で十年を迎える。地区に設置された喫煙所の外でたばこを吸ったとして、過料二千円を徴収したケースは、昨年度までで計約二万六千件に上る。市は「屋外の分煙を進め、受動喫煙が気になるという声に応えたい」と、今後二カ所を追加指定し、計八カ所に拡大する予定だ。 (梅野光春)

 喫煙禁止地区は二〇〇八年一月、「市ポイ捨て・喫煙禁止条例」に基づき、人通りの多い横浜駅周辺など三カ所が指定され、一〇年までに計六カ所に広がった。当初は吸い殻のポイ捨てが問題視されていたが「最近は受動喫煙の健康被害が問題になり、地区指定の意味合いも変わってきた」と市担当者は話す。

 地区は市の嘱託職員十八人がパトロールし、違反者のたばこの火を消させた上で、過料を徴収する。徴収件数は〇九年度の約五千八百件をピークに減少傾向で、一六年度は約千七百件だった。市担当者は「喫煙所の利用も進むなど禁止地区の取り組みが定着し、件数が減った」とみる。

 来年三月一日には、七カ所目の禁止地区として戸塚駅周辺を指定する。事前に周知しようと、今月四日に同駅東口と西口に計三カ所の喫煙所を先行オープンした。また一九年三月までに、相模鉄道の二俣川駅周辺も指定する予定だ。

 一九年のラグビーワールドカップの会場となる日産スタジアム(港北区)の最寄りの新横浜駅周辺地区では月内に、二カ所ある喫煙所を最大二・四倍に広げる。市担当者は「今後、海外客が多く見込まれるのでリニューアルする。喫煙する人もしない人も、互いに気持ち良く過ごせるよう対策を進めたい」と話している。

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「電子タバコ」安全神話が崩壊? 「IQOS(アイコス)」に健康被害の<イエローカード>!?

「電子タバコ」安全神話が崩壊? 「IQOS(アイコス)」に健康被害の<イエローカード>!? http://healthpress.jp/2017/11/post-3371.html

2017.11.24

 こちら(非喫煙者)から訊いてもいないのに、紙タバコから新型タバコ(電子タバコ、非燃焼・加熱式タバコ)へと転向した人々が、決まって口にする定番の弁明が幾つかある――。

 彼ら曰く「これまでのタバコよりも健康リスクが少ない」「受動喫煙の危険性もない」、あるいは、煙がない/見えにくいのをいいことに「禁煙エリアでも吸える」と蒸気を吐いている。

 しかし、それは「都市伝説」みたいなもので、どれも科学的根拠はない。しかもここへきて、各国の専門筋が有害警告を鳴らし始め、愛好派は追い詰められている。

 なかでも、加熱式タバコの世界的な代表格、フィリップモリス社の「IQOS(アイコス)」が、米国立衛生研究所(NIH)と米食品医薬品局(FDA)の資金提供下で行なわれたラット実験の報告によって、名指しで健康被害の可能性を指摘された一件は象徴的だ。

IQOS(アイコス)の安全神話はアウトか?

 IQOS(アイコス)は血管に悪影響を与える――。11月11~15日にアナハイムで開催された米国心臓協会(AHA)の年次集会の場で、前掲の実験を担ったカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の研究班はそう言い切った。

 Matthew Springer氏(UCSF医学部循環器内科学教授)らによるラット実験の具体的内容は、次のようなに単純明快なものだった。

 「①IQOSを加熱した蒸気」「②紙巻きタバコ(マルボロ)の煙」「③清浄な空気」のいずれかをラットに曝露させた上で「血流依存性血管拡張反応(FMD: flow-mediated dilation)検査」によって血管内皮機能を評価した。

 まずは、<1回を15秒間>として<5分間に10回>の曝露を実施した。次いで<1回5秒間>の曝露を同じ<5分間で10回>試みた。

 すると前者の実験結果で、①のIQOS組が58%、②のマルボロ組で57%、ラットの血管内皮機能が低下した。後者の結果でも、①のIQOS組が60%、②のマルボロ組で62%の低下が読み取れた。

 つまりIQOSもマルボロも「同程度の低下」が認められたというのだから、IQOSの発売元フィリップモリス社は穏やかではない。というのも、今や複数国で販売されて大ヒット商品のIQOSだが、肝心のお膝元である米国内では許可されておらず、目下、前出のFDAに承認を申請している最中なのだ。

 これまで同社は、「摂氏600度でタバコ葉を燃やす」従来の紙巻きタバコは有害物質を含んだ煙を発生させるが、「摂氏350度で加熱する」IQOSは、ニコチンを含む蒸気こそ生じるものの煙は出ない――。依って「紙巻きタバコより安全」と主張してきた。

事実の裏付けなく<従来のタバコよりも害が少ない>と主張

 全米での販売許可を申請中――というタイミングでの今回の手痛い実験報告。研究陣によれば、血管内皮機能の低下は「動脈硬化」をもたらし、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを高め、循環器系での反応は「ヒトとラットで極めて似ている」ため、今回の結果が「ヒトにも当てはまる可能性が濃厚」である。

 「加熱式タバコは、煙こそ出さないが、その蒸気は血管状態を悪化させる、いろいろな化学物質を含む。どの化学物質が問題なのかは、具体的には判明はしていないが、最大の問題はやはりニコチンではなかろうか」(Springer氏)

 通常、学会発表された研究報告は査読を受けたのちに医学誌上に掲載されるまでは「予備的なもの」と見なされる。ところが、時期が時期だけにSpringer氏らは「IQOSの承認過程で我々の研究結果が考慮されるべき」と所望する。

 フィリップモリス社の主張に対しても「事実の裏付けがないにもかかわらず、従来のタバコよりも害が少ないなどとうたうべきではない」と手厳しい。

 一方、日本呼吸器学会も先日、一連の新型タバコ類の人気急上昇ぶりを懸念し、「紙巻きタバコと同じく推奨できない」という明確な見解を表明した。

 新型タバコは「受動喫煙被害が少ない」とする擁護論/弁護論に対しても、呼気を特殊なレーザー光線で照射すると「大量なエアロゾル(蒸気)を吐き出していることが確認」されている。

 とりわけ、電子タバコ愛好者の呼気には「(紙巻きタバコの煙よりも)クロムやニッケルなどの重金属濃度が多く含まれている」と、警鐘を鳴らしている。

 こうして「白」を「黒」にひっくり返すオセロ状態のような趨勢下、これまでの根拠薄弱な「紙巻きよりも安全」説が殲滅される日も近いだろう。それこそ煙には巻けない愛好派は今後はどうなる、どうする?
(文=編集部)

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頸城ハイヤー 脱!たばこ臭さ 上越 勤務中の紙巻き喫煙禁止

頸城ハイヤー 脱!たばこ臭さ 上越 勤務中の紙巻き喫煙禁止

 上越市西本町1の頸城ハイヤーは、快適な車内空間を利用客に提供しようと、ドライバーが勤務中に紙巻きたばこを喫煙することを禁止した。ドライバーには加熱式たばこの喫煙を認めており、同社は「たばこ臭い車内は提供しない」と禁煙に向けて取り組んでいる。

 頸城ハイヤーは、これまでも車内を禁煙にしていたが、喫煙するドライバーの体や衣服にはたばこの臭いが染みついているため、利用客から「禁煙タクシーなのに、たばこ臭い」という声が絶えなかったという。

 顧客サービスの向上やドライバーの健康増進、副流煙による受動喫煙被害を防止しようと、禁煙に踏み切った。

 具体的には、ドライバーは出勤1時間前から休憩時間を含む退社後まで紙巻きたばこを吸うことを禁止した。社内の喫煙所にあった灰皿を一掃し、煙や灰が出ず、臭いがほとんどないという加熱式たばこを吸うことのみ認めた。

 竹内二郎常務(60)は「乗務員の3割が喫煙者ということもあり、強制していいのか悩んだが、いまでは理解してもらっている。病院通いで利用する高齢者も多いので、健康面に配慮し、全社一丸となって取り組んでいきたい」と話している。

【地域】

2017/11/02 14:52

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荷物にタバコのニオイ ドライバーの喫煙 物流・ロジスティクス

荷物にタバコのニオイ ドライバーの喫煙  物流・ロジスティクス

2017.11.27

 「街を掃除していて、一番多いゴミは、いまも昔もタバコの吸殻」という話を、ボランティア団体の職員から聞いたことがある。国民全体の喫煙率は減少傾向にあるが、物流業界の喫煙率は他業界に比べて高いというデータもある。一部の消費者からは「宅配された荷物にタバコのニオイがついて困っている」という声が消費者センターに寄せられているという。大手運送事業者では、ドライバーの喫煙に関して、どのように考えているのだろうか。

 物流業界での喫煙率は、民間と行政の調査によって多少の差が出ているものの、一般の喫煙率よりも高い傾向にある。アズスタッフ(東京都新宿区)のアンケート「ドライバー職の車内喫煙について」の結果を見ると、63%が「喫煙する」と回答。厚労省の調査では習慣的に喫煙する者の割合は18.3%となっている。同社では「狭い車内で、一人で運転することが多い業務内容だからこそ、ストレスの解消方法として喫煙傾向が強いのではないか」としている。厚労省の「国民健康・栄養調査」では運輸・機械運転従事者の喫煙率は40.5%となっている。

 国民生活センターによると「宅配に関する相談は、年間1500件から2000件ほど寄せられている。内容について統計を取っていないので、どのような相談が多いかわからない」とした上で、「9月末に『宅配で届いた箱がタバコくさいので、運送会社に電話して確認してもらった。指導するということだったが、次に届いた宅配物もタバコくさかった。まったく改善されていない』という相談があった」という。

 大手宅配各社でも車内の喫煙については以前から禁止しているという意見が多い。ヤマト運輸では「車内では原則禁止している。営業所などでの休憩中の喫煙についてはスペースを設けており、そこで吸うことができる。配達から戻ってセンターでも喫煙は可能。明確なルールはないので、ドライバーのモラルに任せているところが大きい」という。佐川急便では「ずいぶん前から車内では喫煙禁止。キャビンにもステッカーを張って注意を促している。ニオイが染み付くことのないようにしている。しかし、嗜好品ということもあり、全面的に禁止はできない。お客様に不快感を与えない対応を心がけている」としている。日本郵便では「喫煙についてはマニュアルを作っている。喫煙した場合、うがいや手洗い、消毒をする。車内では荷物にニオイがうつる可能性もあるので禁煙。社内用のホームページで苦情事例を挙げて周知徹底を図っている。しかし、喫煙自体を禁止する気はない」と説明している。

 東京都では2019年に向けて「受動喫煙防止条例」の制定をめざしている。同条例が制定されれば、都内の会社では原則的に屋内は禁煙(煙が外部に流出することを防ぐための措置をした独立した喫煙室は設置できる)となる。

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シンガポール、喫煙年齢18歳から引き上げ 19年から段階的に移行

シンガポール、喫煙年齢18歳から引き上げ 19年から段階的に移行

2017.11.24 06:06

 シンガポールは、2019年から21年にかけて、段階的に喫煙年齢を引き上げる。たばこ法の改正案が11月に同国議会を通過した。それによると、現在はたばこの購入・使用・販売・供給が認められているのは18歳以上だが、この年齢を19年1月に19歳、20年1月に20歳、21年1月には21歳とする。喫煙率の低減が目的だ。現地紙ストレーツ・タイムズなどが報じた。

 同国のアムリン・アミン保健担当政務官は、引き上げの理由について、喫煙者の95%が21歳以下で、45%が18~21歳で喫煙を開始しているという保健省のデータを挙げ、若者をたばこから遠ざけるのが狙いだと説明した。「喫煙開始年齢が早いほど、常習的な喫煙者になる確率が高く、後の禁煙も困難になる」としている。

 また改正案では、電子たばこ、電子葉巻、電子パイプの購入と使用や所有も禁じる。たばこ法では、既にニコチンを含む液体を蒸発させて吸引するための電池式器具は販売・輸入・供給を禁じるとしており、さらに一歩進めた格好だ。

 電子たばこなどは、たばこと比較して健康への影響が少ないとの説もある。しかし同政務官は、電子たばこのような模造品はニコチン依存につながる可能性があり、使用者がいずれたばこに移行する確率も高いとし、禁止が妥当との見解を示した。

シンガポールは、1990年代には喫煙率が18%だったが、政府が規制強化に乗り出したため、ここ10年間は12~14%で推移している。全面禁止も含む規制強化を訴える声も上がっているが、同政務官は「全面禁止は喫煙率が十分に下がってから」とした。

 改正案の国会通過を受け、保健省や関税当局など関連省庁は今後、違法たばこの流入阻止に注力していく。また、保健省が中心となり、受動喫煙に関するガイドラインを作成するほか、コミュニティーにおける受動喫煙低減のための措置も講じる方針だ。(シンガポール支局)

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今どき禁煙、会社挙げて 社員も経営も健康に

今どき禁煙、会社挙げて 社員も経営も健康に

 社員に禁煙を積極的に促す企業が増えている。就業時間中の禁煙にとどまらず、喫煙室を廃止したり、禁煙外来の受診料の一部を補助したり。社員の健康に配慮することが経営面の成果にもつながる「健康経営」が注目されている。社員からもおおむね好評で、この流れは当面続きそうだ。 (寺本康弘)
 データからも企業の本気度がうかがえる。厚生労働省の労働安全衛生に関する調査によると、受動喫煙防止対策に取り組む事業所の割合は二〇一二年の81・8%から一六年は85・8%に増えている。このうち対策レベルが最も厳しい「屋外を含めた事業所敷地内全体を禁煙」は14・0%。次いで厳しい「事業所の建物内全体を禁煙とし、屋外のみ喫煙可能」は39・3%だった。つまり対策に取り組む事業所のうち半数超が建物内を全面禁煙としている。
 医療機器製造会社テルモ(東京都渋谷区)は二〇一三年から対策に取り組み、禁煙治療にかかる費用の補助や喫煙室廃止をしてきた。すでに約十年前から就業時間内は禁煙だったが、担当者は「医療を支える会社として社員の健康増進が大切」と対策を強化したという。
 国内五カ所の研究所と工場の喫煙所は一五年度末ですべて廃止。また、医師の禁煙治療を月一回社内の診療所で受けられる。ゲーム感覚で取り組んでほしいと「禁煙クエスト」と題したチェックシートを希望者に配布。百日間の禁煙達成者には、会社がボールペンを贈呈する取り組みも行っていた。
 こうした対策の積み重ねで、社員喫煙率は一三年度の34%から一六年度には26%に減った。二十年以上喫煙していた野村慎一さん(50)は約一年前から挑戦。現在も禁煙が続いているが、「会社のお金を使って禁煙をしていると思うと、やめないわけにはいかない」。
 一見、個人の嗜好(しこう)への会社の介入にも映るが、人事担当者は「賛成が圧倒的に多い」と話す。社員からも「喫煙者には直接言えないが、臭いが嫌だった。会社が取り組んでくれてうれしい」との意見も寄せられる。
 同社が禁煙対策に投資している額は、医療費補助など年間五十万円程度。担当者は「喫煙に伴う病気が減れば、社員の医療費も減る。業績への効果は表れていないが、長期的には会社も発展していく」と話す。
 ヤフー(千代田区)も二〇年度に向けて喫煙室をすべて廃止する。パソコンやスマホで受診できる「オンライン通院禁煙プログラム」が無料で受けられる。担当者は「心身ともに最高のコンディションで業務に取り組めば、最大のパフォーマンスを上げられる」と話す。
 非喫煙者にもメリットがある禁煙制度を設けているのが、IT企業のSCSK(江東区)だ。
 同社は、禁煙に加え、ウオーキングや「朝食を食べる」、「週二日の休肝日」など健康によいとされる行動にポイントを与える制度を行っている。年間の獲得ポイントに応じ現金がもらえ、一年前には約十万円をもらった社員もいた。
 禁煙に関してはさらに徹底している。一六年に就業規則を変更し、受動喫煙防止の観点から職場の懇親会は禁煙とした。同社の喫煙率は17・8%(一七年)と年々減少している。
 担当者は「社員の健康こそがすべての礎。健康に配慮している会社のイメージが採用活動にも好影響を及ぼしている」と話している。

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インドで大気汚染が深刻化 「1日50本のたばこを吸うのと同じ」という意見も…

インドで大気汚染が深刻化 「1日50本のたばこを吸うのと同じ」という意見も…

相次ぐ休校、空港の滑走路も一時閉鎖。子どもたちによるデモまで起きている。

2017年11月20日 09時34分 JST
インドの大気汚染、1日50本喫煙に匹敵? 年々深刻に
 インドの首都ニューデリーで、大気汚染が深刻化している。環境基準をはるかに超える汚染により、今月に入って休校が相次ぎ、空港の滑走路も一時閉鎖。市民らは健康被害を心配しており、子どもたちによるデモまで起きている。
 「私が呼吸する権利を」と書かれたマスクをつけた子どもたち数百人が15日、市内をデモ行進した。デモは国連の現地事務所や民間企業などが学校に実施を呼びかけた。参加したクシャ・シャルマさん(13)は「多くの人が大気汚染のせいで亡くなっている。いい加減に気づく時だ」と訴えるプラカードを掲げた。
 近年、汚染は進行し続けている。昨年発表された世界保健機関(WHO)の調査によると、ニューデリーの微小粒子状物質PM2・5の年平均濃度は、北京の約1・4倍だった。在印米大使館が公表している数値では、今月に入ってWHOの環境基準の40倍の1立方メートルあたり最大1千マイクログラムを記録した地点もある。
 秋から冬にかけては風がやみ、野焼きの煙や車の排ガスなどが滞留することで汚染が深刻化する。大気は白くかすみ、交通事故も多発。「呼吸器への影響は1日50本のたばこを吸うのと同じ」と指摘する専門家もおり、地元テレビは「殺人大気」などと報じている。
 対策をめぐって、混乱も起きている。当局は一時、乗用車の通行規制の実施を発表。この際、女性の運転する乗用車は対象外とする予定だった。車の代わりに女性がバスなどの公共交通機関を使えば、犯罪に巻き込まれる危険性があるからだ。しかし、国家環境裁判所が「例外は認めない」との判断を下した。このため、女性の安全を重く見て、通行規制そのものが中止に追い込まれた。(ニューデリー=奈良部健)
(朝日新聞デジタル 2017年11月19日 16時36分)

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