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インタビュー:受動喫煙防止策制定へ、「国で時間かかることは都で」=小池都知事

インタビュー:受動喫煙防止策制定へ、「国で時間かかることは都で」=小池都知事

2017年 08月 7日 17:29 JST

[東京 7日 ロイター] - 小池百合子東京都知事は7日、ロイターのインタビューで、国でやると時間がかかる政策は東京都でできるようにしたいと述べ、都で受動喫煙防止条例の制定に向け作業中であることを明らかにした。

2020年のオリンピック・パラリンピック開催に向け、世界保健機関(WHO)と国際オリンピック委員会(IOC)は「たばこのないオリンピック」の推進を求めている。一方、受動喫煙防止法案をめぐり、厳格な規制を求める厚生労働省と自民党の意見の隔たりが大きく、国会では法案提出にも至っていない。

小池知事は「国は決めることが遅い。役所の縦割り、セクショナリズム、そこを変えようとすると官僚の抵抗にあう。強いリーダーシップが必要。だから、国でやると時間がかかることは東京都でできるようにしていきたい」と述べた。

具体的に受動喫煙防止条例について「IOC、WHOが求めている対策をしっかり進めていけるようレギュレーション(規制)を作っていきたい」と述べた。時期や規制の内容については「いま、精査している」とし、「効果がなければ意味がない」とも述べた。

7月の東京都議会議員選挙で都民ファーストの会が圧勝したことから、国政レベルでも自民党への不満の受け皿となる政党が必要だとする声が多いことについて「一般論としてはそうかと思う」としつつ「私の関心事は東京都を生活しやすい街にすること」と国政進出に否定的な見方を示した。

一部国会議員のなかに、都民ファーストの会をベースとした新党結成の動きがあることは「必然的。今の自民党の政治だけでは物足りないと考えている議員がいるということ」だとした。

先週発足した安倍晋三首相の第3次改造内閣では女性閣僚が2人にとどまった。これに関し小池知事は「政治の世界に女性が少なすぎる」と批判。その理由については「女性を候補者にしないから」だとした。

都知事に就任して1年、一番良かったこととして「みなさんに、小池都知事が次は何をするのだろう、という目で見てもらっていることは、いい流れだと思う」と語った。

その期待に応えるのは大変なのではないかとの質問に「大変だからやりがいがある」と答えた。

(Linda Sieg、宮崎亜巳)

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東京都の「受動喫煙防止条例」は極めて重要だ 東京都医師会・尾崎会長が説く喫煙の大問題

東京都の「受動喫煙防止条例」は極めて重要だ 東京都医師会・尾崎会長が説く喫煙の大問題

2017年08月13日

「今秋にも受動喫煙防止の条例案を提出したい」。小池百合子東京都知事が公約の実現へ動き出した。

東京都の受動喫煙防止対策が注目を集めている。7月の都議選では小池都知事が代表を務め(現在は辞任)、屋内完全禁煙などをうたった都民ファーストの会が圧勝。国の受動喫煙対策が進まない中、小池都知事は「国がやると時間のかかることは東京都でできるようにしたい」と熱意を語る。

また、IOC(国際オリンピック委員会)は開催国の屋内施設での原則禁煙を求めており、3年後に迫った東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた対策としても急を要している。

喫煙者自体は18.2%(2017年5月時点、JT発表)と減少しても、受動喫煙被害を訴える声はむしろ増大。2016年8月に国立がん研究センターは、受動喫煙による死者は年間1万5000人という推計を公表した。今夏にも閣議決定を目指す「第3期がん対策推進基本計画」には、すべてのがん予防のため「禁煙」と「受動喫煙を避ける」ことが盛り込まれる。

医師会の立場から受動喫煙防止対策の必要性を主張する、尾崎治夫・東京都医師会会長に話を聞いた。

東京都から受動喫煙防止を始める意味

――この6月に東京都医師会長として2期目がスタートしたが、所信表明のトップがタバコ対策になっている。2011年にタバコ対策委員会を設置、2013年には禁煙宣言もした。

東京都医師会としては健康を守ること、疾病を予防することの2つの観点から、健康を害する最大の原因になっているタバコの問題に真正面から取り組む必要がある。国の政策のなかでも「健康寿命の延伸」がうたわれており、疾病予防の観点からタバコの問題は避けて通れない。

以前は一律に規制するのはいかがなものか、という意見もあったが、ここ4~5年で風向きが変わってきた。

「日本人のリスク要因別の関連死亡者数」(厚生労働省)では、最大の要因が喫煙。喫煙は肺がんだけでなくすべてのがんの要因となるうえ、動脈硬化から心血管、脳血管系や呼吸器系の病気も引き起こす。歯周病の主因でもある。

――日本の受動喫煙対策の実現が遅れている。

 IOCとWHO(世界保健機構)が協定を結んでからロンドン、リオデジャネイロ、冬季のバンクーバー、ソチ、次のピョンチャンでも原則屋内禁煙。にもかかわらず日本だけがいまだに対応できていない。

国会議員でも都市部選出の人たちは、自身が喫煙者でも、受動喫煙の害について理解し防止策については反対しないと言っている。ところが、地方選出議員は地元の関係者との結びつきが強く、受動喫煙を国民の健康問題として考えることができない。

東京都は政治的には浮動層が多く、先の都議選でも岩盤と思われた自民党が大敗し、都民ファーストの会が大きく伸びた。だからこそ、東京都から受動喫煙防止対策を始めることには意味がある。

飲食店には3次喫煙の問題もある

――屋内完全禁煙について、飲食店からの反対も根強い。

国内外に多数の論文があり、全面禁煙となった場合は飲食店の経営への影響はないとされる。むしろ、非喫煙者が安心して来店できるようになり売り上げが伸びる。喫煙者はタバコを吸う間は食事の手を止めるので、その分長く店に居座る。完全禁煙になれば回転率が上がるし、店が汚れず灰皿の始末も不要。何より従業員の健康を守れる。

そもそも飲食店は、タバコを吸わせておカネを取ることが目的ではないはず。大皿にいろいろな料理を盛り、注文に応じて取り分けるお店では、料理がタバコの煙で汚染される。いわゆるサードハンドスモーク(3次喫煙、衣服や家具などにタバコ煙が付着することによる受動喫煙)になる。安全で美味しい食事を提供するはずの飲食店がそれでいいのですか、ということだ。

――東京都の条例はどのようなものになるのが望ましいか。

疾病予防の観点から東京都医師会としては、例外なし罰則付きの屋内原則禁煙が望ましいと考える。小規模バーなど一部の店舗を喫煙可とするような、広さによる例外規定は、かえって不公平になるおそれがある。ルールはシンプルな方がいい。広さの基準にはエビデンスがないうえ、狭い店では煙が拡散せず受動喫煙被害は大きくなる。ただ、従業員のいない店主が1人でやっているような店は除外するなど、最終的には少し譲歩があってもいいとは思う。

喫煙室の設置は過渡期には仕方がないだろう。銀座のように小さな飲食店がたくさんある繁華街では、「屋外も完全禁煙」は現実的ではない可能性がある。すでにある規制を緩めるということではなく、煙を密閉して外に出さないようにした「喫煙ボックス」の設置を認める。自治体の理解は必要だが、タバコ会社にも協力してもらい、ビルの屋上や受動喫煙被害のおそれのない場所に設置する。小さな店舗ひとつひとつに補助金を出して喫煙ルームを設置するより効率はいい。日本的な解決法だとは思うが、当初はこういった形で進めるのがよいのではないか。

条例ができればリスクが認識される

――ベランダ喫煙など、近隣住宅からの受動喫煙について被害者の会が立ち上がっている。

これは受動喫煙に関する一般的な条例のなかに含まれるだろう。米国のカリフォルニア州では建物から6メートル以内での喫煙は禁じられている。これならベランダ喫煙もできない。

もうひとつの観点は「子どもを守る」こと。家庭内でも子どもの前では吸わないよう努力義務とする。とくに強く言っておきたいのは、子どもが同乗している自動車内での禁煙。密室であり子どもへの影響が非常に大きいので、罰則規定が必要だ。

――都の条例ができればすべての問題が解決に向かうか。

条例は大きなきっかけになると考える。喫煙・受動喫煙のリスクは、まだ十分に一般に伝わっていない。条例ができれば、なぜ喫煙・受動喫煙がダメなのかをきちんとアピールできる。

たとえば20~30歳代の女性に喫煙者が増えているが、出産可能年齢でもあるので、母子保健や産婦人科の医師らと連携して、妊娠したら必ずやめてもらうように指導したい。受動喫煙でも低体重児や乳幼児突然死症候群のリスクが高まるからだ。

もう1つは子どもたちに対するがん教育。今年から小中高で、がん予防教育としてタバコの害についての教育が開始される。知れば子どもたちが親に対して「がんになるからやめて」といえる。家族のなかで話し合うきっかけになる。

地域での禁煙対策をより強力に推進するため、都内に46ある地区医師会すべてにタバコ対策委員会の設置をお願いしている。現在6~7地区にしかないが今年度中に全地区での設置を目指している。

とても安全とは言えない、加熱式タバコ

――加熱式タバコは、紙巻きタバコに比べて安全だとタバコ会社は宣伝している。

会社側が添加物などを公表していないのではっきりとはわからないが、ニコチンの純度が高く依存性が高まる危険がある。また、7月に米国の論文誌に発表された論文で、アクロレインやベンズアルデヒド、ホルムアルデヒドと言った毒性物質が紙巻きたばこの50~80%超含まれていることが報告されており、とても安全とは言えない。

最近でも加熱式タバコによる過敏性肺臓炎(アレルギー性の肺炎、特発性間質性肺炎などに移行するリスクがある)で肺が真っ白になった患者さんを診ている。また、米国FDA(食品医薬品局)では、加熱式タバコを「タバコのリスクを軽減する製品」として承認していない。

――受動喫煙防止策に対して、タバコの税収をタテに反対する人がいる。

日本にはそもそも「たばこ事業法」(1984年施行)の問題がある。タバコの収入で経済を発展させるという考え方が一因となって、タバコ対策が欧米に後れを取っている。欧米の税務当局は、国民の健康が損なわれることによる労働力の損失、医療費の増大など、総合的に考える。10年単位で考えれば、国民が健康な方が絶対にプラスであるが、日本では単年度の税収しか考えていない。この意識を変えるには、時間をかけないと難しいだろう。

――禁煙にはつながらないかもしれないが、目先の受動喫煙を防ぐという観点から、ニコチンパッチの活用は可能か。

治療ではなく、吸いたいが吸えないときの代替としてという発想は、なくはない(笑)。しかし、まずは禁煙外来に来てもらい、きちんと治療することを最優先してほしい。

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健康日高21 たばこ専門部会が初会合

健康日高21 たばこ専門部会が初会合

2017年8月13日

 御坊保健所管内の肺がん死亡率が全国でも高いことを受け、喫煙率低下や受動喫煙防止に重点的に取り組んでいこうと、各市町や関係団体でつくる健康日高21推進協議会(会長=土生川洋御坊保健所長)は「たばこ専門部会」を発足させ、10日に第1回会議を開いた。

 メンバーは日高医師会、日高歯科医師会、日高薬剤師会、日高病院、和歌山病院、日高地方養護教諭研究協議会、県立医大と管内各市町、保健所。健康日高21(25年度から34年度までの10年間)では、管内の20歳以上の喫煙率18・5%(22年度調査)を8%にする数値目標を立てており、専門部会が中心となって実現へ取り組んでいく。

 第1回会議では、事務局が受動喫煙防止対策の必要性等を説明。国立がん研究センターの28年発表では、受動喫煙を受けなければがん等で死亡しなくてすんだと推計される人が少なくとも1年間で1万5000人に上るとされており、受動喫煙被害に遭う場所トップ3として飲食店、遊技場、職場への啓発活動の重要性も示された。

 健康日高21は本年度中に前半5年間の中間評価が公表されることになっており、分析結果を踏まえて今後、効果的な取り組みを検討する。委員からは「子どもへの出前授業は効果があるので継続していこう」「各市町単位ではなく、統一した施策を実践していく方が効果的」など活発な意見が出された。

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日本生命、20年3月までに職場の喫煙所廃止へ

日本生命、20年3月までに職場の喫煙所廃止へ

[2017年7月26日0時37分]

 日本生命保険は25日、2020年3月までに全国約1600カ所の全事業所の喫煙所を廃止すると発表した。就業時間中に社内での喫煙を禁止する。従業員に禁煙を促し、健康経営を進める狙い。政府は20年東京五輪・パラリンピックに向け、受動喫煙の防止策を強化しており、こうした議論にも一石を投じそうだ。

 日本生命は18年度に本店(大阪市)と東京本部で喫煙所を全て閉鎖。19年度に約100支社、20年度に約1500営業所の喫煙所を順次廃止する。外回りや休憩中に社外で喫煙することはできる。14年から従業員の禁煙を後押しする取り組みを進めており、今回はその一環となる。

 職場での喫煙を巡っては、リコーが15年から国内のグループ約30社で、仕事中の全面禁煙に踏み切るなど取り組みが広がりつつある。

 厚生労働省は屋内全面禁煙の徹底を掲げ、訪日客の増加が見込まれる東京五輪・パラリンピックまでに罰則付きの新たなルールを検討している。(共同)

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一度も病院行かずに禁煙治療、条件付きで容認

一度も病院行かずに禁煙治療、条件付きで容認
2017年08月02日 15時50分
 スマートフォンやパソコンのテレビ電話などを使い、医師が患者の診療を行う遠隔診療について、厚生労働省は、禁煙治療を完全に遠隔で行うことを条件付きで認める通知を都道府県に出した。

 患者は一度も医療機関に行く必要がなくなり、禁煙治療を継続しやすい利点がある。

 禁煙治療は、たばこをやめたい人を医師が診察してサポート。イライラするなどのニコチンの離脱症状を和らげる薬などを使う。

 健康保険組合などの保険者が医療機関と連携して行うことを条件とした。遠隔診療が受けられるのは、そうした健保などの被保険者のみで、病院・診療所などが決める手続きに従い、情報通信機器を使って診察を受ける形となる。

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「子どもがいる家は禁煙」 都民ファ、9月に条例案を提出へ

「子どもがいる家は禁煙」 都民ファ、9月に条例案を提出へ http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/03/story_n_17672276.html

2017年08月04日 09時19分 JST

「子どもいる家は禁煙」条例 都民ファ、9月提出へ

 小池百合子・東京都知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」は3日、子どもの受動喫煙を防ぐための条例案を9月開会の都議会に提出する方針を明らかにした。子どもがいる自宅や自家用車の中、通学路などでの禁煙について、罰則規定を設けず、努力義務を課す案を検討中だという。

 同会は7月の都議選の公約で受動喫煙対策を掲げ、飲食店などの屋内を原則禁煙とすることや、子どもがいる自宅や自家用車内での喫煙制限を条例で定めるとした。このうち、まず子どもに関する部分を条例案として出す方向で、内容を詰めているという。

 一方、屋内禁煙は条例で罰則を定めて規制したい考えだが、同会の増子博樹幹事長は3日、報道陣に「関係当局との協議が必要で時間がかかる」とし、条例案の準備が9月開会の都議会には間に合わないとの見通しを示した。

 都議会では、同会や公明党など小池氏の支持勢力が過半数を占めており、条例案が提出されれば、可決される可能性が高い。

(朝日新聞デジタル 2017年08月04日 01時01分)
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喫煙は医療費削減で社会の役に立つ!?[橘玲の日々刻々]

喫煙は医療費削減で社会の役に立つ!?[橘玲の日々刻々] http://diamond.jp/articles/-/137043

2017年7月31日

 2020年の東京オリンピックを前に受動喫煙対策が紛糾しています。国際オリンピック委員会は「たばこのないオリンピック」推進を求めており、それを受けて厚労省が、小規模なバーやスナックを例外として屋内を原則禁煙とする案を提示したところ、飲食店の売上が落ちるとして自民党議員が強く反発したのです。

 わたしは非喫煙者なので、禁煙対策の強化には賛成です。寿司屋のカウンターで、先に食べ終わった隣の客がタバコを吸いはじめるとほんとうにがっかりします。これは客のマナーというより、高いお金を取りながら喫煙を放置している店に問題があります。これで「日本のおもてなしは世界一」といわれたら、屋内禁煙が常識の国からやってきた外国人は腰を抜かすでしょう。

 その一方で、タバコが合法である以上、喫煙者の権利は守らなければなりません。リベラルな社会では、他人に迷惑をかけなければ(法の許すかぎり)なにをしようが自由だからです。

 タバコががんなどの原因になることがわかって禁煙対策が求められるようになったわけですが、政府にできるのは、「喫煙は健康を害する」という啓発活動と、タバコの値段を上げることくらいです。

 啓発活動は大事ですが、喫煙者にはあまり効果がないことがわかっています。海外の研究ですが、タバコの箱に(喫煙で汚れた肺など)おどろおどろしい写真を載せると、喫煙者は不安を抑えるためによりタバコを吸いたくなるのです。

 タバコへの課税は有効ですが、それにも限度があります。仮に1箱1万円になれば、かつての禁酒法と同じで、タバコの巨大な闇市場が生まれることは間違いないでしょう。

 こうして、「喫煙者は医療費を増やすことで社会に負担をかけている」との主張が出てきました。たしかに、がんになれば治療が必要ですから、これは一見わかりやすい理屈ですが、よく考えるとそうともいえません。タバコが死亡率を高めることは多くの研究が示していますが、死んでしまったひとには年金を払う必要もなければ、高齢者医療や介護もいらないからです。医療経済学では、こうした効果を総合すると、「喫煙は医療費を削減する」というのが定説になっています。世界的に受動喫煙が問題とされるようになったのは、こうした背景があるからでしょう。

 フィルターを通して吸い込む煙より副流煙のほうが有害物質を多く含むことが明らかになって、客だけでなく従業員の健康への配慮も求められるようになりました。「店の儲けのためにがんになってもいいというのか」との批判には説得力がありますから、日本も早晩、受動喫煙にきびしく対処せざるを得なくなるでしょう。

 しかしそうなると、喫煙を批判する根拠はなくなります。

 誰にも迷惑をかけない自宅などでタバコを思う存分吸うのは喫煙者の権利です。そのうえ彼らは、統計的には早世しますから、非喫煙者に比べて社会の負担になりません。最近では「禁煙希望者への支援」も叫ばれていますが、これを“よけいなお世話”と感じる喫煙者も多いでしょう。

 だとしたら、その先に待っているのは、「どんどんタバコを吸ってさっさと死んでください」という“自己責任”の世の中かもしれません。

『週刊プレイボーイ』2017年7月24日発売号に掲載

橘 玲(たちばな あきら)

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禁煙エリアでも加熱式タバコはOK?100万人が紙タバコから完全切り替え済みか

禁煙エリアでも加熱式タバコはOK?100万人が紙タバコから完全切り替え済みか
2017.08.06
 本気で「禁煙国家」をめざしているオーストラリアでは、2012年から厳しいタバコのPR規制を実施しており、タバコ各社の商標やロゴマークの使用も認められていない。代わりに統一デザインの箱面には、喫煙が原因で病気になった患者らの痛ましい肖像が刷り込まれている。
 そんな思わず喫煙意欲をそがれる外観に加え、同国内では現時点で25本入り1箱の平均価格が25豪ドル(日本円で約2200円)と「世界最高水準」だ。このまま段階的な税率引き上げが実施されれば、3年後には40豪ドル(約3500円)に達し、庶民はとても吸えない「高級嗜好品」と化してしまう。
 3年後といえば「おもてなし」を謳う東京オリンピック・パラリンピック開催の年であるが、WHO(世界保健機関)とIOC(国際オリンピック委員会)が求める「タバコのないオリンピック」の“基本のキ”である「受動喫煙対策法案」すらも国会に提出できずにいる「燻り国家」とは、あまりにも対照的な判断力と施行力だ。
 ここはひとつ、オリンピックのロゴも含めて開催国も豪州へお譲りしてはどうかと「燻り総理」に嫌味も言いたくなるような国柄の違いである。
嫌煙派の「のぞみ」が成就!? 新幹線から喫煙車両が撤退
 一方、総理が「こんな人たちには負けてられない!」とキレてしまった同じ空の下でも、民間の「禁煙対策」は着々と拡充中だ。「吸わない/乗らない」向きには初耳かもしれないが、東海道新幹線では今年3月のダイヤ改正に伴い、のぞみ・ひかり(臨時列車を除く)から喫煙車両が撤退した。
 ちなみに、1998年12月1日より導入された「たばこ特別税」は、日本国有鉄道清算事業団(つまりJRの前身である国鉄)及び国有林野事業特別会計の「負債」を補うために創設された。税率は1000本につき820円で、2016年度予算額で1428億円に上る。つまり、喫煙者が「国鉄の赤字」を支払っているということも念のため付記しておこう。
 こうした時代の趨勢にもっとも敏感に対応しているのがタバコメーカー各社なのは言うまでもなく、肩身のせまい「紙巻きタバコ」からの越境(転向)派が縋るように飛びついている次世代商品、通称「タバコベイパー(蒸気)」(=加熱式タバコ/電子タバコ)へのシフト化が加速している。
 というのも、新型タバコは、件の20年には国内市場の「3割」を占めると推計されているのだから無理もない。
 喫煙層の越境傾向を象徴していたのが16年の国内タバコ市場の大きな落ち込みで、単年ベースの販売数量(対前年比8%減)・販売金額(同7%減)共に深刻化。一部銘柄の値上げも要因のひとつとはいうが、登場以来追い風に乗る新型タバコ勢の異常な人気ぶりが市場縮小に拍車をかけているようだ。
 過熱人気の先導商品は、「アイコス芸人」なる俗称まで生んだご存じ、フィリップ・モリス・ジャパン(FMJ)の「IQOS」。タバコ葉を電気で加熱し、依存性のあるニコチンを蒸気で発生させる仕組みの次世代タバコだが、ホルダーや充電器などの初期投資が約1万円(定価9980円)もかかる。そんな高額セットだが、昨年4月の全国発売以降、同年末までの販売数で300万個を突破したというから凄い。
 国内の喫煙者は「約2000万人」と推計されているが、FMJによれば「100万人以上(5%前後)の喫煙者」が紙タバコから完全に切り替えた(転向した)とされている。
新型タバコの「喫煙OK」ステッカーが
 火を使わない新型タバコ「ブルーム・テック」で迎え撃つJT(日本たばこ産業)も、小泉光臣社長が5月のロイター取材に対して「2018年末までに約500億円を投資」「紙タバコ換算で約200億本の生産体制を整える」と明言した。
 ちなみに「ブルーム・テック」の生産体制は、17年末の紙巻きタバコ換算で「約50億本」であるから、これは計画比で実に4倍もの規模拡大となるわけだ。
 そして斯界の勢いとシフトの本気度を物語る最新の話題が、FMJ、JTに加え、「グロー」を売る英国ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の競合大手3社が提携して「ステッカー」を共同制作したという動きだ。
 つまり、従来の「紙タバコはNG」でも「加熱式タバコはOK(なエリア)」が一目瞭然という表示ステッカーであり、先月から自治体や外食店などへの配布が開始されている。
 というのも、大手3社が「ポスト紙タバコ」として市場拡大を有望視している新型タバコ、その「扱い」に関しては各自治体の条例や施設・店舗ごとの基準が現時点でバラバラ。厚生労働省でさえ「規制対象から除外する/しない」は「施行までに判断する」という曖昧な態度で足踏みしている。
 また、一説には加熱式タバコの健康影響(疾病との関連)を証明するには20年を要するともいわれており、ともすれば3年後の祭典は「加熱式はOK」という玉虫色な「おもてなしオリンピック」になる可能性も高い。
 上記の<OKステッカー>には各社の製品ロゴが並び、「紙巻き禁止」のマークも掲載されている。さて、このいかにも“禁煙後進国”らしい「OK/NG兼用デザイン」、ビジネスや観光で訪れた豪州の方々の瞳には、どう映るだろうか。
(文=ヘルスプレス編集部)
ニュースサイトで読む: http://biz-journal.jp/2017/08/post_19830_2.html
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酒類・たばこ税を引き上げ、閣議で承認 タイ

酒類・たばこ税を引き上げ、閣議で承認 タイ

2017/08/03(木)
タイ政府は1日の閣議で、蒸留酒、ビール、たばこの物品税引き上げに必要な関連法の草案を承認した。増税で低所得層の高齢者手当に充てる財源を確保する。2日付バンコクポストが報じた。 首相府のコプサック補佐官によると、草案は国会法制評議会が3カ月かけて検証した後、国家立法議会(NLA)に提出される予定。政府は、蒸留酒、ビール、たばこの増税によって40億バーツ(約130億円)の税収増を見込んでいる。 現行の高齢者手当は、60代が月額600バーツ、70代が700バーツ、80代が800バーツ、90歳以上が1,000バーツ。60歳以上の高齢者人口は約1,000万人で、うち約800万人が受給している。政府は毎年、総額700億バーツを支給している。 財務省財政事務局(FPO)によると、総人口に占める60歳以上の割合は、2015年の14%から25年には20%に上昇する見通し。

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人気の加熱式たばこ 若年層や妊婦への影響を医師が解説

人気の加熱式たばこ 若年層や妊婦への影響を医師が解説
2017.7.22 12:00
 2020年に向け国会では、受動喫煙の防止対策を強化した健康増進法改正案について検討中である。そんな中、「IQOS(アイコス)」など新型タバコの販売が拡大し、話題となっている。以前リリースした、「タバコの恐ろしさと最近話題のアイコスについて医師に話を聞いてみた」にもあるように、有害物質が低減されているとはいえ、長期に渡って吸い続けると健康被害を自分だけでなく周囲にも及ぼす点があるというのが気になるところだ。そこで今回も、長岡内科医院院長の鈴木飛鳥先生に、さまざまな観点からアイコスのリスクについて、妊婦や若年層への影響を含め掘り下げてもらった。
減量されていても発がん性物質は含まれる
 まず、アイコスに含まれる成分についてのリスクを教えてもらった。
 「アイコスにも紙巻きタバコと同様ニコチンが含まれており、減量されていても発がん性物質は含まれています。通常のタバコより高濃度のいくつかの有害化学物質も存在するとの報告もあり、より多くの研究機関での検証が待たれています。発がん性物質は、少量でも健康に悪影響をもたらす可能性があります。アイコスの健康への影響を調べるためには、長期的な研究が必要で、健康リスクが減少するという医学的根拠を得るには至っていません。禁煙が難しい喫煙家に限っては、有害性の低減という観点からみれば、選択肢の一つとなる可能性はあります」(鈴木先生)
 アイコスも、タバコであることには変わりがない。ニコチンや発がん性物質を体内に入れているという認識を持つ必要があるようだ。
妊婦がアイコス、大丈夫?
 妊娠中の禁煙がつらいという人の中には、アイコスなら大丈夫ではないかという期待を持つ人もいるかもしれない。
 「喫煙により流産や子宮外妊娠などの合併症が増加し、出生体重や先天異常などが増加したり、胎内の赤ちゃんの動きが変化したりすることも報告されています。アイコスにも、ニコチンや化学物質が含まれているため、お腹の胎児に影響を及ぼすリスクは高くなると考えられます」(鈴木先生)
 百害あって一利なし、妊娠中は生まれてくる子どものためにも完全な禁煙が必須だ。
アイコスで段階的禁煙はできるのか
 では、禁煙という観点においてアイコスを使用するのはどうだろうか。
 「小規模ではありますが、タバコからアイコスに変える人の喫煙意識調査の結果では、アイコスを含む加熱式タバコを経由して禁煙に至るケースは少なかったそうです。加熱式タバコへの依存が認められ、タバコ同様にニコチン依存が存在するものと考えられます。とはいえ、アイコス経由で成功した事例も散見されますので、禁煙のために喫煙習慣を変える方法の一つとして有効であるかもしれません」(鈴木先生)
 最後は結局、本人の意思次第ということだろう。さらに、鈴木先生はアイコスのリスクを、次のように指摘する。
 「未成年者を中心とした非喫煙者が、デザインに惹かれ、身体への影響などを考えずに新しい生活習慣としてアイコスを開始するリスク、さらにタバコの使用へと誘導するゲートウェイになるリスクがあります。また、アイコスは、喫煙者の禁煙意志を遠ざけてしまうリスクも示唆されています。実際に、最近日本の喫煙率の低下傾向は下げ止まりの傾向を示しています。日本禁煙学会では、『加熱式タバコは安全性が科学的に確認されるまでは他者のいるところで使用すべきものではなく、当然、公共の場所での使用は禁じられるべきである』との見解を出しています。アイコスは『タバコ』です。非喫煙者が新たな生活習慣として、新しいたばこを吸うことが増えてきている可能性が危惧されています」(鈴木先生)
 今後ますます、愛煙家にとっては居心地の悪い環境になっていくと思われるため、加熱式タバコの需要も増えていくと予想される。しかし、吸わないに越したことがないのは明白。2020年に向け、喫煙者もアイコスユーザーも、本格的な禁煙にチャレンジしてみてはいかがだろう。
●専門家プロフィール:鈴木飛鳥 内科医。医療法人長岡内科医院院長。生活習慣病、肺炎などの感染症の治療や消化器疾患の治療を得意分野とする。安心・安全で質の高い医療を提供し、地域医療に貢献することに力を注いでいる。

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