たばこの害

たばこと病気の関係について

非喫煙なら保険料割引 BMIや血圧不問で3割安も

非喫煙なら保険料割引 BMIや血圧不問で3割安も

2017/12/9

唾液を採取、過去の喫煙歴を検査

 たばこを吸う人に比べて吸わない人のほうが保険料が安くなる保険商品が増えています。喫煙は、がんや脳卒中など重大な病気にかかるリスクを高めるとされ、保険料にも差をつけています。政府が飲食店での受動喫煙対策に乗り出すなど、たばこの有害性の認識が広まっており、こうした商品が注目されています。

 非喫煙者向けに保険料を割り引く制度は1998年、第百生命保険(現マニュライフ生命保険)が国内で初めて提供しました。現在では多くの保険会社が非喫煙者向けに割引を採用しています。「健康体割引」ともいわれ、喫煙の有無のほか、身長と体重のバランスを測るBMI値や血圧なども確認。各区分の基準値を基に、段階的に保険料を割り引くのが一般的です。

 健康な人はそうでない人に比べて、死亡したり病気になったりするリスクが低く、同じ保険料では不公平という考え方に基づきます。割引が適用されるのは定期保険や収入保障保険が大半ですが、マニュライフ生命が2015年に医療保険で、16年にはがん保険に適用しました。ネオファースト生命保険も健康体割引特約のある医療保険を提供しています。

 判断基準を喫煙だけに絞った割引制度も登場しました。アフラックは17年3月から収入保障保険「GIFT」で、血圧やBMI値にかかわらず、喫煙の有無だけで割引を決める「ノンスモーカー割引」を導入しました(表)。30歳男性が一定の条件で加入したケースでみると喫煙者の保険料は月5895円。非喫煙者なら同4005円と、32%の割引になります。

 喫煙の有無は1年(一部では2年)以内にたばこを吸ったかどうかを申告する「告知書」と、検査で確認します。たばこを吸って体内に入ったニコチンは「コチニン」とよばれる物質に変化して代謝されます。この物質の有無を調べるため口の中の粘膜を綿棒でこすり、唾液を採取。試験管に入れて検査します。

 コチニンは1年ほど残留するため、過去の喫煙歴もわかります。検査には保険の販売担当者が立ち会います。インターネットで手続きが可能な保険商品でも、検査のための面談が設けられます。採取した唾液は専門の検査機関に送られ通常、1週間以内には結果が判明します。

 検査で「喫煙者」と判断されると、割高な保険料で加入するかどうかを確認されます。非喫煙と告知したのに検査で喫煙反応が出る人もまれにいるそうです。事情を聞くと、家族がヘビースモーカーで受動喫煙による反応と思われるケースもあるといいます。加熱式たばこも、ニコチンを含むため「喫煙者」となります。男性に比べて喫煙率が低い女性は割引率が低めです。

 非喫煙者なら、同じ保障を受けながら保険料を抑えられるので、割引のある保険商品を選ぶのが基本となります。ただ、「保障内容や年齢によっては、割引の仕組みを導入していない保険でも保険料がより割安になるケースがある」とファイナンシャルプランナーの八ツ井慶子さんは助言します。年齢が上がれば、保険料も上がります。保険の見直しをするときは、しっかり保険料を見比べる必要があります。

[日本経済新聞朝刊2017年12月2日付]

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杉田かおる 母の病気は慢性閉塞性肺疾患…たばこなどの有害物質が原因

杉田かおる 母の病気は慢性閉塞性肺疾患…たばこなどの有害物質が原因 https://www.daily.co.jp/gossip/2017/10/20/0010660576.shtml?pu=20171021

 女優の杉田かおる(52)がブログで、母の病気が慢性閉塞性肺疾患(COPD)であることを明かした。

 杉田は16日に更新したブログで「母の病気は20年前に肺気腫と診断されてからずっとそう思っていたのですが、ちょっと違っていて慢性閉塞性肺疾患、別名COPDという病名でした」と明かした。

 一般的に同疾患の原因は、空気中の有害な粒子やガスを吸い込むことで気管支に炎症が起こり、肺胞が破壊される。有害物質の中でも最大の原因は喫煙で、発症原因の8~9割を占め、喫煙者の約2割が発症することから「たばこ病」とも言われている。長年の喫煙習慣により徐々に進行し、中高年になってから発症するケースが多い。2017.10.20.

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ニコチン含有量の即時低減がタバコの有害性低減に有効=米社〔BW〕

ニコチン含有量の即時低減がタバコの有害性低減に有効=米社〔BW〕 https://www.jiji.com/jc/article?k=2017101300508&g=bnw

 【ビジネスワイヤ】植物バイオテクノロジー企業の米22ndセンチュリー・グループは、同社の研究用紙巻きたばこ「スペクトラム」を使用した第3相試験の成果が公表されたと発表した。ミネソタ大学が主導した同試験では、米国の1250人を対象に、ニコチン含有量を即時に低減する場合と漸減する場合を比較。その結果、即時低減の方がタバコの有害性低減に有効で、代償性喫煙が起きにくいことが判明した。米国では今後、中毒性がないレベルの低ニコチンたばこが義務付けられる。

 【注】この記事はビジネスワイヤ提供。英語原文はwww.businesswire.comへ。 (2017/10/13-11:13)

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動かぬがん対策 政権の都合での遅れ許されない

動かぬがん対策 政権の都合での遅れ許されない

2017年9月25日(月)(愛媛新聞)

 9月は「がん征圧月間」。まさか今月になっても、国のがん対策の「柱」が決まらないとは思いもしなかった。

 がん対策基本法の施行から10年。「次」の方向性を示す第3期がん対策推進基本計画が、当初7月の予定だった閣議決定ができず、宙に浮いたまま年度の半分を空費している。何とか来月の閣議決定を目指したが、それも突然の「疑惑隠し解散」でさらに遅れることは必至。国民の命に直結する重要政策そっちのけで政局にいそしむ安倍政権に、強い失望と憤りを覚える。

 「第3期」とは、本年度から6年間。既に半年たち、本年度の事業はもちろん来年度予算にも影響が出かねない。何より国の計画を受けて、来年度からの個々の推進計画を策定する都道府県の作業が既に大きく切迫、遅滞していることを強く危惧する。一刻も早い閣議決定は、政権の最低限の責務である。

 ここまで遅れた主因は、基本計画と並行して議論された、受動喫煙対策を強化する健康増進法改正への強い反発にある。

 2020年東京五輪までに原則屋内禁煙を掲げた厚生労働省に、自民党が抵抗。臨時国会への法改正案提出も吹き飛んだ。あおりを受け、厚労省の協議会で委員全員が「受動喫煙ゼロ」の目標を盛り込むよう求めていた基本計画も「頓挫」。目標の記載は見送られる方向という。

 だが、受動喫煙対策は何も東京五輪のためだけではない。健康被害は科学的に証明され、推計では年間1万5千人ががんで亡くなり、医療費が3千億円余計にかかっている。健康増進法とは別にがん対策として盛り込むのは当然であり、党の一存で目標さえ覆すのであれば、協議会軽視も甚だしい。

 新たにがんと診断される人が年間100万人を超える時代、対策強化は待ったなし。都道府県は、「予防」「医療の充実」「がんとの共生」を3本柱に掲げた基本計画の骨格だけでも積極的に「先取り」しつつ、地域の課題や特性を踏まえた独自の推進計画づくりを急ぎたい。

 今月公表の国立がん研究センターの13年データの分析では、肝臓がんは西日本に多いなど地域差が浮き彫りに。また人口10万人当たりの新たな患者数は、愛媛県は男性が15番目、女性は23番目とやや多かった。発見遅れか、医療体制の不備か、生活習慣の問題なのか。課題をあぶり出し「根拠あるがん対策」につなげねばならない。

 殊に注力すべきは「共生」。中でも「ライフステージに応じたがん対策」は極めて重要。国は、高齢患者への治療中止を含めた指針作りや高額薬価の引き下げなど「医療費削減」に傾くが、高齢者のみならず小児、AYA(思春期と若年成人期)世代、働き盛りなど全世代、すべての患者を支える、きめ細かな相談支援や情報提供体制の拡充が欠かせない。誰も支援の手から抜け落ちることのないよう、切れ目のない対策を求めたい。

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16年は「不健康寿命」の伸び顕著、たばこ原因で710万人死亡=研究

16年は「不健康寿命」の伸び顕著、たばこ原因で710万人死亡=研究

2017年9月15日

[ロンドン 15日 ロイター] - 医学誌ランセットに15日に掲載された2016年の「世界疾病負担」(GBD)研究で、16年には世界的に平均余命が伸びた一方、不健康な状態で生きる期間も伸びたことが分かった。また、不健康である期間が富裕国より貧困国で長い実態も浮き彫りとなった。

研究は、米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)が率い、研究者2500人が関わった。その結果、2016年の世界の死因の5件に1件前後が、貧弱な食事に関連していたことが明らかになった。

たばこによる死亡は710万人。

全粒穀物、果物、ナッツ、種子類、魚油などの摂取量が少なく、塩分の摂取量が多い食生活は、肥満、高血圧、高血糖、高コレステロールにつながり、最も一般的なリスク要因だった。

また、銃器、紛争、テロリズムによる死亡は世界的に増加。心臓疾患や糖尿病など非伝染または慢性の疾患は世界の死因の72%を占めた。

さらにこの年は、心理・精神面で問題を抱える人と薬物などの物質乱用者が11億人に達し、精神疾患が個人と社会に大きな打撃をもたらしていることも明らかになった。

GBDは、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の支援により、195カ国・地域の疾患、死因、負傷330種類を分析している。

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たばこのない東京五輪に 屋内原則禁煙、罰則付き条例

たばこのない東京五輪に 屋内原則禁煙、罰則付き条例

http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/461757

2017年09月08日 18時38分

■小池知事、18年2月提案目指す 

 2020年東京五輪・パラリンピックに向け、東京都が屋内を原則禁煙とする罰則付きの受動喫煙防止条例を制定する方針を固めたことが7日、関係者への取材で分かった。小池百合子知事が8日にも基本的な考え方を示し、パブリックコメントを実施する見通し。

 都は五輪開催都市として、国際オリンピック委員会(IOC)が掲げる「たばこのない五輪」を実現するため、来年2月の都議会に条例提案することを目指す。

 関係者によると、基本的な考え方は、小池知事が事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」が7月の都議選で掲げた公共施設や飲食店の屋内を原則禁煙とする罰則付きの案が軸になる。

 都の受動喫煙対策では他に、都民ファと公明党が18歳未満の子どもを受動喫煙から守るための条例案を20日開会予定の都議会に共同提案することを目指している。この条例案は子どもの同乗している自動車内は禁煙とすることなどを掲げるが、罰則規定はない。

 都民ファと公明は都議選で、罰則付きの受動喫煙防止条例の制定を公約に盛り込んでおり、都も含めて検討していた。【共同】

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飲み続けたいならまず禁煙 がんのリスクたばこが助長

飲み続けたいならまず禁煙 がんのリスクたばこが助長

2017/9/5

 2020年の東京オリンピックを控え、喫煙問題が改めて注目されている。喫煙が、がんをはじめとした様々な病気の原因になることは広く知られている。一方で、お酒の飲み過ぎが体に悪いことも繰り返し紹介してきた。では、タバコと飲酒の2つが重なるとどうなるのだろうか。がんになる危険性が一層高まるといったことはないのだろうか。酒ジャーナリストの葉石かおりが、日本のがん研究の総本山である国立がん研究センターに取材して話を聞いた。

◇  ◇  ◇

■タバコと酒、ダブルになったときのリスクは?

 昔と比べ、今はだいぶ少なくなったものの、左党には喫煙者が案外多い。現に新橋あたりの渋い居酒屋に行くと、タバコの煙で視界が曇るほどである。実際、「お酒を飲むときはタバコも吸わずにはいられない」という左党の読者も少なくないだろう。

 私的なことだが、実父は喫煙が主な原因のCOPD(慢性閉塞性肺疾患)で他界していることもあって、個人的にはタバコの煙がもくもくの中での飲酒は苦手である。タバコはアルコール同様、嗜好品なので、個々が楽しむ分には問題ないと思っている。しかし以前から問題視されている受動喫煙の被害を考えると、クリーンな空気の中で心おきなく酒をおいしく飲みたいと思う。国でも2020年の東京オリンピックを前に、受動喫煙防止の法整備の議論が交わされている。国レベルでの対策となると、気にせずにはいられない。

 タバコが体に悪影響をもたらし、がんをはじめとした様々な病気の原因になることは、論をまたないところだと思う。また、飲酒も適量以内ならいい影響もあるとはいえ、飲み過ぎが体に悪いことは、これまで記事で幾度となく紹介してきた。では、タバコと飲酒の2つが重なるとどうなるのだろうか。

 実際、私の周囲の左党で、かつ喫煙する人の中には、がんに罹患した人が何人かいる。このため、私はかねがねタバコと飲酒の因果関係を疑っていた。それぞれ単独ではよくないことは分かっているが、ダブルになるとリスクがより高まるのではないだろうか。具体的には、タバコががんの原因になることは周知の事実だが、飲酒によってその危険性がより高まるのではないだろうか。

 そこで今回は、国内におけるがん研究の総本山ともいえる国立がん研究センターで、がんや慢性疾患の疫学研究や大規模コホート研究[注1]を手がけてきた、社会と健康研究センター コホート連携研究部部長の井上真奈美さんに、タバコと飲酒のコンビによるリスクについて話を伺った。

■タバコは百害あって一利なし

 まずは、タバコのがんへの影響を改めて井上さんに確認してみた。

 「タバコにはニトロソアミン、ヒ素、カドミウムといった発がん物質が約70種類含まれています。このため、肺がん、咽頭・喉頭がん、胃がん、食道がんなど、さまざまな部位のがんの発症リスクを確実に高めます」(井上さん)

 国立がん研究センターでは、日本人のがんと生活習慣との因果関係の評価を行っている。国内外の最新の研究結果を基に、全体および個々の部位のがんについてリスク評価を「がんのリスク・予防要因 評価一覧」としてホームページで公開している。最も信頼性が高い評価から順に「確実」→「ほぼ確実」→「可能性あり」→「データ不十分」となっている。

 「タバコとがんの罹患については、全がん、肺がん、肝がん、胃がん、食道がん、膵臓がん、子宮頸がん、頭頸部がん、膀胱がんの発症リスクの信頼性が、最も高い『確実』と評価されています。他の部位のがんについても、乳がんや大腸がんが『可能性あり』となっており、リスクがあると考えられます。そう、タバコは百害あって一利なしなのです」(井上さん)

 百害あって一利なし――。

 ある程度予測できたこととはいえ、ここまでハッキリ断言されると、改めてその怖さがよく分かる。実際、上のがんのリスク評価の表を見ても、信頼性が「確実」である濃い茶色の欄が、圧倒的に多いのが「喫煙」であることがよく分かる。さらに井上さんはこう続ける。

 「世界的には、今は、タバコにはどういった健康への害があるかを研究する段階を脱し、『どうやってタバコのない環境を実現するか?』という『対策』のフェーズにあるといえます。言い換えれば、それほどタバコによる健康被害は甚大で、確実に体に影響があるということです」(井上さん)

 喫煙リスクをはっきり示されると、周囲の愛煙家に禁煙を勧めたくなる。では、ここに飲酒によるリスクが加わると、どうなるのだろうか。

[注1]特定の集団(コホート)を対象として長期的に経過を追跡する調査手法のこと


 国立がん研究センターでは、「コホート研究」という手法で、がんなどの病気と生活習慣との関連を1990年から長期にわたって研究している。対象者にアンケート用紙を配布し、健診に参加する人からは可能なら血液試料や健診データも提供してもらい、5年後、10年後……というように追跡していくわけだ。井上さんたちは、40~59歳の男女約7万3000人を対象に2001年まで追跡した調査結果を基に、飲酒とがんの発生率について調査した結果を2005年に発表している(Br J Cancer. 2005;92(1):182-7.)。

■飲酒とタバコを同時進行させると、がんのリスクが2倍以上に!

 「コホート研究の結果から、飲酒量が多くなると、将来がんになりやすいことが明らかになっています。飲酒量が1日2~3合の男性は、時々飲む人に比べて、がん発生率が1.4倍に、1日3合以上の人は1.6倍になっています。そして、ここに喫煙が加わると、がんに罹患するリスクがさらに高まるのです」(井上さん)

 「ああ、やっぱり……」という声が聞こえてきそう。予想通り、喫煙と飲酒のセットは最悪のリスクなのだ。それはデータにも明確に表れている。

 「喫煙習慣別に飲酒とがんの発生率のデータを見てみると、非喫煙者と喫煙者とでは大きな差があります。『時々飲む』人を1としたときの相対リスクは、適量といわれる『1日1合未満』では非喫煙者が0.87であるのに対し、喫煙者は1.69と、この段階でも倍近い差が出ています。1日3合以上の多量飲酒の場合、非喫煙者は1.02に対し、喫煙者では2.32と倍以上のリスクがあります。非喫煙者は、飲酒量が増えてもがんの発生率はそう高くならないのに対し、喫煙がプラスされると確実に高くなっていきます。つまり飲酒によるがんのリスクは、喫煙によって助長されるのです」(井上さん)

 バブル時代のトレンディードラマ(既に死語?)では、主人公が酒を飲みながらタバコをふかすシーンが当たり前だったが、それはもはや過去のこと。飲酒と喫煙のセットは超危険なのだ。

■セットにすると、なぜがんのリスクが上がるのか?

 では、喫煙と飲酒をセットにした際、がんの発生率が上がる原因は何なのだろうか?

 「詳しいメカニズムは分かっていませんが、現時点で示唆されているのが、アルコールの慢性摂取によって酵素誘導[注2]される薬物代謝酵素CYP(チトクロームP450)の影響です。アルコールを飲むと、特にCYP2E1の酵素誘導が進みます。CYPは、ニトロソアミンをはじめとする、タバコ中のがん原物質を活性化する作用があると考えられています」(井上さん)

 また、アルコールが体内で代謝される際に生じるアセトアルデヒドにも発がん性があることが知られている。酒を飲んで顔が赤くなる、いわゆる酒に弱い人は、アセトアルデヒドの分解能力が弱いため、アセトアルデヒドが残りやすい。つまり、発がん性のあるアセトアルデヒドにさらされる時間が長くなるわけだ。井上さんは、「このように酒を飲んで赤くなる人は、喫煙とセットにするとがんになる危険性がさらに上がる可能性があります」と話す。

 以前「お酒で赤くなる人、ならない人 がんのリスクも違う」という記事でも紹介したように、日本人は、黒人や白人に比べて、顔が赤くなる人(アセトアルデヒドの分解能力が低い人)の割合が多いので、より気をつけたほうがよさそうだ。しかし、こうなると、もうタバコをやめる以外に対策はないということだろうか……?

 「そうですね、やはりタバコをやめる以外に選択肢はありません。先ほどのデータからも明らかなように、アルコールとタバコのセットは厳禁。酒とタバコのどちらをやめたほうがいいかと言われれば、間違いなくタバコです」(井上さん)

 読者の中にも、酒とタバコを両方とも愛してやまない人は少なからずいると思う。もし、酒を飲み続けたいなら、やはりタバコはやめたほうがよさそうだ。

■受動喫煙による肺がんの発症リスクも「確実」に

 ここで受動喫煙についても触れておきたい。日本の居酒屋や喫茶店では、いまだ喫煙可の店が目立つ。国民健康・栄養調査(2013年)によると、受動喫煙が月に1回以上ある人の割合は家庭で16.4%、飲食店で46.8%、職場で33.1%と、ダントツで飲食店での受動喫煙率が高い。私のように非喫煙者であっても、タバコの煙もくもくの居酒屋で飲んでいたら、どんなリスクがあるのだろうか?

 「受動喫煙による肺がんの発症リスクの信頼性も昨年の8月に『ほぼ確実』から『確実』へと格上げされました。他のがんの発症リスクについてはデータがまだ不十分ではありますが、副流煙のほうが主流煙より有害物質が多いので、安心とは言い切れません。配偶者が喫煙者だと、家族に喫煙者がいない人の1.3倍も肺がんの発症率が上がるという報告もあります」(井上さん)

 ◇  ◇  ◇

 飲酒は「適量(1日1合)を守ろう」という救いの言葉があるが、喫煙の場合、残念ながら卒煙または禁煙以外、手立てがない。現在、日本において男性のがんの30~40%、女性のがんの3~5%がタバコが原因のがんだという。酒を長~く、おいしく飲むためにも、タバコとの付き合い方をちょっと考えてみてはいかがだろうか?

[注2]酵素の合成が誘導され、酵素量が増加すること。

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塩分、たばこ、カップ麺も…“短命県”に顕著な生活習慣

塩分、たばこ、カップ麺も…“短命県”に顕著な生活習慣

2017年8月18日 11時00分 (2017年8月20日 10時48分 更新)

日本は現在、世界第2位の長寿国だという。厚生労働省が7月下旬に公表した'16年の日本人の平均寿命は、女性が87.14歳、男性は80.98歳と、過去最高となった。医療技術が進歩しているいっぽう、米を主食に、魚や大豆製品を食べるという和食が健康に貢献しているともいわれている。

しかし、もちろん日本人全員が長寿というわけでもなく、地域差も大きい。日本人の死因1位の“がん”も、かなりの地域差がある。がんの死亡率・罹患率には食生活が与える影響が大きいと話すのは、医学博士で白澤抗加齢医学研究所所長の白澤卓二先生だ。

「'15年度の厚生労働省の調査によれば、47都道府県で死亡率が最も高いのが青森県、そして最も低いのは長野県でした。この2つの県の差は、がん死亡率の差によるものだと思われます」(白澤さん)

たとえば肺がん死亡率は青森県が4位に対し、長野県は47位、胃がん死亡率は青森県1位に対し、長野県は43位という結果だった。

「現在では、がん治療の地域差はほとんどないため、発症率が高いほど死亡率も高い傾向にあります。がん発症の要因は、食生活、運動、ストレスの3つです。特に、その地域の特有の食生活によって野菜や塩分、脂肪などの摂取量の差が生じてきます。がんができるメカニズムは複雑なので、因果関係を特定することはできませんが、そういった要素が長年のうちに積み重なって、青森県と長野県のように大きな差になるのでしょう」(白澤さん)

青森県はがん死亡率以外にも、糖尿病死亡率や脳梗塞死亡率も高い“短命県”だ。'15年・女性「死亡率ランキング」(都道府県別年齢調整死亡率〔人口10万人〕の推移〔全死因〕厚生労働省調べ)を見てみると、上位10県のなかに、1位の青森県を筆頭に、福島県(2位)、岩手県(6位)、秋田県(7位)、北海道(8位)と、北海道・東北地方から5つが含まれていた。

各都道府県の生活習慣などの県民性に詳しい、ナンバーワン戦略研究所代表の矢野新一さんは、次のように語る。

「東北地方は塩分を多く使った“漬け物文化圏”です。特に青森といえば“朝ラーメン”という習慣もありますが、インスタントラーメンの消費量は全国1位、またテレビの視聴時間が1位という統計もあります。食後に15分ぐらいのウオーキングをすれば血糖値の上昇を抑えることができるといわれていますが、外出するよりテレビを見てしまうのでしょうか」(矢野さん)

死亡率を押し上げる要因として“喫煙率”も見逃せない。喫煙率が1位の北海道は、肺がん死亡率1位でもある。

「たばこの煙に含まれている化学物質は4000種類以上で、このうち約60種類が発がん物質か発がん促進物質です。また私は日照時間にも注目しています。紫外線はビタミンDの生成に関わっており、骨の健康を保つだけでなく、大腸がんや乳がんを予防するという研究報告もあります。日照時間の短さと、死亡率の高さは、少なからず関係しているように思います」(白澤さん)

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たばこの受動喫煙で年1.5万人死亡…厚労省発表にJTが反論「科学的な結論は得られていない」

たばこの受動喫煙で年1.5万人死亡…厚労省発表にJTが反論「科学的な結論は得られていない」

 たばこの受動喫煙防止対策の強化を図る健康増進法改正案が、秋の臨時国会で提出される見込みだ。当初、同案は通常国会での提出が予定されていたが、厳格な規制を求める厚生労働省と反発する自民党の間で足並みが揃わなかった。
 国の対策が進まないなか、東京都の小池百合子知事は独自の受動喫煙防止条例を制定する動きを見せている。背景にあるのは、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの存在だ。世界保健機関(WHO)と国際オリンピック委員会(IOC)は、いずれも「たばこのない五輪」を求めている。
 そもそも、受動喫煙の健康被害をめぐっては、さまざまな意見がある。昨年8月には、国立がん研究センターの「受動喫煙による日本人の肺がんリスク約1.3倍」という発表に、日本たばこ産業(JT)が「因果関係を結論づけることは困難」と反論、見解の相違が注目を浴びた。
 今年5月には、WHOが「喫煙やたばこ類の使用により、毎年700万人以上が命を落とし、経済的損失は1兆4000億ドル(約155兆円)に上る」という旨の報告書を発表した。WHOは、喫煙による死亡者は今後も上昇し続け、今世紀中に10億人以上に達するとも指摘している。これについてJTに聞くと、以下のような回答を得た。
「『喫煙が社会全体に多大な損失をもたらしている』という主張で用いられている、WHOなどによるこの種の推計は、喫煙者率や疫学調査によるリスク比など、前提の置き方で結果が大きく異なるものであり、断定的に取り扱うことはできません」(JT・IR広報部)
日本では受動喫煙で年間1.5万人が死亡?
 日本でも、昨年5月に厚労省の研究班が「受動喫煙が原因で死亡する人は、年間1万5000人に上る」という推計を発表している。それによると、死因は脳卒中がもっとも多く、次いで虚血性心疾患、肺がんとなっている。これについて、JTは以下のように回答する。
「本推定は、受動喫煙によってリスクが上昇するという結果に基づく科学論文から引用された肺がん、虚血性心疾患、脳卒中などのリスク比や、アンケートに基づく受動喫煙を受ける人の割合の引用など、さまざまな仮定や前提を置いて試算されたものであると考えられます。
 喫煙と健康に関する当社のスタンスについては、従来より変更はありません。受動喫煙によって『リスクが上昇する』という結果と『上昇するとは言えない』という結果の両方が得られており、いまだ科学的に説得力のあるかたちでの結論は得られていないものと認識しています。
 しかしながら、たばこの煙はときとしてたばこを吸われない方にとって迷惑となり、また、マナーをわきまえない喫煙は社会の迷惑となります。その観点からも、当社としては、これまでもそして今後も、受動喫煙防止の取り組みを関係する方々と共に進めていく所存です」(同)
 JTは、この厚労省の発表についてホームページで「周囲の方の吸い込む煙の量は非常にわずかであり、たばこを吸われる方が吸い込む煙の量と比べ数千分の一程であるとの報告もあります」と反論している。これについて、具体的な根拠はあるのだろうか。
「たばこを吸われない方の吸い込む煙の量は、環境下や指標(マーカー)によって幅があります。喫煙者との比較については、Benowitz(Epidemiologic Reviews,1996,18,2,188-204)がまとめた報告があります。また、国内のデータとして、平成15年の『国民健康・栄養調査』(p262、267)において、喫煙者と非喫煙者の血中コチニン濃度分布が示されており、両者に数百~数千程度の差が認められております」(同)
JT「日本は世界一の受動喫煙対策都市を実現」
 昨年8月の厚労省の「たばこ白書」の中には、日本は「受動喫煙防止対策」「脱たばこ・メディアキャンペーン」「たばこの広告・販売・後援の禁止」において「最低レベル」というWHOによる判定がある。日本は“脱たばこ”において遅れているのだろうか。
「受動喫煙防止対策については、各国の社会・文化背景も異なることから、一概に比較評価することは違和感があります。日本は、海外に比して屋外での禁煙・分煙が圧倒的に進んでいます。
 一方、欧米など諸外国では、屋内を原則喫煙にしているものの、一歩外に出ればどこでもたばこを吸える環境である国が多いと承知しています。
 よって、社会全体、街全体で考えれば、日本の対策は決して海外から遅れているものではなく、逆に、さらに屋外・屋内の対策を適切に進めることにより、世界で一番進んだ受動喫煙対策都市を実現できるものと考えています」(同)
 また、「たばこ白書」には厚労省の「屋内の100%禁煙化を目指すべき」という主張も伝えられている。これを、JTとしてはどのようにとらえるのか。
「受動喫煙防止を徹底していくという点については異を唱えるものではなく、 当社としても積極的に取り組みを進めているところです。一般論として、規制を導入する場合には、規制と規制による影響のバランスを考慮しつつ、適切な規制を行うべきであり、バランスを欠いた一律で過度な規制については反対の立場です。
 日本では、屋内・屋外の双方で禁煙化・分煙化が進んでいる状況のなか、受動喫煙防止対策の強化は、業種や事業の実態に応じたさまざまな『分煙』のさらなる推進によって達成できると考えます」(同)
日本医師会ら、屋内全面禁煙の要望書を国に提出
 また、昨年12月には、禁煙推進学術ネットワークや日本医師会などが公共の場所や職場などの屋内を完全禁煙化する法律を求める要望書を国に提出した。今年8月には、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会の4団体が「『屋内全面禁煙』を求める署名が約270万人に達した」と発表しており、今後、安倍晋三首相や加藤勝信厚労大臣に要望書を提出する構えだ。
「一般に規制の導入にあたっては、規制による効果と、逆に規制により受ける影響が事実に基づき十分に議論された上で、最終的には、規制の内容が合理的かつ現実的な内容であるべきと考えています。そのため、影響を受ける事業者や施設管理者、あるいはさまざまな業種業界の声を広く傾聴しながら、検討を進めていただきたいと考えます」(同)
 紆余曲折はあれど、これから社会は受動喫煙防止の方向に進む可能性が濃厚だ。この時代に、JTは「分煙」や「喫煙者と非喫煙者の共存」について、どのようなビジョンを描いているのだろうか。
「当社は『たばこを吸われる方、吸われない方が協調して共存できる社会が実現されること』が望ましいと考えております。たばこを吸われる方と吸われない方のどちらか一方が我慢することなく、お互いに認め合い、配慮し合うことにより共存が可能と考えております。
 そのような『協調ある共存社会』の実現に向け、たばこを吸われる方への『マナー向上の呼びかけ』や『分煙環境の整備』や『たばこの周囲への迷惑を軽減できるような製品の研究開発』など、さまざまな取り組みを行っております。
 特に分煙の取り組みについては、行政や施設管理者と協動して、屋内外で適切な分煙環境の整備を推進しています。全国に約200人の分煙コンサルタントを配置し、これまでに6000カ所以上の喫煙場所の設置活動を実施しています」(同)
 五輪が開かれる20年、東京の街はどのようになっているのだろうか。
(文=編集部)

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「タバコは人権侵害を通じて作られている」僧侶兼医師の来馬さんら、製造過程も批判

「タバコは人権侵害を通じて作られている」僧侶兼医師の来馬さんら、製造過程も批判
2020年の東京五輪を前に、受動喫煙の防止に関する議論が進む中、タバコによる「人権侵害」について考えるシンポジウムが7月7日、第二東京弁護士会・人権擁護委員会の主催で弁護士会館で開かれ、50人以上が参加した。
海外のタバコ農園を取材した毎日新聞記者の吉富裕倫さんや、「とげぬき地蔵」で知られる東京・巣鴨の高岩寺住職の来馬明規さんらが登壇し、受動喫煙だけでなく、タバコの製造過程も有害であることを訴えた。
吉富さんは、インドネシアのタバコ農園での取材を紹介。貧しいために学校に行けない子どもたちがタバコ農園で働く「児童労働」の問題や、素手で作業しているため皮膚からニコチンを吸収して、頭痛やめまいなどの症状が現れる「緑たばこ病」の問題を指摘した。
来馬さんは曹洞宗の僧侶であるとともに、循環器内科の医師でもある。禁煙マークのついた袈裟を着て、タバコの問題について取り組んでいる。来馬さんも、海外のタバコ製造過程や、喫煙による健康被害を例にあげながら、「タバコは人権侵害を通じて作られている。使用の是非を検討するまでもない」と主張した。
(弁護士ドットコムニュース)
2017年07月08日 10時37分

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