受動喫煙対策

<秋田県警>警察署や交番など関連施設の敷地内を全面禁煙に 全国初、10月から

<秋田県警>警察署や交番など関連施設の敷地内を全面禁煙に 全国初、10月から

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201809/20180905_41027.html

 秋田県警は3日、10月1日から関連施設の敷地内を全面禁煙にすると発表した。県が健康寿命日本一を目指す取り組みの一環として10月から県庁の庁舎内全面禁煙を実施することに合わせ、県警としても対応することを決めた。県警厚生課によると、警察施設の全面禁煙は全国で初めて。

 対象となるのは県警本部、警察署、交番など。宿舎や寮については個別に検討する。関連施設の全面禁煙に加え、出張先などの場合でも休憩時間を除き勤務時間内は禁煙となる。

 県警は4月に全職員を対象に喫煙に関する意識調査を実施。「受動喫煙がなくなる」「時代の流れで仕方ない」などの意見が多かった。10月からの本格実施を前に今月13日と27日に禁煙を試行する。

 県警厚生課の岩泉茂貴次長は「職員の健康のため、禁煙を進めるきっかけになってほしい」と話した。

2018年09月05日水曜日

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職場での受動喫煙44%減少=家庭での減少率はやや低め ブラジル

職場での受動喫煙44%減少=家庭での減少率はやや低め

https://www.nikkeyshimbun.jp/2018/180831-23brasil.html

2018年8月31日

 8月29日の「国際禁煙デー」にちなみ、ブラジルでも喫煙に関する記事が出ているが、閉鎖空間での喫煙禁止や税負担引き上げなどが奏功し、職場での受動喫煙は44・6%減ったと同日付現地紙サイトが報じた。

 「慢性病の危険度や保護に関する電話調査」は連邦直轄区と州都で行われ、5万3034人が回答。2009年と17年を比べると、職場での受動喫煙者は12・1%から6・7%に減った。

 受動喫煙は、周囲の人が吸う煙草の先から上る副流煙を吸う、間接的な喫煙をさす。副流煙は煙草を吸う時の3倍の有害物質を含み、健康被害が大きい。具体的には、肺ガン発生率は2倍、心筋梗塞発生率は4割増になり、白内障や糖尿病を起こす率も高い。妊婦が喫煙を続けると早産や未熟児出産となる可能性が高く、乳児期から呼吸器疾患や耳の炎症などを起こし易い。幼くして死亡する例も出ている。

 職場での受動喫煙を男女別に見ると、男性は17%が9・6%に43・5%減った。女性は7・9%が4・3%に45・6%減っている。男性の受動喫煙者は45~54歳が多く、女性は35~44歳が多い。また、男女共、高学歴者ほど受動喫煙が少ない。これは、低学歴者の喫煙率が13・2%だったのに、12年以上就学した人の喫煙率が7・4%だった事と関係がありそうだ。

 職場での受動喫煙者最少はポルト・アレグレの3・7%で、最多はポルト・ヴェーリョの9・7%だった。男性の受動喫煙率は5・2%~14・5%、女性は2・1%~6・4%だった。

 一方、家庭内での受動喫煙は、12・7%から7・9%に37・8%減少した。性別で見ると、男性は11・9%から7・4%に37・8%、女性は13・4%から8・4%に43・3%減少した。

 家庭内での受動喫煙者が多いのは、男性が25~34歳、女性は18~24歳だった。市別の受動喫煙最多はマカパーの10・4%、最少はパウマスの5・2%だった。

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受動喫煙の致命的リスクとは

受動喫煙の致命的リスクとは

https://jp.sputniknews.com/science/201808195242307/

2018年08月19日

米研究チームが、若い頃に受動喫煙を受けると、心肺の重病による死亡リスクが高まる。医学情報サイトMedscapeが報じた。

アメリカがん協会の研究チームは喫煙をしたことがないが、16〜18歳にかけて喫煙者と交流していた米国人7万人超の健康状態と、彼らの食生活やライフスタイルを記入したアンケートを分析した。

研究結果が示すところ、若者期の受動喫煙は慢性閉塞性肺疾患により死亡率を31%高める。喫煙者の近くで10時間以上過ごす成人が慢性閉塞性肺疾患によって死ぬリスクは42%増加し、虚血性心疾患による死亡率は27%、心臓発作による死亡率は23%増加する。

研究チームは、喫煙する両親は自らの子どもが成長した時に喘息やほかの肺機能障害を発症するリスクを高めると指摘している。

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喫煙室、「空気の流れ」が設置条件

喫煙室、「空気の流れ」が設置条件

https://www.sankeibiz.jp/business/news/180803/bsc1808030500003-n1.htm

2018.8.3 05:00

 受動喫煙防止策を強化する改正健康増進法が成立したことを受けて、厚生労働省の専門委員会は2日までに、飲食店などに設置できる喫煙専用室の要件を決めた。換気扇などで、入り口から部屋に向かって毎秒0.2メートル以上の空気が流れ込むようにし、煙が漏れないようにすることを求めた。

 現在、小規模飲食店などが喫煙室を設ける際に国から助成金を得られる制度があり、その要件と同等。扉の有無は煙の漏れに影響しないとしており、要件には入らない。

 委員からは、人の出入りによって煙が漏れることは避けられず「十分とはいえない」との意見も出たが、完全に漏れを止めることは難しく、さらに強力な設備の設置を求めるのは現実的ではないと結論づけた。飲食などが可能な加熱式たばこ専用喫煙室も同等の設計を求める。

 法改正によって2020年4月以降、事務所や客席面積100平方メートル超の飲食店は原則禁煙となるが、喫煙専用室を設けた場合は喫煙できる。

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喫煙室補助、1人・家族経営の個人店にも…政府

喫煙室補助、1人・家族経営の個人店にも…政府

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20180818-OYT1T50054.html

2018年08月18日 17時28分

 政府は、従業員を雇っていない個人経営の飲食店が喫煙専用室を自主的に設ける場合、費用の一部を補助する方針を固めた。受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が7月に成立したことを受けたもので、分煙が進むよう後押しする。

 1人または家族で切り盛りしている食堂、居酒屋、小料理店、バーなどが対象。厚生労働省が補助条件や補助割合の要綱を作る。今年度内に補助を始める。

 個人経営の既存店であっても従業員を雇っている場合は、喫煙室設置費の補助が行われてきた。100万円を上限に費用の3分の2まで助成している。新たな補助に乗り出すのは、東京五輪・パラリンピック前の2020年4月に同法が全面施行されても、世界的に見れば受動喫煙対策が遅れているからだ。

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<受動喫煙対策>屋外喫煙所も見直し次々 改正健康増進法成立

<受動喫煙対策>屋外喫煙所も見直し次々 改正健康増進法成立

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201808/20180815_13010.html

2018年08月15日水曜日

 他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙対策への意識が高まる中、宮城県や仙台市が屋外の公共スペースを中心に喫煙所の在り方を改めて見直している。行政機関などに屋内完全禁煙を義務付けた改正健康増進法が7月に成立し、対策の強化が今後、一層進みそうだ。

 青葉区の勾当台公園古図広場にあった喫煙スペースが7月31日、姿を消した。近くの市地下鉄勾当台公園駅出入り口までたばこの煙が流れ込むなどして、市民から「臭いが気になる」と苦情が相次ぎ、管理者の市が撤去を決めた。

 市は過去2年間で、市内の公園の喫煙スペース10カ所以上を撤去し、残りは9カ所となった。公園課の担当者は「受動喫煙に対する社会の流れや論調を考えると、今後も減らしていく方針になるだろう」と話す。

 県庁でも分煙を徹底する動きがあった。県庁舎脇の喫煙所が、周辺の歩道にたばこの煙が流れることから、5月下旬に植樹に囲まれたスペースに移った。

 県の2017年度調査によると、建物・敷地内で禁煙に踏み切った県内の行政施設は前年度比1.9ポイント増の93.6%に上った。12年度に比べ10ポイント以上伸びており、受動喫煙対策が加速している。

 県健康推進課は「国の動きを見ながら、喫煙所を撤去するのか、屋外に残すのか検討していく。たばこをやめられない人への支援にも取り組む」と説明する。

 改正健康増進法は東京五輪・パラリンピック開催直前の20年4月に全面施行される。行政機関は19年夏をめどに、原則として敷地内禁煙となる。屋外については「望まない受動喫煙」をなくすよう、配慮義務が盛り込まれた。

 法改正により、悪質な喫煙者には最大30万円の過料を科す。勾当台公園古図広場の喫煙スペース跡地で、電子たばこを吸っていた50代の男性会社員は「これからはもっと肩身が狭くなるのかな」とうなだれた。

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受動喫煙が子どもの聴覚に悪影響? 京大が5万人分解析

受動喫煙が子どもの聴覚に悪影響? 京大が5万人分解析

https://www.asahi.com/articles/ASL7N5DX0L7NUBQU012.html

野中良祐2018年7月21日11時00分

 妊娠中に母親が喫煙していたり、出産後に家族らに喫煙している人がいたりする子どもは、「聴覚障害の疑い」と診断されるリスクが高くなったことが、京都大のチームの研究でわかった。妊婦だけでなく、家族にも禁煙を促す必要があるという。

 チームは、神戸市が2004年から10年に実施した、乳幼児検診の約5万人分のデータを解析。母や家族らの喫煙習慣と、子どもの聴覚障害疑いとの関連を調べた。

 その結果、母親を含めた家族に喫煙者がいない子どもに比べ、妊娠中に母親が喫煙している子どもは、「聴覚障害疑い」と判定されるリスクが1・75倍になった。妊娠中の母親に加え、出産後4カ月の間に、家族らに喫煙者がいる子どもは2・35倍と、さらにリスクが高まることがわかった。

 チームによると、たばこの煙にさらされた子どもは低体重の傾向があることが知られており、聴覚を担う耳の「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれる器官の形成に影響している可能性があるという。チームの吉田都美・京都大特定助教(公衆衛生学)は「妊娠期と出生後の受動喫煙どちらも子どもに影響があり、禁煙の必要性が改めてわかった」と話している。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/野中良祐

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受動喫煙対策法/さらなる厳格化が不可欠だ

受動喫煙対策法/さらなる厳格化が不可欠だ

https://www.kahoku.co.jp/editorial/20180720_01.html

 他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙の対策を強化する改正健康増進法が成立した。東京五輪・パラリンピック開催直前の2020年4月に全面施行される。

 自民党が中小規模の飲食店に配慮するなどした結果、改正法は屋内禁煙の適用除外を広く認め、手ぬるさが否めない。世界水準と呼ぶにはほど遠く、国民の「健康増進」を図るには心もとない内容となった。

 改正法は、客席面積100平方メートル以下で資本金5000万円以下か個人経営の既存飲食店では、店頭に「喫煙可」などの表示をすれば例外として喫煙を認めた。屋内禁煙となる店は全国の約45%にとどまる。受動喫煙の被害が最も多い飲食店の半数以上で、例外として喫煙できるのでは受動喫煙を防ぐ対策とはとても言えまい。

 喫煙できるエリアへの20歳未満の立ち入りを禁じているが、飲食店では学生のアルバイトなど未成年者の従業員も多い。どれだけの実効性があるのか、疑問が残る。

 公共的な場所である学校や病院、児童福祉施設などは原則禁煙だが、屋外喫煙所などを設ければ敷地内で喫煙できる。子どもや患者、妊婦などが受動喫煙にさらされないよう万全を期してほしい。

 改正法を巡っては、厚生労働省が昨年3月、小規模なバーやスナック以外の飲食店を原則禁煙、学校や病院は敷地内も全面禁煙とする案を公表した。しかし自民党内の規制慎重派が抵抗し、中身が後退した経緯がある。

 政府は今回の改正法により、世界保健機関(WHO)の規制レベルは1ランク上がるとするが、日本の規制レベルは現在、4段階の最低だ。186カ国のうち病院や学校、行政機関、飲食店、バーなど公共の場全てを屋内全面禁煙とする国は55カ国に及ぶ。

 日本でも受動喫煙防止への意識が広く定着するよう、政府は取り組みを推進するべきだ。学校での禁煙教育などの充実も急務だろう。

 国とは別に東京都は6月、東京五輪・パラリンピックを見据えて独自条例を制定。飲食店は面積にかかわらず、従業員を雇っていれば原則屋内禁煙とした。喫煙専用室の設置は認めるが、その中で飲食はできない。規制対象の店は都内の約84%となり、国よりも厳しい。

 国も東京都も対策を急いだ背景には、WHOなどが進める「たばこのない五輪」の実現を迫られたことがある。だが、受動喫煙の防止対策はそもそも、五輪のためではなく、国民の命と健康を守るためのはずだ。

 受動喫煙は肺がんや脳卒中、乳幼児突然死症候群のリスクを高め、毎年1万5000人が死亡しているとの推計もある。

 煙害対策に甘い日本で、これ以上の遅れは許されない。さらなる対策が必要だ。

2018年07月20日金曜日

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子どもや妊婦はとくに注意を!「受動喫煙」の影響をおさらいしよう

子どもや妊婦はとくに注意を!「受動喫煙」の影響をおさらいしよう

https://woman.excite.co.jp/article/beauty/rid_Doctorsme_6446/

2018年7月19日 20:00

目次

・受動喫煙とは?
・タバコの煙はなぜ危険?
・妊娠時の受動喫煙について
・受動喫煙の子どもへのリスク
・残留した煙による「三次喫煙」にも注意を
・最後に武井先生医師から一言
子どもや妊婦はとくに注意を!「受動喫煙」の影響をおさらいしよう

受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案が7月12日に参議院厚生労働委員会で可決され、今国会期間中に成立する見通しです。*

2年後にオリンピック開催を控え、受動喫煙対策に関心が高まっていますが、受動喫煙はそもそも健康にどのような影響があるのでしょうか?

今回はとくに、妊婦さんや子どもへの受動喫煙の影響について、小児科医の武井智昭先生に解説していただきました。

受動喫煙とは?

他人のタバコが気になる女性


タバコの煙は、タバコを口にくわえて直に吸いこむ「主流煙」と、火がついた先からもくもくと発生する「副流煙」に分かれます。タバコを吸う人は前者、同じ空間にいる方は後者の「副流煙」を吸うことになります。

この副流煙を自分の意思でなく周囲の環境により吸い込んでしまう状態を「受動喫煙」といいます。

受動喫煙が続くと、肺がんや急性の脳出血、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、脳卒中、狭心症、心筋梗塞のリスクが高まるといわれ、子どもや妊婦にも影響がみられることがわかっており、現在、受動喫煙に対して社会全体で防ごうという動きがあります。

タバコの煙はなぜ危険?

たばこの煙


タバコの煙が危険である理由ですが、副流煙は主流煙に比べるとニコチンが2.8倍、タールが3.4倍、一酸化炭素が4.7倍含まれています。

ニコチンは依存性が高い物質で、血管を収縮させる作用があるため頭痛、肩こりの原因となるだけでなく、心筋梗塞、狭心症のリスクを上昇させます。タールには発がん物質が多く含まれ咽頭がん、肺がんのリスクとなります。一酸化炭素は、息切れなど呼吸器症状が悪化します。

このほかにも微量でありますが、カドミウム・アセトン・トルエンなど200以上の有害物質がタバコの煙には含まれています。

喫煙後に歯磨きやうがい、衣服用の消臭スプレーなどの対応をしなければ、5~6時間後でもこうした化学物質の影響があるとされています。また、化学物質と同様に臭いも残っている場合があります。

一説には、タバコに含まれる化学物質と臭いは更に長く24時間経過しても残存することがあるとも言われており、注意が必要です。

妊娠時の受動喫煙について

喫煙する夫をもつ妊婦


妊娠時の受動喫煙は、母親のみならずお腹の赤ちゃんへの影響がみられます。 タバコを吸わない女性の受動喫煙は、主には家庭内での同居者(特に夫)の喫煙によるもので、その次に多いのは職場です。

妊娠中の受動喫煙による影響としては、お腹の胎児の発育が不良となる可能性があります。子宮内発育不全のリスクが2~3倍程度高まるといわれており、このほかにも流産・早産のリスクが高くなります。

受動喫煙の子どもへのリスク

タバコに触ろうとする赤ちゃん


子どもの受動喫煙による健康被害は、成人よりも深刻であるといわれています。

乳児期においては、父親・母親ともに喫煙者である場合、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが10倍程度まで上昇すると報告されています。

このほか、肺炎、中耳炎などの感染症のリスクが2倍程度、気管支喘息の発症も2~3倍程度に上昇します。さらに、タバコの代謝産物であるコチニンの血中濃度が高まると、算数での計算能力や、文章の読解能力の低下がみられる傾向があります。

残留した煙による「三次喫煙」にも注意を

喫煙者が何度も出入りする場所において、残留したタバコの煙の成分を吸い込むことにより健康被害がみられることを「三次喫煙」(もしくは残留受動喫煙)といいます。

例えば、喫煙が繰り返されるカラオケボックス・電車の喫煙車両・自動車・ホテルなどが三次喫煙の可能性がある場所に該当します。子どもが喫煙席に行くことで、もし喫煙者がその場にいなかったとしても、三次喫煙により受動喫煙となってしまう可能性があります。

最後に武井先生医師から一言

タバコにNOという子ども


近年では、受動喫煙による健康被害に関しての意識が強まっており、条例などにおいても禁煙を推奨する動きがあります。

喫煙の行動は、自分の健康を害するのみならず、大切な家族、特に子どもに対して気づかないうちに健康被害を及ぼしている可能性があります。

このため、喫煙による様々なリスクを考えて積極的に禁煙をすすめていくことが、自分自身と家族を守るうえで重要です。医療機関でも禁煙を助ける治療もありますので、活用されてみてはいかがでしょうか。

参考資料
* 『受動喫煙法案が可決参院厚労委』日本経済新聞
【監修:医師武井 智昭】
プロフィール)
慶応義塾大学医学部で小児科研修を修了したのち、 東京都・神奈川県内での地域中核病院・クリニックを経て、現在、なごみクリニック院長。
0歳のお産から100歳までの1世紀を診療するプライマリケア医師。

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受動喫煙防止法成立 規制強化へ早期見直しを

受動喫煙防止法成立 規制強化へ早期見直しを

http://www.saga-s.co.jp/articles/-/247854

7/20 5:00

 他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙を防止するための改正健康増進法が成立した。受動喫煙による健康被害を防ぐための第一歩となるが、規制の例外としてたばこが吸える飲食店が過半数に上るという大きな抜け穴がある。国民の健康を守るために、早期の見直しが必要だ。

 改正法では、学校、病院、行政機関は屋内完全禁煙とする。職場、飲食店は原則として屋内禁煙とするが、喫煙専用室は設置できる。ただし、飲食店のうち資本金5千万円以下、客席面積100平方メートル以下の既存店は「例外」として、店頭に「喫煙可」などと表示すれば、経過措置として店内での喫煙を認める。

 これまでの受動喫煙対策は努力義務にとどまっていたのに対して、悪質な喫煙者に最大30万円、施設管理者に最大50万円の過料を科す。改正法は東京五輪・パラリンピック開催前の2020年4月に全面施行する。

 法改正で焦点となったのは、例外として喫煙できる飲食店の範囲だ。厚生労働省が17年にまとめた当初案では、店舗面積が30平方メートル以下のバーやスナックに限っていたが、自民党の反対で、業態を問わず客席面積100平方メートル以下の店と、範囲が大幅に拡大された。

 厚労省の試算では、この例外規定により、喫煙専用室を設けなくてもたばこが吸える飲食店が55%ある。原則より例外の方が多いのは本末転倒であり、「原則禁煙」は骨抜きにされたと言わざるを得ない。

 厚労省は、例外規定は経過措置であり、改正法の施行後に開店する店は一律禁煙としたことで、段階的に受動喫煙を減らす道筋を付けたと説明する。しかし、経過措置をいつ見直すかは明らかにしておらず、禁煙店がどの程度のペースで増えるかの見通しもない。緩すぎる対策というそしりは免れないだろう。

 当面、改正法の実効性を少しでも高めるための継続的な努力が求められる。まず法施行後、職場や飲食店などの実態調査と指導監督の強化などの施策が欠かせない。これと並行して、例外とされる飲食店の範囲をできるだけ早く縮小することを柱に、もう一段の規制強化に向けて仕切り直しを図るべきだ。

 6月に成立した東京都の受動喫煙防止条例は、従業員を雇う飲食店を原則禁煙としており、都内の飲食店の84%が対象となる。国より厳しい規制で、国際オリンピック委員会(IOC)の「たばこのない五輪」という要請に応える。だが、この条例ですら「屋内全面禁煙」という世界標準には達していない。改正健康増進法の内容はそれをさらに下回っている。

 世界保健機関(WHO)によると、飲食店や職場など多くの人が利用する8種類の施設すべてに禁煙を義務付けている国は、55カ国。日本は改正法の施行後でも、完全禁煙となるのは、病院など3種類にとどまる。受動喫煙対策の評価は、4段階の最低ランクから1段階上がるにすぎない。

 国立がん研究センターの推計では、日本で受動喫煙が原因で死ぬ人は年間約1万5千人で、交通事故の死者数の4倍に上る。受動喫煙対策の強化は、国民の命と健康を守るための最重要課題の一つである。極めて不十分とはいえ、対策の枠組みはできた。次はこれを改善し、大きく育てなければならない。(共同通信・柳沼勇弥)

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