受動喫煙対策

受動喫煙“喫煙後30分は息から有害成分”

受動喫煙“喫煙後30分は息から有害成分”

http://www.news24.jp/articles/2017/06/08/07363747.html

2017年6月8日 19:08

全文

 たばこを吸わない人への健康被害、いわゆる受動喫煙をめぐる問題が社会的に大きな関心になっている。受動喫煙が周囲の人にどんな健康被害を及ぼすのか。“三次喫煙”という新しい考え方も交えて、諏訪中央病院・鎌田實名誉院長が解説する。


■受動喫煙の定義

 まず、たばこの煙には、喫煙者が吸う側から出てくる「主流煙」、火のついたタバコの先から出ている「副流煙」、そして、喫煙者がはき出した「呼出煙」の3つがある。受動喫煙は、この副流煙や呼出煙を吸ってしまうことをいう。

 特に、この副流煙は、主流煙に比べて、発がん性物質やニコチン、一酸化炭素などといった、有害物質が、数倍も多く含まれている。空気中に副流煙が広がることで、薄まったとしても、吸わない人も危険にさらされていることになる。


■受動喫煙による“死のリスク”

 国立がん研究センターによると、受動喫煙が原因とされる死者数の推計は、日本では年間約1万5000人といわれている。死因別で見ると、「肺がん」や「脳卒中」、「虚血性心疾患」、そして「SIDS(=乳幼児突然死症候群)」がある。

 これらの疾患による死亡リスクが、受動喫煙によって、どれだけ高くなってしまうのだろうか。受動喫煙のない人を1とした場合、受動喫煙がある人の死亡リスクは以下のようになっている。

・脳卒中 1.29倍
・肺がん 1.28倍
・虚血性心疾患 1.23倍
・SIDS 4.67倍(※1)

 どれも受動喫煙によって、リスクが20~30%高くなっているのがわかる。そして、過去に病気もなく、何の予兆もないまま、乳幼児が死にいたるSIDSでは、両親ともにたばこを吸わない場合を1とした時、両親ともに喫煙者の場合(※1)で、4.67倍となっていて、その影響の大きさがわかる。


■吸って30分は“呼気から有害成分”

 近くで吸わなければいいというだけではないことにも注意が必要だ。よく、家の中で吸えないからと、ベランダや玄関先でたばこを吸う人もいるが、実はたばこを吸った後は、すぐに子供に近づいてはいけない。

 受動喫煙に詳しい、産業医科大学・大和教授は「(目に見えない)煙の成分は、たばこを吸い終わった後も20~30分は呼気から出つづけている」と話す。子供を大切に思うならば、たばこを吸い終わっても、30分は有害な成分を出し続けているわけだから、家族に近づくことは避けるべきだと言える。


■髪の毛や壁から…“三次喫煙”という考え方

 それだけではない。ここまでは、受動喫煙についての話だが、これは二次的な喫煙にあたる。実は、最近になって、その先の三次喫煙という考え方が出てきている。三次喫煙とは、煙の成分は、たばこを吸う人の手や髪の毛、服にも付いている。

 さらに部屋の中でたばこを吸うと、カーテン、壁などにも付着している。これらから煙の成分を吸い込んでしまうことを三次喫煙という。手や髪の毛、服、カーテンなどは洗えばいいが、壁などは困る。壁などについた、有害な成分は、ふき掃除などでは除去できないからだ。

 三次喫煙が、どのくらい健康に影響があるのか、まだ研究は進んでいないが、最も影響を受けるのは乳幼児だともいわれている。小さなお子さんがいる方は、たばこを吸ったことのある部屋には入れない、などの対策が必要だ。

■マナーや嗜好では済まされない

 今回の結論は「煙への意識改革を」。たばこを吸うのは個人の自由かもしれない。ただ、マナーとか嗜好といった言葉では、済まされないのが受動喫煙や三次喫煙の問題だ。喫煙という、自分の行為が家族や周囲の人の健康をも脅かすモノだということを今一度認識して、吸う人も吸わない人も一緒になって意識改革することが必要だろう。

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「分煙では効果ない」 WHOが、日本に全面禁煙を勧める根拠とは

「分煙では効果ない」 WHOが、日本に全面禁煙を勧める根拠とは

http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/07/who_n_15861022.html

投稿日:

2017年04月08日 09時50分 JST       

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“スモーカーの天敵”日本の受動喫煙に苦言

“スモーカーの天敵”日本の受動喫煙に苦言

http://www.news24.jp/articles/2017/04/13/07358906.html

2017年4月13日 17:17

 たばこの煙が吸わない人に流れる受動喫煙。政府が規制に乗り出す一方、強い反発もあり議論は進まない。こうした中、“スモーカーの天敵”とも呼ばれる、ある人物が日本に苦言を呈した。


■路上より先に「屋内を禁煙」にすべき

 サラリーマンでにぎわう街、東京・新橋に先週、現れた男性。WHO(世界保健機関)の幹部、ダグラス・ベッチャー氏だ。世界の受動喫煙対策の第一人者で、“スモーカーの天敵”とも呼ばれるベッチャー氏に、日本の状況を見てもらった。新橋がある港区は、路上での喫煙は条例で禁止されている。

 記者「見ても分かるように路上で喫煙している人はいないですよね」

 ベッチャー氏「(これまで)路上を禁煙にして屋内を禁煙にしない国はありませんでした。まずは『屋内を禁煙』にしなくてはいけません」

 日本の問題は、飲食店などの「屋内」にあるという。WHOによると、世界49か国には、全ての公共施設の「屋内を」全面禁煙とする法律がある。しかし、日本は「屋内の」喫煙を規制する法律がなく、「日本の受動喫煙対策は世界最低レベル」とされていた。


■「分煙は世界で失敗している」

 私たちはベッチャー氏と「分煙」を実施する飲食店を訪ねてみた。

 店主「禁煙の席があちらの部屋とカウンターが10席ほど、ここから向こうは喫煙可能です」

 ベッチャー氏「喫煙エリアと禁煙エリアを分けるというのは、世界中で行われていますが完全な失敗でした」

 席を分ける「分煙」では意味がない、と厳しい指摘。客がいる状態の店の様子も映像で見てもらったところ―

 ベッチャー氏「全く効果がありません。部屋を遮断して、換気をしたとしても有害な物質は漏れ出て、他の場所へと到達します。これでは健康を守る有効な対策とは言えません」

 扉などで遮断して「分煙」にしたとしても、煙を完全に遮ることは難しく、効果はないという。しかし、店の経営者は全面的な禁煙にするのは不安だという。

 店主「(禁煙対策で多くの店は)客が減って売り上げが落ちてしまうとか、つぶれてしまうことにもならないか一番懸念しています。ここはたばこを一切吸わない、もしくは吸っても良いというのは、お店の判断でいいと思うんです」

 日本の飲食業界団体は経営に影響が出るとして、禁煙ではなく「分煙」を求めている。別の飲食店では、フロアを分けて禁煙席と喫煙席を設けているが―

 ベッチャー氏「受動喫煙の危険性が極めて高いといえます。レストランの別の場所で漏れた煙が別の場所に到達するからです。ここで働いている人などの健康被害も心配です」


■自民党内部から強い反発

 WHOの指摘を受け日本の厚労省が出した受動喫煙対策の強化案では、小中高校や医療施設は敷地内を全面禁煙とし、飲食店についても、一部を除き、原則、禁煙としている。しかし、この案に自民党内から強い反発が出て今、議論はストップしている。

 自民党たばこ議連・野田毅会長「禁煙よりは分煙。目指せ分煙先進国を合言葉に。(喫煙者・非喫煙者が)両立できるような形でいこうと」

 しかし、ベッチャー氏はアメリカなどの例をあげ「レストランなどで完全禁煙にしても、売り上げに影響はないという研究結果がある」と反論している。

 ベッチャー氏「日本の政府は、女性や子どもが受動喫煙が原因で、1年間で15000人も命を落としているということにもっと目をむけるべきです。健康被害を受ける人には何の罪もありません」

 政府は東京オリンピックまでに受動喫煙対策を強化したい考えだが、議論の行方は見通せない状況だ。

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受動喫煙には「政治的な決断が必要」 飲食店の禁煙問題、専門家が訴える

受動喫煙には「政治的な決断が必要」 飲食店の禁煙問題、専門家が訴える

http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/11/passive-smoking_n_15352534.html

投稿日:

2017年04月12日 17時01分 JST       

■日本のパッケージはインパクトが小さい

———まず、日本人の受動喫煙に対する認識はどうなっていますか。

わが国では、受動喫煙との関係が確実な肺がんや心筋梗塞、脳卒中、乳幼児突然死症候群に限っても、年間に1万5000人が亡くなっていると推定されています。受動喫煙に対する認識について海外と比較すると、日本人ではその認識はとても低いです。2014年の調査では、海外の約20カ国と比べて日本人は1番下ぐらいに位置し、中国と同じぐらいのレベルでした。

それは、日本が二つの政策をやってこなかったからです。一つはメディアキャンペーン。海外では電波媒体でたばこの害を知らせてきました。教育や所得レベルに関わらず、テレビを見る多くの人の理解が進みました。もう一つは、たばこのパッケージでの警告表示です。日本は細かい文字でたばこの健康影響が書いてあるだけで、インパクトが小さいことがわかっています。

———お洒落な外装だったりしますよね。

ええ。でも海外では、多くの国がパッケージにたばこの害に警鐘を鳴らす画像を載せています。見たくない人でも無意識のうちにある程度まで認識が上がるんですが、日本はそれがほぼ皆無。一方で、たばこ会社がテレビなどのメディアで「分煙が受動喫煙防止の解決策である」とする内容のコマーシャルを流していて、喫煙者と非喫煙者がマナーに基づいて住み分けて共存できるんだという誤った理解をする人も多いです。

国として知識を伝える方策ができていないので、結果として認識がとても低い。だから日本では世論もあまり盛り上がらないでしょ。禁煙運動を起こしているのは既存の禁煙の活動団体と保健・医療団体が中心で、一般市民が問題に気付いて憤慨してデモが起こることもないです。

———日本では禁煙デモは起こらないです。2020年の東京オリンピックを控え、まだ道半ばですね。

たばこの真実が伝えられてないことに問題があるんです。財務省ががっちりと予算を押さえていて、メディアキャンペーンには予算が付いて来ませんでした。パッケージの警告表示も日本は財務省が所管する「たばこ事業法」で仕切れるようになっています。つまり、「たばこ規制法」を進める厚労省ではなく、売る側とかなり密接な財務省が警告表示を担当していることが根本的な問題です。これだけの先進国でたばこの政策は非常に遅れていて、世界の人からはかなり不思議に見えると思います。

———フランスやイタリアは、受動喫煙への対応が進んでいます。そんなイメージは日本にはあまり伝わっていないですね。

喫煙室の設置を認めていますが設置基準がかなり厳しくて、実質的には禁煙にせざるを得ないのが現状です。

フランスは自由を大事にする国のイメージがありましたが、意外と早く法規制を導入しました。諸外国の多くでは、国民の健康を守る観点からたばこ政策をエビデンス(科学的証拠)に基づいて実施しています。日本はそうではなく、自民党の「たばこ議員連盟」などが厚労省の健康増進法改正案に対して「全面的に禁煙にしたら小さな飲食店が潰れる」などと反対しており、議論がかみ合いません。

———飲食店が屋内禁煙にしたら、店が簡単に潰れるんでしょうか。

たばこ産業から資金が提供された研究では売り上げが減ると結論付けた報告はあります。しかし、中立的な立場で実施された科学研究ではそのような結論は得られていません。たばこが吸えること以外に魅力がなく、喫煙場所にしかなっていなかったような店は確かに厳しいかもしれません。でも他に、例えば店主との会話が楽しめるとか、食べものでなくても何か魅力があればやっていけるはずなんです。

さらに、そこで働いている労働者の健康が大切です。健康と、経済的利益のどちらを重視するのかという話です。私たちは受動喫煙の問題を「他者危害性」という言葉を使って伝えようとしているんですが、受動喫煙というと、匂いははた迷惑だけれども害が実感として湧きにくいですよね。特に日本の場合は認識が低いので、大変な健康問題だと知ってもらうために「他者危害」という言葉を使っています。「健康影響」だと、ちょっと緩いですから。

———最近はレストランでもコーヒーショップでも分煙スペースを設けているところが増えていますが、中村さんの考えとしては意味がないのでしょうか。

いや、それは自由に吸えるよりはずっとマシです。空間だけ仕切るよりは、喫煙専用室をつくって外に排気するのですから、だいぶ曝露量を減らせますよ。ただし喫煙専用室を設けても、屋内に煙が漏れるし、従業員や掃除をする人はそこに立ち入らないといけないですよね。

厚労省案について「規制が厳しい」という業界の反発の一方で、規制が十分でないという意見が出てくるのは十分に予想されました。でも初めから、1番理想のレベルを目指すと現状よりも進まなくなってしまいます。海外でも、アメリカでは州政府によって違いがあり、規制が進んでいる州でも段階的に進んできました。例えばバーは、最後に禁煙化されていきます。だから日本では、罰則を付けて、飲食店などで喫煙室を認めるという例外があっても現在よりも進んだことになるので、いいと思ったんです。全部禁煙というのは現状ではちょっと無理でしょう。

default
厚生労働科学研究費補助金「たばこ対策の健康影響および経済影響の包括的評価に関する研究」(研究代表者 片野田耕太) 厚生労働科学研究費補助金「受動喫煙防止等のたばこ対策の推進に関する研究」(研究代表者 中村正和)

■たばこ関連産業との付き合いは選挙の票に繋がります

———厚労省案に反発している議員の中には、結構有力な人もいます。

そうなんです、まだまだ自民党の上の世代で喫煙者が多いし、献金を含めてたばこ関連産業との関係がある有力議員さんもいるからです。たばこ関連産業との付き合いは選挙の票に繋がります。一方、たばこを吸わない人の票は読めないと言われます。選挙モードになると禁煙推進議連も波風が立たないように休眠状態に入ると聞いています。

———さっき触れた禁煙キャンペーンについては、マスコミはまだ満足な伝え方をしていないと感じているんですね。

それに加えて、今は格差の問題が出ています。低所得の人ほど喫煙率が高いんです。特に生活保護を受けている人は喫煙率が圧倒的に高い。また学歴をみると中卒や高卒、さらに中退した人たちがかなり高いです。国内では喫煙者の割合は2割程度にまで下がって先進国並になってきたのですが、日本は高齢化が進んでるから、年齢調整をすると、先進国と比べてやっぱり喫煙率は高いままなんですよ。

———若い人は、まだ結構吸っている人が少なくないということですか。

そうです。30代や40代の特に男性が多いんです。年齢調整をすると、たばこ対策が遅れている東ヨーロッパ並の数字となり、世界的に見てだいぶ喫煙率が高いグループに属するんです。

———たばこの値段は近年、徐々に上げられていますが、その影響は。

値段は上がっているけれど、先進国の中では、1箱400~450円程度という価格は所得に比べると安いです。お隣の韓国は日本より高くなりました。2015年の年明けに約2倍の値上げをし、さらに飲食店を含めた受動喫煙防止の法規制を強め、禁煙治療も保険適用するとの3点セットを断行したんです。

———そうなんですか。韓国の状況は日本と変わらないのかと思っていました。

確かに韓国は、日本と同じようにこれまでアジアでは経済的にリードしている国にしては対策が遅れ気味だったんです。台湾や香港、タイ、シンガポールなどと比べると、ちょっと規制が緩かった。でも、今では韓国が対策を進めたので、日本はアジアの中でも遅れが目立つようになってきています。

———税金の絡みがあるから財務省が抵抗しようとするんでしょうか。

財務省は「たばこ事業法」を所管していますが、要はたばこが財源ですから、あまり急に税収が落ちると困ります。この事業法は、たばこ産業の健全な発展と財源の確保が狙いです。たばこの値上げとなると、税収が落ちるという話がいつも出ます。そんな金絡みの話となり、大切なのは健康か、それとも経済や財源なのかという議論になります。財務省の力が厚労省よりも強いので、結局押し切られてしまう。その結果、財務省もたばこ会社も納得できるのは、比較的小幅な値上げなんです。

今、議論となっている厚労省の健康増進法改正案は、誰も決着させられない状態です。それでも基本は健康問題だから、最後は東京オリンピック・パラリンピックの開催も視野に入れて首相官邸で議論するんじゃないですか。落としどころについては、禁煙を飲食店や居酒屋まで含めるかどうかですけれど、バーは例外となるのでしょう。それとも、30平方メートル以下の小規模な店は居酒屋も含めて例外にすることになるのか。厚労省は、居酒屋については譲らない姿勢を示しています。

———全面禁煙にする業態の線引きですが、どこで線を引くのか難しいですよね。居酒屋でなくても、イタリアンでも寿司屋でも、レストランは夜はお酒を出しますから。

居酒屋については、厚労省の考え通り、喫煙室の設置は認めても原則禁煙にすべきだと思います。ただしその時、お客さんの不便や健康被害の話になるでしょう。しかし守らなくてはいけないのは、実は一番長くそこに滞在している労働者なんです。それを考えると、罰則付きの法律ができるだけでも、かなり影響力が大きいでしょう。例外はいくつか認められても仕方ないと思ってるんですが、対策を進めるために罰則付きの法案が通ることが重要です。

———たばこを吸える店を例外的に認めればいいんじゃないかと言う人もいます。

たばこ産業側は、そのように「ここは吸える。昼間は禁煙か喫煙か選択できるようにしましょう」って言うんだけど、それは客目線なんです。働いてる人のことを優先して考えた対策が必要です。

いずれにせよポリティカルイシューそのもので、いろいろな利害が対立する問題です。健康面から考えたら間違いなくたばこを無くしたらいいわけです。しかし産業側は現に存在しており、たばこは合法的に売られているので、そこから社会としてどう足を洗うのか、それは簡単ではありません。政治的な決断をしないと解決しない問題です。

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厚生労働科学研究費補助金「たばこ対策の健康影響および経済影響の包括的評価に関する研究」(研究代表者 片野田耕太)厚生労働科学研究費補助金「受動喫煙防止等のたばこ対策の推進に関する研究」(研究代表者 中村正和)

■外で吸えばいいんです

———吸う人は、室内で吸えなくなると外に追い出されるため、みんなが外で吸うようになるとも主張します。

外で吸えばいいんですよ。外で吸って室内に戻って来ればいいと思うんです。曝露量から見ると、はるかに室内で吸われる方が多いです。居酒屋みたいに喫煙者がたくさん集まるところで働く、たばこを吸わない従業員の曝露は健康を守る観点から看過できません。

外なら、ちょっと違う道を歩くとかして個人的に避けられるじゃないですか。でも、居酒屋の従業員はその仕事を辞めないと避けられません。いい職場に移れたらいいけど、うまくいかないかもしれません。居酒屋では大学生や高校生もバイトをしています。バイト代を稼ぎたいから煙を我慢してしまいます。

日本では高齢化が進み、介護費用や医療費をもっと節約しないといけない時代です。その時代に喫煙は今なお一番多くの人たちが死んでるトップの要因なんです。年間13万人が、受動喫煙者も入れると14万人が亡くなっています。認知症の発症にも喫煙の影響が明らかなので、たばこは要介護を引き起こす重要な要因でもあり、健康寿命を短くする最大の要因です。そう考えると、受動喫煙対策を少しだけ進めるのではなくて、たばこも大幅に値上げするなど、喫煙率を減らす効果的なたばこ対策を組み合わる「タバコミクス」をやった方がいいんですよ。

本当に国民の健康や医療制度を守ろうと思ったら、たばこ対策を進めないといけないんです。脳卒中と受動喫煙の関連がはっきりしており、脳卒中になると寝たきりや要介護になってしまいます。吸っていないのに、そんな悲劇もありうるわけです。それを政治家はどう考えるんでしょうか。世論では、6〜7割の国民は厚労省の改正案などの規制強化に賛成しているのです。

———喫煙者は「たばこ吸う人の権利はどうなるんだ」とか「マイノリティをないがしろにするのか」と主張したりします。

喫煙権は、他人の健康に危害を及ぼさない範囲で認められる権利で、「愚行権」といわれています。どうしても吸いたい人は場所をわきまえて吸えばいいけれど、「他者危害性」のあるものを排出していることを常に考えて吸うべきです。

たばこの健康影響や対策についての基本的な考えや常識のようなものが、まだ国民の間で十分認識されていないのが現状です。だから、多くの人たちが利害や利得を含めてそれぞれ好きなこと言って、たばこ規制枠組み条約の締約国として本来あるべき方向に議論が収斂しないのだと思います。そこの状況を大きく変えていかなければなりませんが、そのためには政治的なリーダーシップが重要だと思います。

masakazu nakamura
取材に答える「地域医療振興協会」の中村正和・ヘルスプロモーション研究センター長=東京都千代田区

中村正和(なかむら・まさかず) 自治医科大学卒業。大阪府に就職し、府立病院や府立成人病センターで臨床と疫学を研修、府立健康科学センター健康生活推進部長など務めた後、現職。専門は予防医学、公衆衛生学。研究テーマはたばこ対策と生活習慣病予防対策。たばこ規制に関する厚労科研研究班代表者。公職として厚生科学審議会専門委員(健康日本21<第二次>推進専門委員)、国民健康・栄養調査企画解析検討会構成員、日本公衆衛生学会たばこ対策専門委員会委員長。

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悪質な禁煙違反に30万円以下過料 受動喫煙防止で厚労省案

悪質な禁煙違反に30万円以下過料 受動喫煙防止で厚労省案

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201703/CK2017030202000124.html

2017年3月2日 朝刊

 厚生労働省は一日、東京五輪・パラリンピックに向けた受動喫煙防止の強化策として、飲食店を禁煙とし、違反した悪質な喫煙者には三十万円以下の過料を科すとした案を公表した。飲食店などの施設管理者には、喫煙の禁止場所を掲示する義務を課し、違反した管理者は五十万円以下の過料とする。

 健康増進法改正案に盛り込み、今国会への提出を目指しているが、たばこ産業や飲食業界の危機感を背景に自民党などから反対の声が上がっており調整は難航が予想される。

 厚労省案は、全国の居酒屋や焼き鳥屋などを含む飲食店は、たばこを吸うためだけの喫煙室の設置を認めた上で禁煙とする。食堂やラーメン店も同様に禁煙とし、家族連れや訪日観光客の利用に配慮する。

 禁止場所で喫煙する人には、まず施設管理者が制止した上で悪質な場合に自治体職員が対応。指導や中止命令を出し、違反者に過料を科す。

 未成年が利用しないバーやスナックなどでは、小規模店を例外として喫煙を認める。小規模の目安は「大人数で入れない」広さの三十平方メートル以下を想定している。

 学校や病院は敷地内禁煙、大学や官公庁は屋内禁煙で、喫煙室の設置は認めない。ただ、これらの施設にある既存の喫煙室については、検討した結果、一定の基準を満たせば五年間存続を認めることにした。

 飲食店のテラス席は屋外でも禁煙。旅館やホテル、老人福祉施設の個室、たばこが目的のシガーバーは喫煙を認める。

 電子たばこなどの煙が出ない新型たばこは、受動喫煙の影響が不明なため、規制の対象にするか検討を続ける。

写真

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<社説>受動喫煙 「屋内全面禁止」を原則に

<社説>受動喫煙 「屋内全面禁止」を原則に

https://mainichi.jp/articles/20170222/org/00m/070/006000c

2017年2月22日

 自分はたばこを吸わなくても、他人のたばこの煙で健康を害することを防ぐため、受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法改正案が今国会に提出される予定だ。

     世界保健機関(WHO)によると現在49カ国が医療機関や学校、飲食店などでの「屋内全面禁煙」を法制化している。健康増進法で努力義務にとどめている日本の取り組みは遅れている。飲食店を含めて屋内は原則禁煙にすべきである。

     政府が受動喫煙対策に乗り出すのは、2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、国際オリンピック委員会とWHOが「たばこのない五輪」を求めているからだ。02年のソルトレークシティー大会以降はどの開催地でも受動喫煙を防止する法整備が行われてきた。

     日本政府の当初案は、小中学校や医療機関が最も厳しい「敷地内禁煙」、福祉施設や官公庁、バス、タクシーなどは「屋内禁煙」、飲食店やホテルなどは喫煙室の設置を認めた上で「屋内禁煙」とし、悪質な違反には罰金を科すというものだ。

     ただ、近年の五輪開催地である北京、ロンドン、リオデジャネイロでは小さな飲食店でも屋内禁煙が法律や条例によって徹底されている。18年に平昌で冬季五輪が開催される韓国でも店内の広さに関係なく全飲食店が屋内禁煙とされている。

     それに比べると、密閉した喫煙室で煙を排出する設備などがあれば飲食店での喫煙を認める日本の案は甘いと指摘されていた。ところが、この案に対しても飲食店業界や自民党内から「小さな店では喫煙室を設けることができない」「廃業に追い込まれる」との批判が噴出した。

     このため厚生労働省は延べ床面積30平方メートル以下のバーやスナックでは喫煙を認めることを検討している。さらに食事に合わせ酒類を提供する居酒屋なども例外とする案があり、規制案はずるずる後退している。

     もともと日本は04年に、飲食店を含む屋内施設を完全禁煙にすることを含むWHOの「たばこ規制枠組み条約」を批准している。

     肺がん、心疾患、乳幼児突然死症候群などと受動喫煙との因果関係を裏付ける医学論文は多数あり、厚労省研究班は「日本では年間1万5000人が受動喫煙で死亡している」との推計値を昨年発表した。

     厚労省の「国民健康・栄養調査」(15年)によると、受動喫煙にさらされる機会は職場や遊技場を抑えて、飲食店が最も多かった。喫煙席と禁煙席を分けていても、壁や換気設備によって煙の移動を防止していない店が少なくない。

     五輪開催国にふさわしい受動喫煙対策が必要だ。

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「適切な分煙」訴え署名活動 佐賀県たばこ販売協組

「適切な分煙」訴え署名活動 佐賀県たばこ販売協組

http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10105/409267

2017年02月26日 09時02分

 適切な分煙の取り組みを推進する署名活動が24日、佐賀市の佐賀駅周辺であった。国が2016年10月に公表した飲食店や旅館などのサービス業に対する過度な喫煙規制を問題視し、たばこを吸う人と吸わない人が共存する「分煙先進国」を目指す仕組み作りを訴えた。

 飲食店などの事業者が喫煙について「自由に選択できる」仕組み作りを呼び掛けた。携帯灰皿など200個を配布し、マナー向上も呼び掛けた。署名活動は2月中旬ごろから、県内の飲食業生活衛生同業組合の加盟店約1400店などで行っているという。

 県たばこ販売協同組合が主催し15人が参加した。市丸典夫理事長は「十分なスペースがない店舗で分煙施設を設けることは難しいなどといった現状がある。適切な分煙環境が進めば」と話した。

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死迫る患者に好きなたばこを…全面禁煙除外要望

死迫る患者に好きなたばこを…全面禁煙除外要望

http://www.yomiuri.co.jp/national/20170227-OYT1T50063.html

2017年02月27日 17時36分

死が迫る患者に好きなたばこを楽しむ時間を――。

 政府が今国会に提出を予定している健康増進法改正案で、医療機関の敷地内が全面禁煙となる方針であるのに対して、がん患者が最期の時を過ごす緩和ケア病棟での喫煙を例外的に容認するよう、緩和ケア医らが求めている。同法改正案は、非喫煙者がたばこの煙を吸い込む受動喫煙を防ぐのが目的。厚生労働省は「患者が集まる医療機関は配慮が特に必要」と説明する。

 これに対して、緩和ケア病棟を持つ病院などで作る日本ホスピス緩和ケア協会は、敷地内禁煙によって喫煙者が同病棟への入院を断られたり、退院を迫られたりする事態を懸念。全面禁煙の対象から除外するよう求めている。

 同協会の約200施設が答えた調査では16%の施設が病棟に喫煙所を設けていた。他に、玄関横やベランダでの喫煙を認める施設もある。志真泰夫・同協会理事長は、「残り時間の少ない人を追い詰めるのはいかがなものか」と訴える。

(ここまで402文字 / 残り69文字)
2017年02月27日 17時36分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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受動喫煙対策で修正案 小規模なバーやスナックは対象外

受動喫煙対策で修正案 小規模なバーやスナックは対象外

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170301/k10010895011000.html

3月1日 18時16分

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受動喫煙、対策強化は待ったなしだ

受動喫煙、対策強化は待ったなしだ

http://vpoint.jp/opnion/editorial/81380.html

2017/2/01(水

2020年の東京五輪・パラリンピック開催に向け、政府は受動喫煙防止対策を盛り込んだ健康増進法改正案を3月上旬に国会に提出する方針だ。

 受動喫煙による死者は年1万5000人を超えるとされる。対策強化は待ったなしだ。

 日本は「最低レベル」

 たばこの煙は主流煙(肺の中に入る煙)と副流煙(たばこの先から出ている煙)がある。副流煙は主流煙よりもはるかに多くの有害物質が含まれており、発がん物質のニトロソアミンは主流煙の50倍に上る。

 喫煙の健康への影響について厚生労働省が昨年8月に取りまとめた「たばこ白書」は、受動喫煙で肺がんの死亡リスクが約3割上昇するとの研究結果を示したほか、心臓病や脳卒中なども含めた受動喫煙による死者は年1万5000人を超えるとの推計値を提示した。極めて深刻な状況だ。

 法案は昨年10月に厚労省が示した対策案に沿った内容。学校や病院は最も厳しい「敷地内禁煙」、福祉施設や官公庁は「屋内禁煙」、飲食店などは喫煙室の設置も可能な「原則屋内禁煙」とし、違反した施設の管理者や利用者が勧告や命令に従わなければ過料を科すとしている。

 対策をめぐっては、飲食業界を中心に「分煙を中心に自主的な取り組みを推進すべきだ」といった反対意見が出ている。自民党内からも「喫煙室の設置は小規模店には非現実的」との意見が相次いでいる。

 だが「たばこ規制枠組み条約」の指針は、屋内禁煙が唯一の解決法とし、罰則付きの法規制を求めている。海外では多くの国で飲食店を含む公共の場を屋内禁煙としている。喫煙室は出入りの際に煙が漏れるため、従業員や利用客がリスクにさらされるためだ。

 国際オリンピック委員会(IOC)と世界保健機関(WHO)は「たばこのない五輪」を求めている。04年以降の開催都市はすべて罰則を伴う対策を導入した。WHOは日本の対策を「最低レベル」と判定している。

 その意味では、喫煙室設置を可能とする今回の法案も不十分だと言える。厚労省は法案の具体的な内容を検討した上で、3月上旬の国会提出を目指すが、骨抜きにすべきではない。

 安倍晋三首相は今国会の施政方針演説で、東京五輪に向けて「受動喫煙対策の徹底」を進めるとした。これ以上、受動喫煙による健康被害をもたらしてはならない。法案を着実に成立させるとともに、喫煙室も認めない完全禁煙など一層の規制強化にも踏み切る必要がある。

 受動喫煙対策だけでなく、喫煙率の低下に向けた取り組みを進めることも欠かせない。日本たばこ産業の昨年5月の調査によれば、男性の喫煙率は前年比1・3ポイント減の29・7%、女性は同0・1ポイント増の9・7%、男女全体では同0・6ポイント減の19・3%となっている。男性が初めて3割を切るなど喫煙率は年々低下している。

 喫煙者を極力減らしたい

 日本禁煙学会の作田学理事長は「東京五輪が、たばこの煙のないスモークフリーな環境で行われるよう働き掛けていく」と述べている。五輪までに喫煙者を極力減らしたい。

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