危険ドラッグ

マリファナ解禁「1兆円規模新産業」は是か、非か?

マリファナ解禁「1兆円規模新産業」は是か、非か?

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56030

 マリファナの臭いがぷんぷんする所で、この原稿を書いています。びっくりされるかもしれませんが、事実なので仕方ないのです。

 仕事で滞在しているオランダのアムステルダムで、大麻の臭いがするのは、日本国内でたばこの副流煙が流れて来るのと、だいたい似たようなものだと思って外れないでしょう。

 禁止されていませんから、街で普通に、たばこ同様に人々は「喫煙」しています。

 昨日は雨が急に降ってきて困っていたとき、助けてくれた親切な歩行者がありました。 温厚そうな中年男性でしたが、彼もマリファナを咥えていました。

 仕事で定期的にアムステルダムに滞在しますが、おかしな煙の充満する場所で体に臭いなどついて、成田空港で麻薬探知犬に懐かしそうな顔をされても困りますので(苦笑)、私自身は喫煙所のたぐいには極力近づかないようにしています。

 それでもごく普通に、副流煙状態のマリファナの臭いは街に漂っている。オランダを旅行された方なら、誰でもご存知でしょう。

 コカインで起訴された芸能人が保釈されたとの続報もありました。こうした薬物、例えばマリファナが、なぜオランダでは合法で、日本を含む世界各国で禁止されているか、常識の源流探訪から始めてみたいと思います。

ナチュラル・ハイとアシッド

 前回の連載にも記しましたが、1980年代半ば、作曲家の武満徹を名義監修に西武セゾン系列から音楽雑誌を創刊して、ジャンルを問わず様々な 当時としては「先端」に触れる時期があり、狭いクラシックの畑から、広い異世界を知ることになりました。

 当時の東京は、いまだいくつかの合成麻薬が禁止される前で、そのため海外の「クラブシーン」から人の流入があったように、後知恵ですが、聞き及んでいます。

 その当時も耳にしたのは「ナチュラル・ハイ」という言葉でした。

 「大麻」のようなナチュラル、つまり自然物は、覚せい剤など化学的に合成されたドラッグ「アシッド」と違って「体にそんなに悪くない」「タバコと変わらない」「タバコより無害で、合法化の議論もある」といった話をちょくちょく耳にしました。

 むしろ「体に良い」などという話すらする人がありましたが(苦笑)、私は、父親が転移性肺がんで死んでいますので、一般にこの種の煙を吸う類は原則生理的にダメで、体に良いとはとても思えませんでした。

 それでも、オランダ国内の普通の風景として、マリファナはタバコ以上に社会に普及した、ごく当たり前の嗜好品になっている。

 どうしてそんなことになったのか?

 オランダが特別に堕落した社会なのでしょうか?

 私が仕事でご一緒する、アンネ・フランク・ハウスのスタッフやアムステルダム自由大学の先生方はみな素晴らしい人格者で、およそ麻薬だ、ドラッグだといった空気とは無関係です。

 オランダの高校生向けには「マリファナは良くないから、やめなさい」という指導がなされているとも耳にします。

 これは言ってみれば、日本の高校生に「成人しても、体に良くないから、タバコやお酒はやめておきなさい」とアドバイスするのと、ほとんど変わらないニュアンスに聞こえます。

 ことは「アルコール」とほとんど同じように考えると、非常にすっきり理解できます。

 消毒用や工業用アルコールを筆頭に、医療や産業の多様な分野で様々なアルコ―ル系の物質が活用されていますし、どんなアルコールでも、人体に濫用すれば、ろくなことになりません。

「麻酔」から「麻」を考える

 「麻薬」という言葉は「麻酔」と関連して理解すると、私には一番しっくりきます。

 「麻」で「酔う」。

 「麻酔」されれば、意識が定かでなくなり、感覚を失ったりするわけですが、仮に大がかりな開腹手術や、重度疾患の痛みを和らげる方法がなかったら、今日の高度な医療は実現していたでしょうか?

 情報機器も活用された多くの先端医療、例えば脳外科の鍵穴手術のような手法は、高度な麻酔技術との併用があって、初めて可能になったといって間違いないでしょう。

 近代西洋医学の「麻酔」は「anesthesia」の和訳で、「an-esthesia」はギリシャ語で「無」「感覚」の意味を持ちますから、本来的には「感覚をシャットダウンする」だけの意味です。

 ところが、この「感覚無化術」に対して、明治の日本人なのだと思いますが「麻酔」という言葉を当てている。「麻」酔いという言葉は、少なくとも明治時代の日本人には、十分に受け入れられていた可能性があります。

しめ縄とシャーマニズム

 麻という植物は世界各地に存在し、日本でも古くから広く活用されてきました。一番分かりやすいのは「麻縄」でしょう。麻は繊維として衣料や農作物の補完、運搬などに幅広く利用されてきました。

 これだけ活用範囲の広い「麻」を、古くは日本人は神さまに近い存在としても位置づけています。「注連縄」は分かりやすい代表的な一例でしょう。

 大麻比古神社(徳島)など、麻の文字を使用する神社は全国的に非常に多く、その有職故実にも麻製品が指定されていることが少なくありません。

 麻の葉を乾燥してタバコのように喫すると「木こりのやわらぎ」と呼ばれるような、リラックスした状態になることは、日本でも古くから知られていたようです。

 こうしたリラックス系の「ナチュラル」のほか、穀物の穂に寄生する菌が作り出す「麦角」がアルカロイドを大量に含み、世界の農耕民族の毒にも薬にもなってきたことは周知の事実でしょう。

 シャーマニズム、つまり「神がかり」の変性意識を作り出すうえでも「ナチュラル・ハイ」は重要な役割を担い続けてきました。

 「大麻」は麻の「花冠」や葉から精製され、ギリシャ語の「cannabis」が英語でにも転用されていますが、ラテンアメリカ諸国では「Maria Juana」から転じたマリファナの呼称、インドではガンジャとかハラス、イスラム圏ではハッシシなど、地方地方によって呼び方が異なっています。

 これはつまり、「神がかり」のほか、痛みを和らげるなどの目的を含め、様々な地方で長年定着していることの証左と言ってもいいと思います。

 イランのイスラム教「シーア派」は、スーフィニズムという独特の考え方で知られますが、かつてのペルシャでは聖戦=ジハードに出かける戦士がハッシシで気持ちを整える習慣があったと、イラン人の知人から教えて貰ったことがあります。

「ソフトドラッグ」1兆円新産業は、是か非か?

 オランダで、大麻が禁止されていないのは、ナポレオン戦争を機に兵士によって中東からもたらされたカンナビス/マリファナが19世紀に欧州に広まり、上流階級を含む穏やかな利用が続き、おかしな濫用や、暴力団の資金源になったりする恐れがないまま、今日に至っているから、と理解するのが妥当かと思います。

 薬品として用いる分には、何の問題もない植物も、嗜好品としての利用で度が過ぎれば、人の身心の健康も蝕むでしょうし、習慣性のある嗜好品はある種の資金源にもなり得るでしょう。

 英国のビクトリア女王が、生理痛や更年期障害の痛みを和らげるのに大麻を用いた話は広く知られる一例と思います。

 こうした背景も手伝ってのことでしょう、大英連邦の優等生、カナダが昨年大麻を解禁して、国際的に話題になりました。

 これに先立って2012年には米国ワシントン州とコロラド州でマリファナが解禁され、コロラドは「スターバックスとマクドナルドを合わせたよりもマリファナスタンドが多い」などと言われる状況になり、その産業規模は10兆円スケールなどとも言われます。

 カリフォルニアで「医療用大麻」が認められたことが先鞭をつけた形で、こうした合法化の傾向が2010年代に入ってから急速に進んでいます。

 コロラド砂漠や寒冷なワシントン州のみならず、マサチューセッツやメーンなど東部の伝統的な州でもすでに「非医療用」の大麻は、量的な制限を設けたうえで、保持も喫煙も合法化され、各地で1兆円規模の「新産業」が創出されている・・・のは、どうやら間違いないようです。

 こうした「2010年代の新傾向」を、どのように評価するかは、意見がはっきり分かれるところでしょう。

 「兆」の規模の新産業創出と見る人もあれば、目を覆うべき退廃と評価する人もあります。

 実際「新産業創出」という観点で「大麻」などの<ソフトドラッグ>を見直す空気は、世界的に広がっているのは間違いありません。ある種の嗜好品、酒 たばこと全く変わりがないと考えられている、とみて大枠外れないでしょう。

 これをひっくり返して考えると、現在でも、厳密なイスラム戒律が適用される国、例えばサウジアラビアでは、飲酒はご法度です。

 週末になるとサウジの富裕層は、橋を渡って飲酒解禁のバーレーンに急ぐ、と言った笑い話は有名です。バーレーン島は「エデンの園」のモデルとされる場所ですから、アダムとイブはお酒もOKだったということになるでしょうか・・・。

 さて、何にしろ「健康のため飲み過ぎ/吸い過ぎには注意」が必要であることは間違いありません。

 さらに、覚せい剤など多くの指定薬物は、連用することで脳に器質的な変化、つまり取り返しのつかないことになってしまうことが明らかで、やむを得ない治療などを除いて、およそ人体に入れるべきものではない。

 マリファナが解禁されている国や地方があったり、なかったりする背景には、こうした節度への自制が利くか? 利かないか? という違いがあるのかもしれません。

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たばこの巻紙数十枚押収 ピエール瀧容疑者の自宅

たばこの巻紙数十枚押収 ピエール瀧容疑者の自宅

https://www.sankei.com/affairs/news/190316/afr1903160018-n1.html

2019.3.16 19:59社会事件・疑惑

 コカインを摂取したとして麻薬取締法違反の疑いでミュージシャン、俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)容疑者(51)が逮捕された事件で、自宅からたばこの巻紙数十枚が押収されたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。関東信越厚生局麻薬取締部は乾燥大麻を吸引する際に使用していた可能性があるとみている。

 捜査関係者によると、巻紙はケースに入った状態で瀧容疑者の部屋から見つかった。瀧容疑者は「20代のころからコカインや大麻を使用していた」と供述しており、コカインだけでなく大麻も常習していた疑いがあるとみて調べている。

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広がる大麻汚染 愛媛の現状(下)摘発者急増 たばこ感覚 敷居低く

広がる大麻汚染 愛媛の現状(下)摘発者急増 たばこ感覚 敷居低く

https://www.ehime-np.co.jp/article/news201901030019

2019年1月3日(木)(愛媛新聞)

 「全国的に大麻乱用の影響による交通事故や犯罪、自殺などが発生し、社会の安全を脅かしている」(県警組織犯罪対策課)。2018年、前年比約2・5倍増の29人(12月28日現在)を大麻関係の法令違反容疑で摘発した県警は警戒を強めている。

 組対課によると、1990~2014年、大麻取締法違反などでの摘発者はほぼ10人未満で推移し、ゼロの年もあった。だが、15~17年は十数人と増加傾向に転じ、18年は29人に急増。18年の年齢構成は、10代2人▽20代11人▽30代11人▽40代4人▽50代1人―で、若年層への浸透も懸念されている。

 大麻乱用者が急増する背景には、危険ドラッグに対する規制強化があるとみられている。危険ドラッグは「合法ドラッグ」「合法麻薬」などと称して県内でも一時期公然と売買された。だが、14年の薬事法改正で危険ドラッグに含まれる成分の所持や使用が規制されたほか、販売・授与目的での貯蔵、陳列が厳罰化された。県警を含む全国警察が販売店舗を続々摘発し、流通量は大幅に減少したとみられる。県内の危険ドラッグ摘発者は14年の8人をピークに減少を続け、17年以降はゼロとなった。

 危険ドラッグの衰退に合わせるようにして、再度まん延するようになったのが大麻だ。県警は「入手や使用方法の手軽さが急増要因の一つ」とする。乱用者のほとんどは知人から譲り受けるほか、自分で栽培するなどし、18年の県内摘発者の一部は「インターネットで乾燥大麻を購入した」と供述。供給量増大に伴い暴力団の関与も増加傾向にあり、暴力団が作った栽培工場が摘発されるなどしている。

 使い方も、たばこ感覚での吸引が主流で、覚醒剤のような注射形式と比べて敷居が低い。県内では、乾燥大麻を巻紙で巻く大麻たばこを喫煙したり、キセルに乾燥大麻や大麻樹脂を入れ、あぶって吸引したりする方法がみられる。全国的には大麻オイルを利用して、リキッド式電子たばこで吸引する方法も確認されている。

 大麻の所持、使用を合法とする国もあるが、大麻草に含まれるテトラヒドロカンナビノール(THC)は強い依存性があり、記憶障害や思考分裂、知的水準の低下や幻覚、妄想などが発現する大麻精神病の原因と考えられている。

 県警組対課の村上靖志次長は「厚生労働省の麻薬取締部など関係機関と連携し、取り締まりを強化しまん延を防ぐ。合法の国があるなど誤解が生まれてしまっている現状もあり、大麻の有害性を広報・啓発していく」としている。

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「簡単に吸えて安全」大麻リキッドの誤情報拡散

「簡単に吸えて安全」大麻リキッドの誤情報拡散

https://www.yomiuri.co.jp/national/20181203-OYT1T50036.html

2018年12月03日 11時30分

 大麻の幻覚成分を濃縮した液体「大麻リキッド」の密輸入が相次いで摘発されている。今年の鑑定件数はすでに400件を超え、昨年の約16倍に達した。電子たばこで簡単に吸引できることから、厚生労働省関東信越厚生局の麻薬取締部(麻取)は、薬物乱用のきっかけになる「ゲートウェー・ドラッグ」になる恐れがあるとして、警戒を強めている。

 今年6月、東京都港区のスロバキア人ダンサーの男(28)宛てに届いた米国からの国際郵便に、大麻リキッド約2グラムが隠されているのを横浜税関が発見した。電子たばこのカートリッジタイプで、郵便物の中に隠されていたという。麻取は8月、男を大麻取締法違反容疑(密輸入)で逮捕した。

 沖縄地区税関でも3月、米国人の男が密輸入しようとした大麻リキッド約1・3グラムが摘発されるなど、今年10月26日時点の成分鑑定件数は469件に上り、2017年(28件)、16年(22件)を大幅に上回っている。

 インターネット上で「大麻は安全」という誤った情報が拡散し、国内の若者の間でも乱用者が増えているという。

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スヌープ・ドッグ、ホワイトハウス前でマリフアナ吸引 映像を投稿

スヌープ・ドッグ、ホワイトハウス前でマリフアナ吸引 映像を投稿

https://www.cnn.co.jp/showbiz/35128456.html

2018.11.11 Sun posted at 15:21 JST

米国の人気ラッパー、スヌープ・ドッグさんが首都ワシントンのホワイトハウス前にあるラファイエット公園のベンチに座り、マリフアナ入りたばこを吸い、ファンと言葉を交わすビデオ映像をインスタグラムにこのほど公開した。

「ホワイトハウスで吸っている」とし、トランプ米大統領を罵倒(ばとう)する言葉も添えた。

ドッグさんはこれまで一貫して反トランプ氏の姿勢を打ち出している。昨年発表した音楽ビデオでは、道化師姿のトランプ氏のそっくりさんが漫画の銃を引き抜く場面も挿入していた。

ドッグさんのワシントン訪問は公演に伴うもの。

ワシントンでは2014年の住民投票に従い、嗜好(しこう)用のマリフアナ利用は合法となっている。ただ、連邦政府が管理する施設や場所など市の土地面積の21.6%の部分では禁止されている。国立公園局が管理するラファイエット公園もその対象となっている。

また、マリフアナの売買も2014年、共和党が過半数を握っていた連邦下院が禁じていた。

先の米中間選挙では民主党が下院を制した。ワシントン・ポスト紙によると、ワシントンのミュリエル・バウザー市長は最近、マリフアナを完全に合法化する法案を提出する考えを示した。

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SHIKATA容疑者逮捕、車に大麻入りたばこ

SHIKATA容疑者逮捕、車に大麻入りたばこ

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3517186.html

6日 17時01分

 9月に歌手を引退した安室奈美恵さんら有名ミュージシャンに楽曲を提供していた音楽プロデューサーのSHIKATA、本名志方大輔容疑者(36)が、大麻を所持していたとして警視庁に逮捕されました。

 志方容疑者は6日未明、東京・世田谷区の路上で運転していた乗用車の車内に大麻を詰めたたばこ1本を所持していた疑いが持たれています。

 パトロール中の警察官が志方容疑者の様子を不審に思い職務質問したことから発覚しました。

 志方容疑者は容疑を認め、「大麻だということはうすうす感じていて、いずれは使おうと思っていた」と供述しているということです。

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【NY特集】カナダで大麻合法化

【NY特集】カナダで大麻合法化

http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/special/post_165498

10月29日(月) 特集

海外旅行先や留学先として人気の高いカナダでは、国中で娯楽目的の大麻使用が17日から合法化されました。今後、2025年までにたばこ市場を上回る16兆円規模になるとの試算もあり、一大嗜好品市場に成長すると見られています。日本では想像できない大麻を巡る動きを取材しました。

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カナダで大麻、娯楽用でも合法に 得する人と損する人

カナダで大麻、娯楽用でも合法に 得する人と損する人

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-45872517

2018年10月16日

カナダは17日、娯楽目的の大麻使用を完全に合法とする世界2カ国目になる。カナダの成人は、連邦政府から認可された生産者からの大麻の購入と使用が可能となる。

カナダの大麻使用率の高さは世界屈指で、特に若年層に多い。

カナダ人は、医療目的と娯楽目的を合わせて、2017年だけで推定57億カナダドル(約4900億円)を大麻に費やしており、使用者1人当たりの金額は1200カナダドル(約10万3000円)に上る。このほとんどが、闇市場の大麻だ。

娯楽目的での大麻使用を世界で最初に合法化したのはウルグアイだった。ポルトガルとオランダは大麻を処罰の対象から外している。

カナダでの完全合法化への移行から、勝ち組と負け組になりそうな人たちを一部、ここにそれぞれ挙げてみる。

勝ち組――弁護士

今後数年は、大麻がらみの裁判が相次ぐはずだ。

「禁止体制からは遠ざかりつつあるものの、実に事細かく規制する枠組みになりつつある」。薬物合法化に関するトロントの法律専門家、ビル・ボガート氏だ。

規制の決まりごとが細かければ、利益団体が異議を唱えたり悪用したりできる余地がたくさんあるということになる。

Canadian policeman on a bikeImage copyrightGETTY IMAGES

飲酒運転と比べ、大麻に酔った運転をどう扱うのか、という大事な問題もある。また、大麻の精神活性成分THCの検知技術も、すでに信頼性に課題が生じている。

また一部の警察では、連邦政府が認可している路上での唾液検査器について、経費面での懸念や、寒冷地ではうまく作動しない可能性がある事実から、導入を見送っている。

ボガート氏はまた、食用大麻製品の規制(合法化は1年以上先)や、職場での医療用大麻の使用など雇用面でも、問題が起こるだろうと予測する。

Short presentational grey line

負け組――家主

解禁されば、大麻の消費は合法化される。連邦法のもと、一定以下の量ならば自宅での栽培も可能となる。

家主たちは、大麻喫煙に関する迷惑行為や個人での大麻栽培に起因する損害について懸念している。

これに対する先制攻撃として、アルバータ州の大手賃貸業者は9月、所有している建物すべてで、大麻の喫煙および栽培を禁止すると発表した。

各州は個人が大麻を使用できる場所についてそれぞれ規則を作っており、国内の規制が場所によってまちまちになっている。

例えばオンタリオ州では、たばこの喫煙が許される場所ならば、どこででも大麻の喫煙が許可される。

ニュー・ブランズウィック州、ニューファンドランド・ラブラドール州、サスカチュワン州では公共の場での使用は禁止されるため、入居者によっては大麻を使用できる場所が非常に制限される。

Short presentational grey line

勝ち組――世界的ブランド

大麻市場は一大産業になると予想される。大麻使用は悪いことだというイメージは薄れてきており、大企業は投資をしり込みしていない。

アナリストは、大麻の消費者市場の規模を42億〜87億カナダドル(約3600億〜7500億円)になると示唆しており、合法後の1年で340万〜600万人が娯楽使用すると予測している。

こうした数字が、大企業の関心を駆り立てている。

An employee walks past a greenhouse growing cannabis plants in Quebec, CanadaImage copyrightREUTERS

Image caption10月17日に向け生産を強化する認可済み生産者

米飲料大手のコカコーラは、「健康機能飲料の原料として非精神活性成分カンナビジオールの拡大」に目をつけており、大麻を注入した飲料の開発に関して、カナダの認可業者オーロラ・カナビスと予備的協議を行った。

コロナビールのオーナーで酒類販売のコンステレーション・ブランズは、拡大する大麻需要から利益を得ようと、キャノピー・グロースに投資。大麻ベースのノンアルコール飲料を製造する。

キャノピーやオーロラ同様、他の認可済み上場大手生産者も、新規設備を建設し、合法化を前に生産を本格的に強化している。

Short presentational grey line

負け組?――「手作り」小規模生産者

こうした大手の認可済み生産者や高騰する株価を前にして、小規模の生産業者は市場のどこに収まるのだろうか?

小規模生産者を擁護する人たちは、いわゆる「手作り」の、「クラフト・ビール」ならぬ「クラフト大麻」生産者が、違法製造を抑制し、娯楽目的の大麻の小売供給を十分確保するのに役立つとしている。

しかしそれでも、こうした小規模の業者は、資金繰りから土地使用や区域の規制に至るまで、困難に直面する。

A man holds up a protests sign urging cannabis to be kept publicImage copyrightGETTY IMAGES

Image caption大麻利用者の間では、合法大麻は「企業的」になるのではないかとの懸念がある

多様な大麻取引の市場形成を促すため、カナダは特定の「小規模栽培者」と「小規模加工」の免許を用意した。

政府はまた、大麻がらみの暴力的でない軽犯罪で有罪となった人にも、免許証発行の可能性を検討している。

Short presentational grey line

勝ち組――大麻研究者

大麻が人体に及ぼす影響について、分かっていないことはまだたくさんある。

カナダでの医療目的や娯楽目的の大麻使用に関する研究は、大麻が規制物質だという理由でずっと進まずにいた。医療大麻は2001年に合法化されたのだが。

資金がなかなか調達できず、調査用大麻の入手も制限される環境では、研究のほとんどが危険性に焦点を当てたものだった。

しかし、大麻を取り巻く状況が変わる今、大麻使用の益と害両面を検討しようと、研究と投資が強化されそうだ。例えば、心の健康や神経発達、妊娠、心的外傷後ストレス障害の治療、運転、痛みについて、大麻がどのように活用できるかなどが注目されている。

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勝ち組――ジャスティン・トルドー首相

2015年総選挙の遊説中にジャスティン・トルドー氏は、自由党が政権を取ったら、大麻販売の合法化と規制のため、政策立案に「すぐに」取り掛かると公約した。

あれから3年たった今、トルドー氏はこの公約に「済み」印をつけられる。

トルドー首相は、合法化が若い世代のカナダ人を守り、犯罪者が闇市場から利益を得るのを防ぐとして、この動きを擁護している。しかし、社会的費用や健康・安全リスクについて、激しい議論が続く。一方、細かい規制内容を具体的に決めるのは州や地方自治体の指導者に委ねられており、気が遠くなるような仕事に多くの地方政治家は苛立ちを募らせている。

Canadian Prime Minister Justin TrudeauImage copyrightREUTERS

Image captionトルドー首相は、2015年の総選挙に先立ち、大麻合法化の計画を発表した

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負け組――カナダの都市

カナダ各地の都市は、大麻合法化の最前線にいるのは自分たちだと主張する。

新しい制度に関する政策の他、区域分け、小売場所、自宅での栽培、事業ライセンス、公共での消費に関する規制など、管理責任の一部を負うことになるのだ。

しかし多くの都市は、大麻に課される連邦税が自分たちの自治体にどう降りてくるのかまだ説明されていないと話す。

中には、合法大麻の店舗を一切許可しないとした都市もある。

連邦政府は、大麻販売から年間4億カナダドル(約340億円)の税収を見込んでいる。各州との合意内容によると、連邦政府は、年間1億カナダドルを上限とし、税収の25%を確保する。

残りは各州へ行き、そこから各都市の財源となる予定だ。

(英語記事 Cannabis in Canada: Who wins and who loses under new law

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若者と大麻 教育で歯止めかけたい

若者と大麻 教育で歯止めかけたい

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018102202000133.html

2018年10月22日

 カナダが嗜好(しこう)品としての大麻を合法化した。日本では違法薬物で若者らの事件急増に苦慮している最中のこと。教育現場では、最新動向に目を配ることも忘れず、その有害性を正しく教えたい。

 国として嗜好用大麻を合法化したのは、南米ウルグアイに続いて二カ国目となる。米国は、連邦レベルでは違法だが、西部カリフォルニアなど九つの州が合法にしている。

 ただ多くの国、地域は大麻の所持や使用など禁じている。

 日本も大麻取締法で規制。警察庁によれば、二〇一七年には大麻事件の摘発者数が年間で初めて三千人を超え、過去最多の三千八人に。その半数近くが十~二十代の若年層だ。違法薬物全体の摘発者数(約一万三千五百人)はほぼ横ばいなのに、大麻だけが四年前の約二倍にまで増え続けている。

 さらに、先月までの集計で今年上半期(一~六月)の摘発者数が千七百人になり、最多だった一七年を上回る情勢という。

 背景には、インターネット上で「体への影響がない」「依存性がない」といった有害性を否定するような誤情報が拡散されたり、違法な国内栽培量が増えて入手しやすくなったことなどがある。

 海外での合法化などの動きが、ハードルを低くしている側面も否定はできないだろう。

 もっともカナダでも、大麻が、特に若い世代の健康に悪影響を与えるという考えは共通している。合法化は犯罪組織の資金源になる闇市場を断ち、未成年者の入手を難しくすることが目的という。

 大麻は、ゲートウエードラッグ(入門薬物)と呼ばれ、比較的手を出しやすい薬物とされてきた。だが乱用すれば幻覚や記憶障害など心身に深刻な影響をもたらす。最近は、成分を濃縮し電子たばこに取り付けた「大麻リキッド」などの違法な加工品が出回り、危険性は一段と増している。

 今月から来月まで「麻薬・覚醒剤乱用防止運動」。全国で啓発行事が行われ、薬物問題を考える機運を高める機会でもある。

 大麻のような違法薬物から人々を遠ざけるには、地道でも、早くからの教育で確かな知識を教え、知ってもらうことが有効だ。

 流行や国際的な動向に対応し、薬物の危険性を正しく伝えるためにも、中学・高校での授業回数を増やしたり、専門家による防止教室の臨機応変な活用など現場で見直す工夫をしていってほしい。

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10月に大麻解禁のカナダ、軍が厳しい使用制限令を発令

10月に大麻解禁のカナダ、軍が厳しい使用制限令を発令

http://www.afpbb.com/articles/-/3188930

2018年9月8日 21:47

【9月8日AFP】大麻解禁を約1か月後に控えるカナダで、同国軍が7日、軍務従事者に対して大麻使用の厳しい制限を課す命令を発令した。

 国防省はウェブサイトに規制を詳述した声明を掲載し、「大麻の使用後、28日間またはそれ以上の期間にわたって、大麻の影響が使用者の体内にとどまる可能性がある」と指摘。兵士らは勤務開始の8時間前から、大麻たばこだけでなく、あらゆる形態の大麻使用が禁止されるという。

 潜水艦や飛行機、ヘリコプターへの乗務、ドローンの操縦、高高度からのパラシュート降下や航空管制に従事する者は、任務の28日前以後の大麻の使用が禁止。

 武器や爆発物を扱う者、救急業務に携わる者、軍用車両を運転する者は、勤務開始の24時間前以後の大麻使用が禁止される。

 国防省は大麻使用の特徴を列挙し、「大麻のにおい、生気のない目や充血した目、通常は見られない口数の多さ、反応の鈍さ、注意散漫、無気力、不安定な足取り、協調不全、不安」といった点が同僚に見られないか注意しなければならないとしている。

 カナダでは10月17日に嗜好(しこう)用大麻が解禁されることになっている。(c)AFP

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