たばこ会社の動向

BAT、加熱式の専用たばこで新ブランド

BAT、加熱式の専用たばこで新ブランド

 英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)は28日、加熱式たばこ「グロー」の専用たばこで新ブランド「ネオ」を7月9日に発売すると発表した。既存の「ケント」ブランドより吸いごたえを高めるため、紙巻きたばこに近い味わいを実現したという。
 爽快感のあるメンソールの製品を含めて4銘柄を売り出す。価格は450円。煙ではなく蒸気を楽しむ加熱式では、日本たばこ産業(JT)など他社の製品も含め、より強い吸いごたえを求める喫煙者の声は少なくない。原料の葉タバコの組み合わせなどを見直したといい、製品ラインアップを広げて加熱式市場での優位性を高める考えだ。

2018/6/28 18:14

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加熱式たばこ 新デバイスも登場してシェア争いは一層熾烈に

加熱式たばこ 新デバイスも登場してシェア争いは一層熾烈に

https://www.news-postseven.com/archives/20180624_705013.html

2018.06.24 07:00

 火を使わず、電子デバイスで専用たばこを加熱してその蒸気を吸引する「加熱式たばこ」。ここ数年、オフィスや街中の喫煙所で愛用する人が増え続けているが、どのくらい普及が進んでいるのだろうか。

 従来の紙巻きたばこ市場は、折からの受動喫煙対策や嫌煙ムードの高まりによって右肩下がりとなっている。2017年度の販売本数は前年比13%減の1455億本で、市場規模は3兆1000億円となっている(日本たばこ協会調べ)。

 一方、煙が少なく紙巻きたばこに比べて受動喫煙による有害性が低いとのデータも示されている加熱式たばこは、「周囲に迷惑をかけずに吸える」と、紙巻きから乗り換える喫煙者が急増。いまや市場規模は8000億円を超え、国内で消費されたすべてのたばこのうち、約2割が加熱式と推計されている。

 今後も加熱式市場はますます拡大し、2025年には喫煙者の半数が加熱式ユーザーになるという予測まである。

 そんな中、たばこメーカーによる加熱式のシェア争いは一層激化しそうな気配だ。

 現在、米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)の「iQOS(アイコス)」、日本たばこ産業(JT)の「Ploom TECH(プルーム・テック)」、そして英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の「glo(グロー)」が三つ巴の販売競争を繰り広げている。

 3社のうち、圧倒的なシェアを誇るのがアイコスだ。2016年に早々と全国販売を開始した先行者利益も得て、国内の加熱式市場のおよそ7割がアイコスユーザーと見られている。今年3月末には利用者が500万人を突破したと大々的に発表され、6月からは本体価格を3000円下げて7980円にするなど、さらなる新規ユーザーの獲得を狙っている。

 昨年10月より東京、大阪、宮城の地域限定販売から全国に販路を拡大させたグローも、品薄だった生産体制をようやく整え、今年5月より本体の実質値下げに踏み切った(ユーザー登録で2980円)。

 そして、加熱式市場でもっとも出遅れていたプルーム・テックは6月より本体価格を以前より1000円安い3000円に値下げして全国展開を開始。7月からは主要コンビニエンスストアへの販路も広げる見込みだ。

 JTは「加熱式シェアの40%を目標に反転攻勢をかける」と鼻息も荒い。これまで低温加熱でアイコスやグローに比べて「吸いごたえがない」との声もあったプルームユーザーの不満に応え、年内には高温加熱タイプの新製品を出す計画がある。

 そんなヒートアップする加熱式市場に相乗りしようと、サードパーティーの動きも慌ただしくなってきた。

 6月20日、都内某所で「jouz(ジョウズ)」と名付けられた加熱式たばこの新ブランド発表会が行われた。

 これはアイコス専用たばこを吸うための加熱式デバイス(本体/6680円と6980円の2機種/7月20日正式発売)で、フィリップ・モリスとライセンス契約を結んでいない、いわゆる非純正品だ。技術開発にはスマホのモバイルバッテリーや急速充電器などの開発・販売を行うAnker(アンカー)が全面的にバックアップしたという。

 ジョウズ・ジャパンの代表取締役に就任した井戸義経氏(アンカー・ジャパン社長)は、こう自信の程をのぞかせる。

「アンカーの強みであるバッテリー技術を活用して、これまで加熱式ユーザーの多くがストレスを感じていた充電時間の問題を解消させました。われわれが開発したジョウズを使ってアイコスを吸うと、1度の充電で最大20本の連続吸引が可能です」

 だが、加熱式デバイスといえば、各たばこメーカーが長年の開発期間を要して実現させた“心臓部”。そこに割って入るのは容易な戦いではない。

「もちろんわれわれはチャレンジャーですし、アイコスのユーザーを引きはがしたいと考えているわけではありません。ユーザーの様々な声に基づき、優れた製品の選択肢を増やしていくことで、加熱式たばこ市場全体の底上げに貢献できたらと思っています」(井戸氏)

 もっとも、加熱式たばこの将来性は必ずしも明るい話ばかりとは限らない。主流煙や呼気に含まれる有害物質の種類や量、健康影響がはっきり解明されているわけではなく、今後の受動喫煙対策では、紙巻きたばこと同様に規制が強化されていく可能性もある。

 さらに、今年10月に行われるたばこ増税に合わせ、加熱式の専用たばこも値上げが予定されている。本体機器の寿命による買い替えコストを含めたユーザー負担が増せば、普及の勢いが鈍化していく恐れはあるだろう。

 喫煙率が20%を切る中、加熱式たばこが嗜好品の新しい文化として日本人のライフスタイルに根付いていくかどうかは、まだ予断を許さない状況といえる。

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「タバコのアレルギー試薬」販売中止は本当に「JT」の陰謀か

「タバコのアレルギー試薬」販売中止は本当に「JT」の陰謀か

https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20180614-00086479/

石田雅彦  | フリーランスライター、編集者 6/14(木) 19:05

 タバコにまつわる「伝説」や陰謀論は多いが、ネット上でタバコのアレルギー試薬について話題になっている。日本たばこ産業(以下、JT)の子会社になった製薬会社が製造していた試薬が販売中止になり、それが受動喫煙の患者を増やさないためのJTの意図に沿ったものだったのではないかという内容だ。その真偽について考えてみる。

タバコ依存から脱却を画策したJT

 合従連衡が進んだタバコ産業は、専売制が残る中国を除き、ビッグ5などと呼ばれるグローバル巨大企業が寡占状態になっている。フィリップ・モリス・インターナショナル(以下、PMI)、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)、JT、インペリアル・タバコ、アルトリアだ。

 これらタバコ会社は、1990年代から21世紀の市場変化を見すえ、紙巻きタバコ後の新たな喫煙市場への対策を立ててきた。アイコス(IQOS)を出したPMIのように害の低減をうたった新型タバコの研究開発に邁進した会社もあれば、M&Aなどによりタバコ以外の事業を経営の柱に育てる方針を打ち出したJTのような会社もある。

 銀行が企業融資をする際、経営の柱が単独の会社は敬遠する。主力商品が落ち目になれば、経営が危うくなる危険性が高いからだ。もちろん、企業側も経営の多角化を図り、安定性を高めようとするが容易ではない。

 JTが自ら望んで旧専売公社から民営化(実際は現状でも1/3の官民企業で経営陣に財務省からの天下りを擁する)したのは1985年だが、1994年10月の株式上場を経て、親方日の丸企業が自立する過程で迷走した時期もあった。JTは民営化以降、「ABCDEF」というキャッチフレーズで多角化を目指した。Aはアグリカルチャー(農業)、Bはバイオテクノロジー、Cはケミカル(化学)、Dはドラッグ(医薬)、Eはエンジニアリング(技術)、Fはフードというわけだが、2003~2006年にはJT PLAN-Vを策定し、タバコ依存という皮肉な状況からの脱却を模索する。

 こうした中、JTの経営戦略は、タバコ産業は一国の市場に強く依存し過ぎてはいけないという志向を強くする。安定して利益を上げることができる市場を少しでも多く確保することが重要であり、経営の多角化もその方策の一つだった。

 そんなJTが、老舗の製薬会社である鳥居薬品を買収したのは1998年だ。その前にもABCDEF戦略として米国のピルスベリー社(冷凍食品)の日本独占販売権を取得し、自販機飲料へ進出(2015年に撤退)など、タバコ会社だけでなくM&Aを進める。そしてJTは1993年に設立した総合研究所に医薬品を含む研究開発部門を集中させ、鳥居薬品はJTがM&Aで取得したり開発した医薬品を販売する会社となった。

儲かるならJTは出すはずだ

 鳥居薬品は、製薬会社として明治期に横浜で創業した歴史ある会社だが、米国のメルク・アンド・カンパニー(1983年)やアサヒビール(1988年)に買収された経緯があった。新薬開発には資金力が必要だが、医薬品業界でも中小は競争力が弱い。JTは鳥居薬品の研究開発部門も吸収し、M&Aした年には医薬系準大手に匹敵する200億円の研究開発費を投じている。

 興味深いのは、鳥居薬品のM&Aをかつてアサヒビールが仕掛けていたことだ。アサヒビールも主力商品がスーパードライだけで、経営の柱を多角化させたいという動機があった。だが、その後、本業回帰へ舵を切り、JTへ鳥居薬品を売ったということになる。

 アサヒビールとJTの違いは、JTは本体に研究開発部隊を集中させ、鳥居薬品に販売力を期待した点だろう。2003年初めに早期退職者優遇措置で人員整理を実施すると同時にMR(医薬情報担当者、病院や研究機関、大学などへの営業部隊)を大増員し、社長を交代させ、販売力強化に注力する。

 この2003年3月に鳥居薬品は、それまで取り扱っていた103種類、165品目の製品ラインナップを整理し、販売を中止した。同社の経営企画部によれば「従来から随時適切な時期に需要を見極めて製品ラインナップの整理をしている」とのことで、この165品目の中に前述したタバコのアレルギー試薬(診断用アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」、診断用アレルゲン皮内エキス「トリイ」)が入っており、これが親会社であるJTの指示だったのではないかという疑いが生じているわけだ。

 もう15年も前の話であり、回答してくれた鳥居薬品の経営企画部の担当者は、今さら蒸し返されて困惑している様子が垣間見えた。日本禁煙学会が「アレルギー検査用試薬『タバコ煙』製造・販売再開のお願い」をしたのが2015年8月であり、同社によれば同じ2015年8月にこの間の経緯を前述した内容で厚生労働省に説明しているという。

 アレルギー試薬が販売中止されたのは2003年で、JTによる鳥居薬品内部の人員削減を含む整理統合や組織改編が劇的に行われていた時期に重なる。すでに製造部門はJTに吸収されていたから、鳥居薬品が試薬を作ることはできない。

 タバコ煙に含まれる化学物質により、喘息の発作が出たり皮膚に痛みや炎症が生じたりする人は少なくない。こうした化学物質過敏症について、日本で診断治療している医療機関は多くなく患者が困っているのも事実だ(※1)。

 ただ、販売中止する前まで鳥居薬品が作っていたタバコのアレルギー試薬は、期間的にみて特許は切れている。需要があれば、他社が作ることも容易に可能だろう。それが市場にないということは、とりもなおさず製造コストに見合った利益が期待できないことにほかならない。

 念のため、JTの広報にタバコのアレルギー試薬の販売中止がJTの意図だったかどうかについて聞いたところ「まったく身に覚えがない」という回答だった。多角化を目指すJTの医薬品部門や食品部門の収益は伸び悩んでいる。もしタバコのアレルギー試薬が「儲かる」なら迷わず製造販売するだろう。

※1:「自らの『タバコ臭』に気付かない人々」Yahoo!ニュース:2018/03/19

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IQOSを吸っても周囲の人の健康被害がないってホント?

IQOSを吸っても周囲の人の健康被害がないってホント?

https://getnavi.jp/healthcare/267790/view-all/

2018/6/15 19:00

皆さんの周囲でも紙巻きタバコから加熱式タバコに切り替えている人は多いと思います。中でもフィリップ・モリスが販売している「IQOS」は、満足度の高さから愛用者が増加中。加熱式タバコは紙巻きタバコに比べて、健康に対する被害が少ないとされ、シェアが拡大しつつあります。果たして、本当にそうなのでしょうか。

↑日本で流通している加熱式タバコ。glo、IQOS、PloomTECH

仮に、加熱式タバコの健康被害が紙巻きタバコと同等だったとしても、喫煙者にとってはある意味、自業自得なところ。問題なのは非喫煙者が受動喫煙によって受ける健康被害です。

 

IQOS使用による健康被害はなかったという研究結果

IQOSを販売するフィリップ モリス インターナショナル(PMI)は、今年4月、「IQOS使用による周囲の人への悪影響はなし」という主旨の研究結果を発表しました。

↑研究結果を発表するPMIサイエンス&イノベーションR&D サイエンティフィック・メディアカル・アフェアーズ ディレクターのパトリック・ピカベット氏

 

PMIによると、タバコの煙に含まれるアセトアルデヒドなどの有害物質は、タバコを吸わない日常的な環境にも微量ながら存在するとした上で、IQOSを使用しても、空気中のそれらの物質が増加しないことが臨床試験によって明らかになったとのこと。

↑食事や調理、スポーツジムでのアクティビティなどの日常的な環境にも微量ながらも有害物質が存在する

 

日常的な環境というのは、例えばレストランで調理や食事をしたり、スポーツジムなどで汗をかいたり、人の呼気などが排出されるようなシチュエーションのこと。そんな中にも、厳密に言えば有害物質は漂っているとのこと。ただし、基準値を大幅に下回る数値のため、人体に影響はないとされているほど、ごく微量という結果が出たそうです。

 

 

実際のレストランにて臨床試験

では、どのようにしてIQOSを吸っても周囲の人に悪影響がなかったと検証したのでしょうか。PMIによると、実在のレストランに約400人の被験者を数回に分けて、臨床試験を行ったそうです。被験者の中には、紙巻きタバコ喫煙者、IQOS使用者、非喫煙者が含まれ、試験の前後に尿のサンプルを採取して、数値を比較しました。また、レストラン内の空気も試験の前後でサンプルを採取し有害物質の含有量を比較するという試験方法です。

↑試験会場となったレストランの概要図

 

試験中は、実際のレストランと同じように会食をしてもらった上で、IQOS使用者がIQOSを吸った場合と、誰もIQOSを吸わなかった場合の2パターンで行われました。試験中に吸われたIQOSのヒートステックは170~220本前後。その結果、双方のパターンにおいて、被験者の尿サンプルや空気中に含まれる有害物質の量に違いがなかったということが、今回のPMIの臨床試験によって明らかにされました。

↑空気中のニコチンとたばこ特異ニトロソアミンの試験結果。表の最下段に使用したヒートスティックの本数が記載されており、有害物質は検出されないか、もしくは基準値以下となっている

 

↑ニコチンへの曝露、つまり尿検査によって得られたニコチンの人体への影響を示す試験結果。IQOSの使用ありなしで数値はほぼ変わらず。ただし、IQOS使用者は非喫煙者に比べて約100倍のニコチン量

 

↑たばこ特異的にニトロソアミンの非喫煙者への影響を表す数値。レストラン内でIQOSを使用した場合と不使用の場合、双方で検出されずという試験結果

 

↑空気中のPM1およびPM2.5の数値。IQOS使用と不使用で数値は誤差レベル。いずれも基準値以下に収まっているという試験結果

IQOS使用者としての感想

今回のPMIの発表を鵜呑みにするわけではありませんが、IQOSは紙巻きタバコに比べて、健康被害が少ないと体感する出来事がありました。筆者は以前は紙巻きタバコを喫煙していましたが、現在はIQOSを愛用しています。紙巻きタバコを吸っていた頃は、咳や痰が出ていましたが、明らかにタバコを吸っていることに起因していました。ところが、IQOSにかえたとたん、それらの症状がピタリと止んだのは事実です。

↑喫煙者にとっても紙巻きタバコに比べて明らかに嫌悪感が少ないIQOS

 

かといって、IQOSもタバコ成分を含有する紛れもないタバコ製品です。IQOSを吸っている人は吸ってない人に比べて、有害物質の数値は当然あがるとPMIも明言しています。

 

加熱式タバコを販売している企業がいくら「周囲の人に健康被害がない」と言ったところで説得力に欠けるという意見もあります。しかし、PMIでは莫大な費用をかけてデータをとり、研究結果として公表しています。それを覆すには、同等のデータや研究結果を提示する必要があると筆者は感じます。闇雲に「そんなの信用できるわけない」と強弁するだけでは反論になっていません。PMIは、もしどこかの研究機関がデータを公表してくれるのであれば、是非、ディスカッションして今後の研究や試験に活かしたいと提案しているそうです。しかし、現在のところ、PMIの提案を受け入れた組織はないそうです。

 

 

有害物質が出なくても気遣いは必要

ここまで受動喫煙や健康被害が社会問題化しているのは、喫煙者のマナーの悪さが大きな原因となっています。いくら周囲の人への健康被害がないからといって、加熱式タバコも独特のニオイを発します。個人差はあれど、喫煙者ですら嫌悪感を抱く場合もあるので、非喫煙者にとってはニオイだけでも不快に感じる場合もあると思います。

 

喫煙者は、喫煙可能な場所であっても非喫煙者が同席していたり、換気が悪い場所では、たとえ加熱式タバコであっても、非喫煙者を気遣って別の場所で喫煙するなどの意識を持つ必要があると感じます。

 

 

メーカーに望むこと

IQOSもgloも現在の仕様では、若干の煙(蒸気)とニオイが発生します。紙巻きタバコほどではないにせよ、やはり非喫煙者にとっては気になるところです。そこで、なるべく非喫煙者に不快な思いをさせないためにも、各加熱式タバコーメーカーには、この蒸気とニオイを少しでも軽減された製品を開発して欲しいと、喫煙者としても思う次第です。

 

PMIは紙巻きタバコ事業からの完全撤退を目指すと明言しており、今以上に加熱式タバコの安全性が確立されれば、日本の喫煙事情が大きく変わることは間違いないでしょう。

 

今後とも健康被害についての研究を重ねていき、誰しもが納得できるデータ証明されることこそが、理想的な未来の喫煙環境が構築につながることでしょう。

↑良い喫煙環境を実現するためにも今後も製品開発と研究を!

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英BAT、日本で加熱式たばこの成長にブレーキ-目標達成に暗雲

英BAT、日本で加熱式たばこの成長にブレーキ-目標達成に暗雲 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-13/PA8JB26K50XS01

Sam Chambers 2018年6月13日 10:14 JST

たばこ代替品の見通しに対する投資家の期待は後退

ライバルのフィリップ・モリスとJTも同じ問題に直面

英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)は、日本で加熱式たばこの急速な成長が鈍化していることを明らかにした。この商品分野が従来のたばこの減少分を相殺し得るとの見方に新たな疑問が加わった格好だ。

  BATの12日の発表によると、同社の加熱式たばこ「グロー」は発売から半年で日本市場のシェアが4.3%に達したが、ここ7週間は伸びが頭打ちとなっている。

  2018年はたばこ代替品の収入を2倍余りに増やし、10億ポンド(約1480億円)を「はるかに超える」という目標を同社は掲げているが、売り上げ減速はこの目標に疑問を生じさせる。ジェフリーズのアナリスト、オーウェン・ベネット氏は、「信じる前にそれを確認したい」と投資家は望んでいると指摘した。

  米フィリップ・モリス・インターナショナルが4月、日本の年配層の喫煙者に加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」への乗り換えを勧めているものの苦戦していると明らかにして以後、次世代製品の見通しが一段と暗くなった。日本たばこ産業(JT)の推計によれば、2年間におよぶ急成長で日本のたばこ市場全体に占める加熱式たばこ製品の割合は1月に21%に達したが、それ以降伸びは停滞している。

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アイコス・グロー・プルームテック、加熱式たばこの価格競争は「2018年夏の陣」へ

アイコス・グロー・プルームテック、加熱式たばこの価格競争は「2018年夏の陣」へ http://www.toushin-1.jp/articles/-/6385

世界の先進国はベイパー主体。一方、日本のたばこ市場の注目は加熱式たばこ

2018.06.18 09:00

加熱式たばこを街で目にすることも多くなりましたが、その拡大する市場でのシェアを獲得しようと加熱式たばこメーカーがしのぎを削っています。今後はどうなっていくのでしょうか。今回は2018年5月以降のたばこメーカー3社の価格競争の経緯を時系列に追ってみましょう。

グローが5月からキャンペーンスタート

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の「グロー(glo)」はもともと希望小売価格8000円でスタートしましたが、2018年5月からの製品を購入し登録すると実質価格2980円となるキャンペーンをスタートしました。この下げ幅にびっくりした喫煙者も多かったのではないでしょうか。

もっともこのキャンペーンは2018年5月1日から12月20日までの期間が限定されている内容のものですから、キャンペーン価格という前提は認識しておく必要があるかもしれません。しかし、このグローのキャンペーンは加熱式たばこ市場に大きな影響をもたらしました。

プルーム・テックがスターターキットをリニューアルし価格下げへ

グローの5月のキャンペーンがスタートし、約2週間後の5月17日に今度はJTが動きます。同社の加熱式たばこ「プルーム・テック(Ploom TECH)」のスターターキットのリニューアルを発表し、リニューアル前の税込希望小売価格が4000円だったパッケージを3000円へと価格を下げました。

もっともキャリーケースを省くことでの値下げなのでスターターキットの内容の構成を入れ替えての価格変更なので、本体価格が値下げしたわけではありませんが、喫煙者や今後の利用者が求めやすい格好にした形です。

とはいえ、5月にグローが実質価格を2980円にしているわけですから、今回のプルーム・テックのスターターキットが3000円というのであれば、JTがBATの価格戦略をベンチマーキングしているという予想ができます。アイコス以下、どの加熱式たばこがそのポジションを確立していくのかを決めていく重要な価格競争といえます。

王者アイコスも価格を引き下げ

JTがプルーム・テックのスターターキットのリニューアルを発表した翌日の5月18日に5月1日からアイコス(ICOS)2.4Plusキットの希望小売価格を7980円に値下げすると発表しました。

アイコスは国内市場では加熱式たばこのリーダーでもあり、また非常に大きなシェアを持っているのでその価格戦略が注目をされていましたが、競合2社の動きに対して迅速に動いた格好です。

ただ、グローやプルーム・テックのスターターキットなどとの価格差は以前として大きく、そこは首位プレーヤーとしての慎重な動きにも見えますが、他社の価格施策をしっかりと意識した動きに見えます。

加熱式たばこ価格競争の行く末は?

このようにたばこ市場での存在感を増してきた加熱式たばこですが、世界の先進国ではベイパーが主力です。次世代たばこ(NGP)において加熱式たばこが優勢な国は日本と韓国ですが、米国や英国などではベイパーが優勢です。たばこのような嗜好品は国民性が反映されるものでしょうが、今後、このまま加熱式たばこが主力となるのか、またフレイバー体験を前面に押し出すベイパーが存在感を増してくるのかにも注目です。

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JT、加熱式たばこ海外生産 ポーランドで100億円投資

JT、加熱式たばこ海外生産 ポーランドで100億円投資

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2858495026032018TJ2000/

 

2018/3/26 19:30日本経済新聞 電子版

 日本たばこ産業(JT)は2019年をめどに、ポーランドで加熱式たばこ「プルーム・テック」の生産を始める。ポーランドにある紙巻きたばこ工場の敷地内に、初の海外拠点となる専用の生産棟を作る。総投資額は100億円超と見られる。加熱式たばこ市場でライバルに出遅れるなか、海外展開の土台を整えて巻き返しを目指す。

 プルーム・テックは加熱などに使う本体部分を中国、葉タバコを詰めたカプセル状のたばこ部分は静岡県…

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JT、ロシアたばこ会社3社を1900億円で買収へ 買収によりロシアでのシェアは40%に

JT、ロシアたばこ会社3社を1900億円で買収へ 買収によりロシアでのシェアは40%に

https://toyokeizai.net/articles/-/213025

2018年03月17日

[東京 16日 ロイター] - JTは16日、ロシアのたばこ会社、JSC Donskoy Tabak(DT)など3社を買収することで合意したと発表した。株式取得額は900億ルーブル(約1710億円)、純有利子負債を含めた買収額は1000億ルーブル(約1900億円)。買収により、世界第3位の市場であるロシアでシェアが40%に高まる。

買収は2018年7―9月期の初頭に完了する予定。資金は手元資金と借入で賄う。JTの岩井睦雄副社長は「DTは短期的にも利益成長に貢献するほか、中長期のシナジーを見込んでいる」とコメントしている。

買収する3社はDTのほか、JSC Pereslavl―Tabak(PT)とSyneteristiki Kapnoviomihania Ellados Sekap S.A.(SEKAP)。DTとPTの全株、SEKAPの発行済み株式の94.97%を取得する。

DTはロシア市場で約7%のシェアを持つ第4位のたばこ会社。拡大している低価格帯で「Donskoy Tabak」や「Kiss」などのブランドを有している。

3社とその連結子会社を一つの企業とした場合の2017年の売上収益は158億ルーブル(300億円)、営業利益は34億ルーブル(66億円)、当期利益は19億ルーブル(36億円)。

(清水律子)

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タバコ会社「JT」とはいったい何か~その手段と影響~

タバコ会社「JT」とはいったい何か~その手段と影響~

3/6(火) 8:00

石田雅彦

 日本のタバコ問題をつきつめれば、日本たばこ産業(以下、JT)にいきつく。日本政府(財務大臣)はJT株を33.35%保持し、たばこ事業法によりJTは独占的にタバコ販売に携わることができるからだ。

JTという不思議な会社

 タバコの専売制は、明治期にまだ徴税システムが不完全だったころ、当時のタバコ税の脱税を防ぐ目的で導入された。だが、第二次世界大戦後、数十年が経って徴税当局の制度が完備され、専売制が存在する意味は薄くなる。

 1980年代に国鉄民営化の議論を背景にした三公社の民営化が進められ、臨時行政調査会(臨調)や財界からの要請、貿易摩擦などの要因もあり、専売公社は1985年に民営化され、JTとなった。だが、いわゆるJT法(日本たばこ産業株式会社法)により、日本政府はJT発行の株式総数の1/3を超える株式を保有しなければならない。

 JTの本社ビルは東京の虎ノ門にある。地上169.7メートル、35階建て(地下3階)の威容を誇り、霞ヶ関周辺を睥睨する。JTの資本金は1000億円、従業員は4万4667人(連結、単体7298人、2016年末現在)だ。

 タバコ事業以外に医薬・食品・イベントなどにも手を伸ばしているが、タバコの売上げは90%以上ある。2016年度のアニュアルレポートによれば、営業利益はそれぞれ全体5933億円、海外タバコ3018億円、国内タバコ2441億円、医薬97億円、食品50億円、その他327億円となっており、海外と国内のタバコの営業利益を合わせた5459億円の全体に占める割合は約92%だ。

 これほどの企業だが、とても自由主義、資本主義とはいえない法律がJTを縛る。JT法の存在だ。この法律により、JTは財務大臣の認可なくタバコ事業以外の事業を営むことはできず(第5条の2)、取締役や執行役、監査役の選任や解任(第7条)、定款の変更(第8条)、年度ごとの事業計画(第9条)など、ことごとく財務大臣の認可が必要となっている。

 ほかの旧三公社は国鉄が完全分割民営化し、電電公社は東西NTT(持ち株会社化、分社化、政府保有株約30%)へとほぼ民営化したのに比べ、JTは依然として半官半民の中途半端な組織(特殊会社)のままだ。日本には「原発ムラ」のような利権集団が多いが、タバコ利権においてJT(財)は、財務省(官)と旧大蔵省財務省OB議員などのタバコ族議員(政)、そして研究助成を受ける研究者ら(学)を結びつける役割を担っている。

タバコ会社の欺瞞

 タバコ会社による政治や行政へのロビー活動は、JTに限らず米国や英国など各国で活発に行われてきた。だが、米国では1970年代後半からタバコ会社に対する訴訟が頻発するようになり、各州行政府や司法当局もタバコ会社に厳しい視線を注ぐようになる。

 米国の司法制度では、裁判所の強い権限で企業組織や個人などの被告に情報開示を命じることができる。やがて、裁判の過程でタバコ会社の内部文書が公開された。

 その結果、タバコ会社がいかに欺瞞的で、消費者に嘘をつき続け、情報を隠蔽しながらロビー活動で政治家を籠絡し、広告出稿でマスメディアを懐柔し、喫煙者にタバコを吸わせ、喫煙者をより多く生み出してきたかわかった。タバコ会社は、喫煙者や市民の健康のことなど微塵も考慮してこなかったという真実が、白日の下にさらけ出されたというわけだ。

 米国ではこうしてタバコ会社が信用できない嘘つき組織という意識が広まったが、日本ではどうだろう。テレビCMなどJTのPR活動の影響もあるだろう。タバコや喫煙習慣、受動喫煙などについて、日本人はわりに寛容にさせられているのかもしれない。

JTと喫煙科学研究財団の関係とは

 喫煙科学研究財団については筆者も記事(※1)を書いているが、学術雑誌『喫煙科学』を出版するとともに研究者へ助成金を出し、タバコ関連の研究活動を支援する組織だ。

 タバコを吸い、あるいは受動喫煙にさらされることで病気になるという因果関係については、すでに多くの疫学研究が出され、生理学的な実験研究によってもタバコ煙の健康への悪影響が明らかになっている。だが、タバコと喫煙が命と健康を脅かすというエビデンスを否定し続けてきたのがタバコ会社であり、その主張に寄り添うような専門家や研究者を囲い込み、養成することが非常に重要となる。

 喫煙科学研究財団による研究者への助成金は、平均すると1件あたり250万円前後だ。研究室にとっては非常勤の助手や秘書を一人雇えるといったように、けっして少なくない研究支援となる。資金提供を受けた研究者は、行政的施策を含む事象に対して積極的消極的を問わず、その資金提供者の立場を斟酌するなど影響される傾向があるのは確かだ。

 JTは喫煙科学研究財団を使い、研究者を資金的な支援で籠絡し、喫煙と健康などについての意見表明にバイアスをかけようとしてきたのだろうか。

 JTの企業活動について先日、日本人研究者が英国の医学雑誌「BMJ」の「Tobacco Control」オンライン版に1つの論文(※2)を発表した。総合研究大学院大学の飯田香穂里准教授、米国スタンフォード大学で科学史を研究するロバート・プロクター(Robert N. Proctor)教授によるものだ。今回の論文では、JTとその外郭団体である喫煙科学研究財団との関係を内部文書から探っている。

 論文では、喫煙科学研究財団が設立された経緯を含め、タバコ訴訟における司法判断、外国タバコ会社(フィリップ・モリス・インターナショナル)の介在、政府行政内部の審議会などへの人事的容喙、タバコに関する科学的知見への無視できない関与などについて分析している。

 そして、喫煙科学研究財団がけっしてJTと無関係な組織ではなく、タバコに寛容な意見を述べる専門家を養成してタバコ政策へ影響力を行使するために作られ、タバコ問題の議論を混乱させ、不必要に長引かせ、タバコ産業の延命を図るためのものであることを明らかにした。

進まないタバコ産業の分析

 JTと喫煙科学研究財団、またタバコ産業と政治、司法などの関係について、筆者の飯田香穂里准教授にメールで質問し、回答を得た。論文では裁判など司法関係についてタバコ訴訟に詳しい東京都議の岡本こうき弁護士から情報を提供されている。まず、タバコ規制と論文について飯田准教授に聞き、後半で岡本弁護士のコメントも紹介する。

──我が国でタバコ規制を進めるためには、JTを完全に民営化させる方法、そして逆に民営化せずタバコ規制当局を財務省から厚生労働省へ移管したほうが効果的という意見があるが。

飯田「タバコ『規制』の当局は今でも厚生労働省にあるといえるのではないでしょうか。税収を得たい財務省と公衆衛生を向上させたい厚生労働省の対立構造は、ほかの国でもみられ、税収という側面は『セカンド・アディクション』(第2の依存、第1はニコチン依存※筆者註)ともいわれています。一方、単なる『民営化』でタバコ規制が進むかどうかといえば、過去を振り返る限り、必ずしもそうなっていないと思います。実際、日本でも民営化して市場開放した途端、激しい競争にさらされ、タバコの消費量が増加しました」

──喫煙科学研究財団に『喫煙科学』という雑誌があるが、これによる影響をどう考えるか。また、財団の研究助成を受けている国内の研究者は、財団が財務省やJTと深く関わっていることを知らないのか、知っているけれど知らない振りをしているのか。

飯田「中立・独立をうたった『第三者機関』(喫煙科学研究財団※筆者註)を介した助成であることの影響は大きいと考えられます。また、助成金(財源)についての意識は研究者によって様々です。特にタバコ産業関係の資金を受け取るべきではないと一般に言われ始めたのは、割と最近のことではないでしょうか(特に日本では)。タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表を禁ずる学会が現れてきたのも数年前のことです」

──米国と日本の司法制度の違いはタバコ政策に対して何か影響を与えているのか。

飯田「日本の裁判所には、企業の内部文書の開示を求める力がアメリカと比べほとんどありません。そのため、日本のタバコ裁判や産業の分析は進んでいない状況にあります」

──タバコ会社同士は本来なら競合関係にあるはずだが、タバコ規制に関しては国際的に団結し協力し合っているようだ。最近の加熱式タバコに対する企業戦略では、こうした関係に何か影響が出てくるか。

飯田「企業間は常に競合関係にありましたが、健康影響についての立場を統一しなければ、産業全体の弱点になってしまいます。これは加熱式タバコなどに商品が形を変えても同じであると思います」

日本の司法は弱者を守るか

 次に東京都で「子どもを受動喫煙から守る条例」の制定で中心的に動いた岡本こうき弁護士への質問と回答を紹介する。岡本弁護士は『絶望の裁判所』(瀬木比呂志・著)をひきつつ、コメントを寄せた。

──本論文では、2012年に敗訴確定の「タバコ病をなくす横浜裁判」のように、JTの責任回避を認める司法判断について述べているが、こうした判決が出る背景にはなにがあるか。

岡本「『絶望の裁判所』に『裁判所が権力や大企業等の社会的な強者から市民を守るという正義については、きわめて不十分にしか実現されていない』(6頁,164頁)と書かれているようなことがあるのではないかと考えます」

──JTやタバコ産業の欺まん性を社会的に広く認知させるためには、司法の場でどのような手段が可能か。

岡本「タバコの製造業者、特にJTに対し、受動喫煙被害を理由とする製造物責任が認められるべきと考えています」

 ここまでは論文に関するコメントを紹介した。以下は筆者の意見となる。

 前出の『絶望の裁判所』は、裁判官だった著者による日本の司法システムについて批判した著作だ。日本国憲法第76条には「すべての裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される」とある。

 だが、『絶望の裁判所』によれば、日本の多くの裁判官は、官僚的ヒエラルキーに縛られ、精神的な奴隷状態にあり、人事や評価などにばかり敏感で市井の市民や弱者に対して血の通った人間として扱わない傾向があるようだ。

 日本の司法は個人や弱者の正義を実現せず、公共や大組織、国家の利益を重視する傾向にある。小さな正義も大きな正義も実現できない司法になど、いったいどんな存在意義があるだろうか。三権分立は民主主義社会の基礎だが、憲法裁判所のない日本の司法は正義実現の最後のよりどころになり得ていない。岡本弁護士によれば、現在、日本でJTなどタバコ産業を相手取った進行中のタバコ訴訟はないという(事業者が受動喫煙防止対策を怠ったなどの訴訟はある)。

 タバコ、特に紙巻きタバコは、大量生産大量消費という20世紀型の産業構造の中では象徴的な商品だったといえる。だが、21世紀に入って多様化の時代が到来して市民社会が成熟し、健康志向や自然環境保全への意識が高まった結果、喫煙はすでに旧態依然とした習慣となった。

 その意味でタバコ会社はとっくに「死に体」なのだが、JTのタバコ事業で海外の営業利益のほうが国内よりも多くなっているように、世界のタバコ企業は自国内から発展途上国の市場へ目を向けるようになる。一方、発展途上国でも急激に健康志向が高まることも予想されることから、加熱式タバコという新たな商品を投入し、消費者や行政当局の議論を混乱させ、延命を図ろうとしているというわけだ。

 いずれにせよ、営利組織であるJTを含むタバコ会社が、消費者や市民の健康のことを考慮して企業活動する可能性はない。やはり、加熱式タバコを含むタバコ製品という「毒物」が、20歳以上なら誰でも公然と買うことのできる構造自体がかなりおかしいといわざるを得ない。

※1:「『タバコ利権』はあるのか」2017/04/18、Yahoo!ニュース個人

※2-1:Kaori Iida, Robert N. Proctor, "‘The industry must be inconspicuous’: Japan Tobacco’s corruption of science and health policy via the Smoking Research Foundation." Tobacco Control, doi:10.1136/tobaccocontrol-2017-053971,2018/02/04

※2-2:飯田論文は英語論文中のMethods項内にある「Spplementary Meterial」から、また日本禁煙学会のHPからも日本語版がダウンロード可

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JTが「加熱式」で大勝負 「シェア4割」宣言の本気度

JTが「加熱式」で大勝負 「シェア4割」宣言の本気度

2018/2/24 09:00

   紙巻きたばこの需要減少に苦しむ日本たばこ産業(JT)が、「加熱式」で大勝負に出る。今後3年間で1000億円以上を投資して新製品を投入、2020年末までに「シェアナンバーワンの4割をとる」と宣言したのだ。受動喫煙防止やたばこ増税などの議論次第で、逆風は一段と強まる。他社の顧客をがむしゃらに奪っていかないと生き残れない、という強い危機感がにじむ。

   寺畠正道社長は2018年2月6日に開いた17年12月期の決算発表記者会見で「高温加熱タイプに参入して、競合からシェアを奪取する」と力を込めた。加熱式といってもさまざまなタイプがあり、JTが展開する「プルーム・テック」は約30度で葉タバコを加熱する低温加熱式。これに対し、先行する米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)の「アイコス」や、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の「グロー」は数百度の高温で熱するのが特徴だ。

全国販売は9月を予定

   2018年末にも、より高温で加熱する新製品を投入し、ライバルと同じ土俵で勝負する。同時に現在の低温加熱タイプも「進化版」の開発を進め、製品ポートフォリオを拡充する計画だ。

   プルーム・テックは2016年3月に福岡市内の一部店舗とオンラインショップで販売を開始。東京都心部では17年6月から、都全域では17年10月下旬からと、まだ日が浅く、都内のコンビニエンスストアにおけるシェアは18年1月末現在で3.3%だという。デバイスの供給制約がある中では「順調な立ち上がり」(JT)とみる。2月からは札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、広島各市のたばこ店でも販売を開始。製造能力の増強を進め、全国販売は9月を予定している。

   ライバルのアイコスは2016年4月から、グローは17年10月から、それぞれ全国販売しており、プルーム・テックが出遅れているのは事実だ。だが、JTがそれまで何もしなかったわけではない。実はライバルに先駆けて、13年12月にプルーム・テックの前身となる「プルーム」を発売。「全く新しいスタイルでたばこを楽しめる画期的な製品」とアピールしたが、時代より先に行き過ぎていたのか、売り方がまずかったのか、ほとんど話題にならなかった。それだけに、今度こそライバルを圧倒できるのか、注目される。

減少続く「たばこの国内総需要」

   もっとも、仮にプルーム・テックが軌道に乗ったとしても、紙巻きの減少を完全には補えない。2017年のたばこの国内総需要は1514億本と前年比224億本(12.9%)も減っている。JTの販売数量も929億本と、133億本(12.5%)の減。18年は17年に比べ16~17%程度と、さらにすさまじい勢いで減る見通しで、国内たばこ事業は営業減益になる見込みだ。

   紙巻きから加熱式への切り替えを促すことができるかが勝敗を分ける。新製品の出来映えが問われることになる。

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